メディアグランプリ

タバコを消し去る、かっこいいパーカー


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:田中晶太郎(ライティングゼミ・日曜コース)

「タバコがポケットにない。やってしまった」
家を出て、目的地の近くに着き、タバコを吸おうと、ポケットに手を入れた瞬間、何もポケットにない。バイクに乗っている途中、落としたようだ。また、やってしまった。タバコを吸えないのと、落としてしまった後悔で、ガッカリした。

暖かくなり、タンスから、薄いパーカーを出して外出。このパーカー、軽くて、暖かくて、かっこ良いのだが、1つ弱点がある。ポケットの形が悪いのか、バイクに乗っている時に、物がよく落ちる。過去に、タバコ数回、手袋の片方だけなど、無くなった経験がある。それも知らないうちに消える。

着なければ良いが、かっこいいので、つい着てしまう。コンビニで、よく会うおじさんに「そのパーカーかっこいいね」とか、いつも私の服を狙っている友人は「着なくなったら、絶対ちょうだい」と言ってくる。他の人が認めるくらいのパーカーなので、ファッションには興味がない私でも「良い服買ったかも」と思ってしまう。他の人は、弱点には気づいていないが、捨てがたい気持ちになる。

今日も、途中でパーカーの弱点を思い出し、信号で停まっている途中、ポケットに手を入れて「まだ、あるな」と確認した。が、わずか数分の間に無くなった。家から出る時に、過去の傾向を思い出し、ズボンのポケット、カバンのポケット、バイクの物入れ、の、どこかに移そうと、何度か思ったが、「今日は大丈夫だろう」と簡単に思っていたら、無くなっていた。「わかっていて、何で行動に移さないのか」自分の甘さも痛感する。

タバコの値段が500円、ということは、500円玉を落としたのと同じことか。

この時、穴が開いたサイフを持っていた時の事を思い出す。長年利用し、愛着があったが、よくお金が、サイフから落ちた。自動販売機の下に落として拾うことができなくなった事や、落としたお金に気づかない事も結構あった。いざ無くなると、「やってしまった」とか「早く新しいサイフを買いに行かなければ」と思っていたが、すぐには行動しなかったので、改善は遅めだった。「まあ、いいか」を繰り返し、耐えられなくなった所で、やっと買いに行く。行動が遅すぎる。今は、新しいサイフを買い、快適に利用している。「もっと早く動け」と後から思う。

この後も、すぐに解決せず、タバコを買い直そうと、まず、近所のタバコ屋に行くと、私が吸っているタバコの銘柄が売っていなかった。次に、1件目のコンビニに行くと、タバコを置いていない店であった。この店を何度も利用しているのに、初めてタバコを売っていないことに気づいた。頭も堅くなっており、視野も狭くなっている。心の動揺か。さらに、2件目のコンビニに行く途中に、停まった状態から発進しようとしている車が、道路標識の柱に「ガツン」とぶつかった。高齢者のマークがついていたので、「ブレーキとアクセルの踏み間違いかな?」と感じた。無事を祈りつつ、「お前はあせらず行動しろ」と言われているようだった。確かに、タバコ1箱で焦っている。やっと、2件目のコンビニに着き、タバコが買えた。が、手に入った時には、約束の時間の数分前であったため、吸えなかった。ダメな時の行動パターンに、はまってしまった。

以前であれば、「もったいない。もったいない」と気持ちの切り替えが遅かったが、今回は、タバコ1箱ということもあるが、「やってしまったことは仕方がない。反省して、気持ちを切り替えよう」と、なぜか短時間で思えた。

そうか、午前中に観た、天狼院の時間術ゼミで似たような事を言っていたぞ。ビジネスと私の行動は違うが、「行動して、最適な方法を検証して、反応を見て、フィードバック、反省、を繰り返す」だったかな。

失敗を振り返ってみると、ポケットから物が落ちるので、「別のパーカーを着る」や「ポケットに物を入れない」のが間違いない。

もし、かっこいいパーカーを着る場合で、ポケットに物を入れなければいけない場面を考えてみた。思いついたのが、「洗濯バサミを着ける、ポケットを縫ってみる、ザラザラした素材の入れ物を用意し、落ちにくくしたらどうか?」など。

大した思い付きではなかったので、「ポケットに物を入れないのが現状1番良いかな」で終わらせた。が、思いついた事を、1つ1つ行動し、検証し、反省を繰り返し、改善する事が大事である。全体を繰り返すと、一番良い方法にたどりつける。もしかすると、くだらなそうな発想でも、行動してみたら、意外な結果がもたらされるかもしれない。きっとそうだ。

タバコ1箱を失った代わりに、大事な考え方を学べた。時間術ゼミの復習もできた。ラッキー。

実際に、ポケットに入れずに、バイクの物入れにタバコの箱を入れて運転してみた。当たり前だが、無くさずに済んだ。今までバイクの物入れに入れなかった理由は、「雑に扱っているみたい」と、勝手に思い込んでいた。単なる勘違いだが、無意識に思っていたので、気づかなかった。意識すると、ささいな事が見えてくる。

まだまだ、隙のある行動をしているが、物を無くさない為には、無くさない準備と、「絶対に無くさないぞぉー」と強く思う事、物を大切に扱う気持ち、気遣いが必要である。

日々、感じた事を、最適化して、反省を繰り返し、自分なりの1番良いパターンを見つけて、上昇気流に乗っていこう。この方法で、様々な事が解決できそうだ。
 
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2019-03-21 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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