起業は、下りエスカレーターでもある
*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。
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記事:青山 ひろみ(ライティング・ゼミGW特講コース)
時間のゆとりを手に入れるためだったり、やりたい仕事をするためだったり、収入を増やしたかったり、 守りたいものを守るためだったり、起業にはいろんな目的がある。
私も2年前に起業させてもらった立場であり、私の起業の目的は複数ある。
「これからの人生100年時代を、楽しく生き抜ける人を増やしたい」
「学ぶ楽しさを伝え、大人になっても自己研鑽に取り組む場を提供する」
「働くママも子供たちと一緒に気兼ねなく学べる場づくりをする」
「みんなが好きなことをして、楽しんで生きる世界を作る」
これらはすべて本音だけど、やはり収入を増やしたいという思いもあった。
起業する前は広告会社の営業マンだったので、会社員としてバリバリ働いていた頃は、
「こんなに契約を取ったのに、自分のお給料になるのはたったこれだけ?」
なんて、思った時もあった。
でも今は、いろんなことを学んだことで会社の仕組みが理解できたので、
「会社は、お金をもらいながら経験を積めたり、社会勉強できる場でもあった」
と思えるようになった。
自分の地元でスクールビジネスで起業をしてから、そろそろ丸2年。
生後半年の息子を育てながら、副業が認められていた会社の制度を賢く活用させていただき起業へ踏み切った。初期は、会社を退職せずに副業として起業させて頂き、スクール運営が軌道に乗った1年前、ようやく会社を退職し、スクールビジネスに専念することができるようになった。
この経験は働きながら子育てに取り組むママ、会社勤めをしている人にとって、とても魅力的に映るようで、これまで起業や独立を考えている人から私の話を聞きたいと、多くの人から声をかけて頂いた。
当然その人にとっては、自分がいつか起業するにあたって、ノウハウやマインドを知るためだったり、すでに起業した私の経験を聞いて、自分が起業する際に活かしたいのだと思う。
私個人としては、そういう人の役には立ちたいのは山々なのだが、相手の人の話を聞くにつれ、起業の目的が必ずしもポジティブではないケースは多い。
「収入面での不満から起業したい」とか、「職場環境の人間関係がストレスで。お局さんが鬱陶しくて」とか、「自分が興味のない部署に配属されて」とか、「夫の稼ぎに頼って生活するのが嫌で」とか。
本人の人生なので、本人が納得する人生を選択できるのが一番とは思うものの、私としては、安易な思いつきや現状から逃げるためだったら、私は起業は絶対すすめない。
なぜならば、失敗するのが容易に想像できるからだ。
「お金がほしい」「自分が楽をしたい」
そういう目的でビジネスをしている人から、何か買いたいと思うかどうか。
商品がいいこと、自分にとって必要であること、それはもちろん購入を決める要因である。
でもその相手が、「今月の売上きびしいから……」などと言っていたら、途端にそんな気もなくなるのではないだろうか。
会社に勤めていると、収入や待遇や環境に悩む瞬間もあると思うが、それでも会社に守られている部分がある。
起業しないと気づきにくいかもしれないが、会社に利益がないときでも給料がもらえるって、本当は素晴らしいことなのだ。
あなたは自分が今月収入ゼロでも、目の前の仲間にお金を渡るだろうか。
それも、時には借金をしてお金をかき集めて渡す必要性だってある。
会社に勤めていれば受け取れるのが当たり前かもしれないそれが、起業したら当然だが赤字になって給料ゼロ、むしろお金が減る可能性だってある。
夢を奪うようなことを言って大変申し訳ないのだが、起業するということは、下りエスカレーターに乗ることに似ている。
買ってもらえなければ、当然お金は入らない。
固定費があれば、常にお金が出ていくばかり。
今月あった売上が、来月も上がる保証などない。
でも、自分の会社の仲間のために、自分の家族のために、そして自分自身が生活するためにもお金はかならず必要なのだ。
だから、成功しようと思えば、 エスカレーターが下る以上のスピードで駆け上がり続けるしかない。
自分が扱う予定の商品に魅力があるかどうかはもちろん、まずは自分の思い、起業の目的は、人に選ばれる魅力を持てているかどうか、一度自分に問いかけてみてほしい。
あとは、起業する前にこの3点を見極めることをすすめたい。
⑴乗ろうとしているエスカレーターが下る速度はどの程度か
起業初期から高額な家賃や設備投資をしていないか、毎月出ていくお金はどれくらいになりそうなのかを、よくよく計算してみてほしい。
⑵自分はどれくらいのスピードで、その下りエスカレーターを駆け上がれそうか
起業をきっかけに、さらに成長していくと思う。どれだけの売り上げを作ることができると見込んでいるだろうか。そして自分は数年先もモチベーションを保って入られそうだろうか。
⑶将来的にエスカレーターの速度が変わる可能性はあるか
時代の流れの変化、ライバルが顧客を奪う可能性、自分の商品が様々な要因により魅力を失う可能性。自分の取り組みだけではなく、外部からの働きかけの影響を受ける可能性もある。その時、自分はその環境に適応できるだろうか。
起業が失敗するということは、自分を選んでくれたお客さんや共に働く仲間たちはもちろん、自分にも、自分の家族にもダメージがあるのだ。
そしてそのビジネスを始めたのが自分なのであれば、成功させるのも失敗させるのも間違いなく自分なのだ。
長くビジネスを続けていくなら、自分の現在地をしっかり見て、起業後うまく可能性を高める取り組みを妥協することなく最大限してほしい。
一人でも多くの人が、たくさんの人に貢献をしながら成功する形で起業できることを切に願う。
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