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メディアグランプリ

自由と自己肯定のためのすっぴんのススメ


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:岡田早苗(ライティング・ゼミ日曜コース)
 
私は化粧をしません。
 
56歳の女です。シミもシワもたくさんありますが隠しません。友人たちと会うときも、仕事のときも、ショッピングをするときも、化粧水すらつけません。失礼だとか、常識がないとか、みっともないなどと思われているかもしれません。化粧をしない女性は社会的少数者です。
 
元々化粧はあまり好きではありませんでしたが、40歳手前の頃に突然洗剤アレルギーが始まり、同時にファンデーションにもパーマ液にもかぶれるようになりました。数か月後には日焼け止めも、化粧水も、どれを使っても痒くなり、いっさいをやめました。
 
全部やめたら気持ちが自由になりました。最初は「皮膚が弱くて」などと言い訳もしていましたが、今は堂々と「嫌いなので」と言えます。「すっぴんだから見ないでー」……なんて言う人のことは、正直笑ってしまいます。ごめんなさい。そういう気持ちが理解できない境地に入りました。
 
夏なんて強い太陽光線にあたりまくりです。市民菜園で野菜を作っているので、日焼けで真っ黒になります。でも、だから何? って思っています。鏡を見ても、化粧をしない自分の顔はとても魅力的に思います。つくりは悪いですよ。決して美人ではありません。でも魅力的に見えるんです。シミやシワも含めていい顔してます。
 
盛る化粧は大好きです。化粧で変身するという考え方は健全でクリエイティブだと思います。けれど隠す化粧は大嫌い。シミやシワや日焼けは醜いですか?
 
すっぴん顔を知っている友人が何人かいるのですが、みんなすっぴんの方がきれいだなと思います。なぜわざわざ化粧をして変な顔にするんだろうというのが私の感覚です。だって、毛穴があったり、いろんな色があるはずの顔が、白い化学物質でのっぺりとコーティングされているんですよ。何より素の自分を否定して、人にどう思われるかを怖れているんだろうとかわいそうにも思います。隠す化粧はとてもカッコ悪い。
 
化粧が、社会人として、大人の女性としての必須アイテムであるという考え方は日本だけだそうです。してもいいし、しなくてもいいというのが世界の常識。私もそう思います。
 
ときどき会話の中で、「〇〇さん若いよねー」「□歳に見えない」という誉め言葉が行き来することがあるのですが、若く見えることがそんなに価値のあることなんでしょうか。「美魔女」という言葉も失礼だと思います。「年齢の割にはありえないほどに若く見える美女」ということですよね。それは年齢をばかにしているということですよね。若いことに価値があって、40代50代それ以上の年齢と、それにふさわしい見かけであるということには価値がないって言われているんですよ。男性には言わないわけですから、これ女性たちはもっと怒るべきだと思います。人間の価値はそこですか? ってことです。
 
確かにこんな私でも若い頃の写真を見るとはじけるような生命力にあふれ、みずみずしさを感じます。美しいと思います。でも、どんなにいい化粧品を塗りたくったって、生命力やみずみずしさは再現できません。
 
年齢とともに衰えることは他にもたくさんあります。体力も、記憶力も衰えます。目も悪くなります。でもできなくなることが増えてくる分、人を思いやることができます。自分のできないことを認めると、人のできないことも認めることができます。みずみずしさは失われるけれど、経験や、経験に伴う知識や、長年の後悔、反省、失敗、思い出からくる味のようなものが顔や表情、態度にも出てきます。
 
経験の量は年齢に比例します。歳をとればとるほど経験と経験に伴う知識は増えます。確かに知恵を蓄積しているように見えない人もいます。それをばかにする人もいますよね。でもそれは、アウトプットする言葉が足りないか、機会がないか、たいしたことではないと思っているか、気づいていないだけで、もしテレパシーが使えるなら、その中身は年齢とともに深く大きくバリエーションに富んだ、宝のようなものになっていくのがわかると思います。
 
どんな人にも、見えないところにそれらがしっかり蓄積されています。衰えることもありますが、蓄積されているものを認めてほしいと思います。
 
シミもシワも時間をかけて蓄積されてきた経験の、見える証です。太陽の下で働き、活動してきたということです。多くの時間と経験を経てきたということです。それを否定することは、自分の人生を否定することに思えます。
 
色むらがあって、でこぼこがあって、あちこち垂れていて、カッコいい顔ではないけれど、自分の今を100%肯定する姿勢はカッコいいと思っています。それはつまり、人の目から自由であるということです。誰かの作った価値に乗っかって、自分を恥ずかしがって隠すより、自分の今ある価値をそのまま認めませんか?
 
私は、老いて見えることを恥ずかしいと思っていません。だから未来を怖れていません。アニメなどに出てくる「おばばさま」や「老賢人」のような人が私の理想の歳のとり方です。60歳代になったときに、「40代に見えますね」なんて言われたくない。40代に見えるために今努力する人になりたくない。知恵のある、自分のことも他人のことも認められる人になるために、日々思考し、勉強し、後悔し、反省し、失敗しています。
 
それが56歳、すっぴんで正直な今の私の在り方です。
 
 
 
 
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2019-04-24 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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