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ひきこもりはダイヤモンドの原石だ


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:町田和弥(ライティング・ゼミ平日コース)
 
「40歳から64歳のひきこもり61万3000人」
2019年3月30日読売朝刊で、衝撃的な数値が発表された。
 
15歳から39歳までのひきこもりは、54万人いるということは、だいぶ前から知っていたが、まさかひきこもり人口が100万人を超しているとは思わなかった。
 
僕は決してネガティブな意味で、この事実が衝撃的だといっているわけではない。
だって、僕もひきこもりだったからだ。
中学のとき、学校が嫌になって半年ぐらい家にひきこもっていたことがある。
 
「なんで、学校行かないんだ!」
「中学校にも行けない奴は、高校にも、大学にも、ましてや社会人にだってなれない」
「一生、俺に養ってもらう気か?」
ひきこもりの僕に父親は言う。
 
「僕はダメ人間だ……」
中学時代の僕の友達はファイナルファンタジー7……
僕は一生、セブンと一緒にひきこもるのか……
 
僕にはそんな経験があるから、ひきこもりの気持ちに寄り添うことができる。
そんな僕は、日本もようやく、まともな世の中になりつつあるなと思うのだ。
 
まさにミリオンセラーを達成した、ひきこもり人口。
 
「はああ、ひきこもりが増えたらGDPが減っちゃうじゃないか!」
「ひきこもりなんて、社会から逃げているだけだ! 情けない……」
なんて、世間の大多数の人は思うかもしれない。
 
でもね、リラックマだって、ひきこもりじゃないか。
かおるさんの家にいきなり現れて、そのままゴロゴロしているんだ。
お団子食べて、ホットケーキも食べて、ゴロゴロしているんだ。
コタツに一度入れば、冬が終わるまでコタツから出てこないんだ。
 
そんなリラックマをかわいがっている大人は沢山いるのに、
どうして、現実世界のひきこもりは非難されないといけないの??
 
「だって、リラックマはかわいいから」って僕の友達はいうけどさ、
リラックマって着ぐるみでさ、中身だれがはいっているかわからないんだよ。
 
見た目がよければ、ひきこもりでもいいのか?
まあ、そこは認めよう。だってリラックマはかわいいから。
ひきこもりは、世間体が悪いから、見た目は悪い。そこは認めよう。
 
じゃあ、見た目が悪いから、ひきこもりはよくないのか?
ダイヤモンドの原石だって、見た目が悪いじゃないか。
磨けば光るっていうじゃないか。
ダイヤモンドくれるっていわれて、欲しくないですっていわないじゃないか。
 
そう、100万人のひきこもりたちは、磨けば光る。
可能性に満ち溢れた100万人なのだ。
ちょっと見た目が悪いから、みんなはひきこもりの価値に気付いていないのだ。
 
昔から可能性のある若者たちを「金の卵」っていっていたじゃないか。
ひきこもりだって、いまは殻に閉じこもっているだけで、時間が経てば、
卵からひよこが産まれるように、新しい人生が始まることだってあるのだ。
 
みにくいアヒルのように周りと違うからと言って、ひきこもりをバカにしてはいけない。
ひきこもりたちの一人一人の人生をあなたはちゃんと見てきたのだろうか?
働いて、働いて、心が擦り切れて、いまはゆっくり休んでいるだけなのかもしれない。
学校で嫌なことがあって、つらくて、つらくて、家に避難しているだけかもしれない。
 
そんなひきこもりだっているのです。
 
「逃げているだけだ。強くなれ。ガンマしろ」
なんて、いいたくなる人もいるでしょう。
 
「ここで、負けたら一生負け組だ」
なんて、いいたくなる人もいるでしょう。
 
間違ってないよ。
でもね、人生に立ち止まる瞬間なんて、誰にでもあるでしょう。
 
学校でいじめられても、ガマンして自殺してしまう人もいる。
過重労働でうつ病になる人もいる。
そんな世の中で、逃げないことは、強くなることは、ガマンすることは、
いつだって正義なの?
 
不登校やひきこもりだっていいじゃないか。
みんなみんな、周りとちょっと違うからって、ダメ出ししちゃう。
 
「人と違って、何が悪いの??」
 
僕はそう思って生きてきた。
父親に言われたことを、一つ一つ否定するように生きてきた。
ひきこもりだって、高校に行けた。大学に行けた。就職もできた。
休日はリラックマになることもあるけれど、
転職だってしたけれど、約10年。いまだってちゃんと働いている。生きている。
 
いつだって、何度だって人間はやり直すことができるんだ。
 
「これでもあなたは、これでもあなたは……」
「ひきこもりはダメ人間だと、言い切ることができますか?」
 
熱くなってごめんなさい。
僕はひきこもりや不登校の人たちが、大学受験を目指す塾で働いているから、ひきこもってもいいじゃないかって思っちゃうのかな。
 
塾にやってくる生徒は、自己肯定感のかけらもない人たちが多いから、
勉強を通して、少しずつ成功体験を積んで、自己肯定感を回復していく彼らを見ていると、うれしく思う。
だから、彼らを批判して、苦しめてきた周りの人たちへ怒りがわいてくることも少なくない。
 
でも冷静に考えれば、そんな怒りという感情を持つ僕も、
いつのまにか不登校やひきこもりはダイヤモンドの原石なんだっていう主観に囚われて、
ひきこもりだった自分を正当化したいから、誰かに怒っているだけなのだと思う。
 
だから僕は、誰かを怒るのではなく、批判するのではなく、
理解しようと心がけたい。
 
ひきこもりを批判している誰かも、きっと彼らなりの正しさを持っている。
もちろん、ひきこもりの当事者である僕も、僕なりの正しさを持っている。
どちらの正しさが、優れているという話ではないのだ。
 
いま、目の前にいる100万人のひきこもりたちは、どんなことを求めているのか、
塾に来る元ひきこもりたちは何を求めているのか、
寄り添って、一緒に考えていきたい。
僕や誰かの正しさを押し付けるのではなく、一緒に考えていきたい。
 
だって、大学を目指して頑張る生徒の真剣な顔も、大学に合格して塾を卒業していく生徒の笑顔も、ダイヤモンドのように輝いているんだもの。
 
だから、僕は信じている。
100万人のひきこもりたちが、自分の殻を破って、社会に出たとき、きっと社会は変わるだろうと。
日本はいま偏った正義を押し付けない、まともな世の中になりつつあるのだろうと。
 
一つの価値観に縛られない、多様性を認めることができる可能性を持ったひきこもりたち。
ひきこもりは社会を変える可能性を秘めて、いまも静かにひっそりと輝いている。
 
 
 
 
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2019-04-23 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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