私が文章を書く理由
*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。
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記事:さわみ(ライティング・ゼミ日曜コース)
カタカタカタ。
締切り時間まで、3時間を切ってしまった。
ここ数ヶ月、毎週月曜日のこの時間が来るのが気が重い。
「今回はもう、やめておこうかな」
そんなことを考えながら、カタカタカタカタキーボードを叩く。
こんな思いをしてまで、どうして私は文章を書くのだろう?
そういえば、今まで考えたことが無かった。
そもそも、どうして私はこのライティングゼミを受けようと思ったのだったっけ?
5年前から始めたFacebook。
私の書く記事は、文字数が多い。
自分でもそう思うし、友人からも指摘される。
別に長く書くつもりは無いけれど、気が付くと長くなってしまっている。
文章が長くなると時間も掛かるし、なかなか大変な作業。
別に、求められている訳でも無いのに、どうしてこんなに文章を書いているんだろう?
そもそもFacebookを始めたきっかけは、久しぶりの友人と繋がりたいと思ったからだった。
最初のうちは、文章を書くことよりも、知り合いと繋がっていくことが中心だったような気がする。じゃあ、いつから長い文章を書くようになったのか?
小学校1年生の国語の時間に、物語の続きを自分で考えて書く作文があった。
私が書いた作文に対して「とても面白かったです。その様子を想像すると、とても楽しいですね」と書いてくれた先生のコメントがすごく嬉しくて、何回も読み返したことを今でも覚えている。
それがきっかけで作文を書くのが好きになって、先生のコメントが楽しみで、毎回頑張って作文を書いていた。
日記も何度かチャレンジしたが、一度も続いた試しがない。
大抵3日坊主にもならないうちに辞めてしまう。
文章を書くのが好きなはずなのに、どうして日記は続けられなかったのだろう。
同じ日記でも、先生に提出する「一日の振り返り日記」は、張り切って毎日書いていた。
しかも、毎日の出来事をどれだけ面白く書くか? にこだわって書いていた気がする。
そうか。
私は、文章を書くことが好きな訳ではないのかもしれない。
自分が書いた文章を、誰かに読んでもらうことが好きなのだ。
しかも、読んだ人が「面白かった」「楽しかった」と思ってもらえるような文章を書くことが好きなのだ。
なるほど、何となく謎が解けてきた。
まだ娘が1歳だった頃、私は子育て情報誌のボランティアをしていたことがある。
ボランティアとはいえ、きちんと書店で販売されている情報誌だったので、ライターに求められることは結構多かった。
そんな中、私に回ってくるライターとしての仕事は、ほとんどなかった。
それでも何度か取材に行って文章を書かせてもらったことがあったけれど、実のところ文章を書くことが全然楽しくなかった。
記事を書くとなると、取材した内容をいかにきちんと伝えるか? が重要で、面白いとか楽しいとか、そういう要素は必要とされていなかった。ような気がしていた。
しかも、せっかく書いた文章が、いつの間にか書き直されてしまっている。
自分が書いた文章が勝手に手直しされる。これは、私にとって一番悲しいことだった。
これは、私の文章じゃない……
だから、今でも思い出すのは楽しくない思い出ばっかりだ。
書くことが苦痛だった、と言ってもいいいかもしれない。
唯一楽しかったのは、自分の経験を好きなように書くことができた記事ぐらい。
どうやら私は、ただ読んでもらえるだけではダメなのかもしれない。
自分が書いていて楽しい。そして読んだ人にも楽しんでもらえる。
この「楽しい」という言葉がキーワードで、これが無いと、きっと「文章を書く」という行為が自分にとって意味の無いモノになってしまうのだ。
Facebookを書くのが楽しいのは、きっと自分の経験を好きなように書けるから。
自分の感じたことを、読んでいる人にも同じように感じて欲しいと思うと、つい文章が長めになってしまう。
読みたい人は読んでくれるし、そうじゃ無い人は読まずにスルー。
でも、それがいいと思う。
そう。読むも読まないも自由なのだ。
だからこそ、読んだ人が楽しくなるように、最後まで読みたくなるように、そんな文章を書く面白さがあるし、書いている自分も楽しい。
そもそも、このライティングゼミを受けようと思ったきっかけ。
それは、Facebookにアップされていた友人の記事を読んだ時に「面白いな~」と思ったからだった。
私も、読んだ人がほんの少しの間だけでも「面白かった~」と思えるような、そんな気持ちになれる文章を書きたい!
私が文章を書く理由。
それは、私自身が文章を書くことが楽しいから。
そして、私の書いた文章を読んでくれた人が、少しでも楽しい気持ちになってくれることが嬉しいから。
締切り時間まで、後1時間。
カタカタカタカタ、キーボードを叩く。
書き始めた時とは違う、キーボードのリズム。
書いているうちに楽しくなってきた、私のリズム。
小学校1年生の時に、他の人とは全然違う物語の続きを想像して書いた作文。
ワクワクしながら書いた作文を「とても面白かったです。その様子を想像すると、とても楽しいですね」と言ってくれた先生。
私が文章を書く理由は、きっとこの一言から始まっているのかもしれない。
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