メディアグランプリ

セラピーよりも何よりも、覚悟を決めるのに役立つのは霊感商法……かもしれない。


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事: 鉾立由紀(ライティング・ゼミGW特講)
 
 
「自信がない……」
 
2011年から2012年の私は、自分に対する自信のなさから、いつも不安を抱えていました。
 
当時、起業して、ちょうど1年ほど。
 
売上という名の“成果”はあげ始めているけれど、「売上をあげ続けなければならない」という重圧に、私の心は次第に折れそうになっていました。
 
「私はこのまま継続していくことができるのだろうか?いつかバケの皮が剥がれてしまうのでは?いつかお客様も、周りのみんなも、私が詐欺師だと知ってしまうのではないだろうか?」
 
この記事を読まれたあなたは、「私が『詐欺師』としてカミングアウトしたのか?」と驚かれたかもしれません。
 
ですが、ここで言いたいのは、「私が詐欺師だ」ということではありません^^;
 
以前の私は過剰な完璧主義であったが故に、自分のことを「詐欺師」と責め始め、自分自身にプロとして立つ資格なんてないという想いで自分を蝕み始めていたのです。
 
……そして、これは後から聞いた話なのですが、真面目すぎるアスリートや芸能人(もちろん起業家も)は、この罠に陥ることがよくあるそうです。
 
私がこんな状態になった2012年当時、私は1人の“天の声が聞こえる”というスピリチャル・コーチの女性、愛川さん(仮名)に出会いました。
 
自信がなく、不安だった私は、愛川さんの“天の声が聞こえる”という力に一気に魅了され、すぐに愛川さんのセッションを受けることにしました。なぜなら、“天”なら、私をすべての苦しみから救ってくれそうだと思ったからです。
 
愛川さんとのセッションは、最初の頃はとても順調でした。プライベート・コーチングに申し込んでいたので、辛く感じたとき、いつでも彼女に連絡することが可能でした。
 
愛川さんの実施する感情の解放セッションを通して、「なぜ私がそのように不安な想いに苛まれるのか?」、「なぜ私は周りの人々が、自分のことを貶めようとしていると思っているのか?」などの過去のブロックを徹底的に解除していきました。
 
ですが、愛川さんのコーチングを受けはじめて3ヶ月ほどが経ったある日のこと、彼女は急に、こんなことを私に言ったのです。
 
「由紀さん、あなたはライトワーカーだと“天”からのメッセージが降りてきました。今の仕事を辞めて、スーパーのレジなどのパートの仕事に就くこと。そうしなければ、あなたは今のビジネスを続けることで、地獄を見ることになると“天”が伝えているわ」
 
いきなりの“天”からの命令に私は驚愕!!
 
「ライトワーカーってなに?なんでいきなりパートの仕事?」
 
私の頭は混乱状態です。
 
愛川さんと出会ってからの3ヶ月、私は順調に自分の中の不安を払拭し、自信を取り戻してきていた矢先の出来事でしたから、私からすれば、いきなり崖から突き落とされたようなモノです。
 
言葉を失う私に彼女はこう畳み掛けました。
 
「起業を辞めて、パートをして、ライトワーカーとして生きることに専念すること。それができないのなら、これ以上、“天”はあなたにサポートを与えることはできないそうよ」
 
「え……」
 
いきなりそんなどちらかを選べって……。そもそも私は、自分のビジネスをうまく行かせたくて、自信をつけるために彼女のセッションを受けたんじゃなかったの??なぜいきなりそのビジネスを辞めろなんて言われているの?
 
混乱の中、私は徐々に冷静さを取り戻してきました。
 
「そうだ、私はそもそも、自分のビジネスをもっと自信を持って提供できるようになりたくて、このセッションを受けたんだ。
 
愛川さんには“天の声”が聞こえているのかもしれない。けれど、私には“天の声”なんて聞こえない。
 
私には聞こえない“天の声”が、『今のビジネスで私が地獄を見る』と言ってきたからという理由で、ビジネスを辞めたりしたら、それは、子供が親に自分の夢を反対されたからという理由で、夢を諦めるのと変わらない!!」
 
その直後、私に降りてきた言葉がこれです。
 
「天のヤロー、私が地獄に落ちるっていうんなら、落としてみろ!!」
 
私が起業する道を選んだのは、誰かが私に強制した道ではありません。
 
私が自分で選び、貫いた道です。だからこそ、
 
「それで地獄に落ちるっていうんなら、それで結構!!」
 
私はそう愛川さんに(丁寧に)伝え、そこで彼女とのセッションを終えたのでした。
 
あれからすでに7年が経ちました。当時、元・オセロの中島知子さんの霊感商法の問題で持ちきりでしたから、私も消費者センターに駆け込んでやろうかと思いましたが(笑)、今、私はこう思います。
 
「あれは、愛川さんからの最後のセッションだったのではないだろうか?」と。
 
いつもいつも“天”の意見を聞いて、なんでも従おうとする私に、「本来の私が聞こえているはずの自分の声を聞きなさい!!」という最後のセッション……。
 
自分にとっての正解は、決して他者(それが占いだろうが“天”だろうが)がくれるものではなく、その他者のリアクションに対して、私の心がどう反応するかで決めていい……。
 
(もし、私が愛川さんの最終通告を受けて、「やっぱり? 私も起業は向いていないと思ったんだよね〜!」と思い“天の声”に従うなら、それは私の決断ということです)
 
愛川さんが伝える“天の声”に盲目的に従っていた私に、この最終通告は、この最も大切なことを思い出させてくれました。
 
この記事を読むみなさんにお伝えします。占いや霊感商法が悪いのではありません。その意見に対して、「自分はどう思うのか?」と自問せず、その占いや霊能者の言葉を鵜呑みにし、「私はこの仕事が向いていないのか(この人が言うのだから従おう)……」とか、「あの人との相性、最悪なんだ(“天”が言うから)……。 悲しいけど諦めよう」と盲目的に従うことが良くないのです。
 
占いや霊感商法を通して、あなたが得るアドバイス。それは単なるあなたの心に対して投げかけられた単なる1つの反応。大切なのは、その言葉に対し、「自分がどのように感じるか?」を感じ取り、それを前提に、自ら答えを選択することが最も大切なのだということを知っていただきたいと思います。
 
最後にあなたにこの言葉を贈ります。
 
Be the Master of your Life !(自分の人生のマスターとなれ!)
 
自分の人生は自分で創るからおもしろい!!
 
 
 
 
***
 
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2019-05-03 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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