メディアグランプリ

BEAMSと天狼院


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

【6月開講】人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ《平日コース》」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:田澤正(ライティングゼミ・日曜コース)
 
 
「大体うちの会社に入ると、仕事以外時間が無くなるからのんびりしていると
ロクに彼女も出来ないよ」
新入社員の時に配属先にいた、うだつの上がらない先輩社員のお言葉。
「お前みたいにはならねーよ」と思っていたが、7年が経過したら全く同じ人種になっていた。すごい呪文。
 
これはまずいと、呪文を解くべく合コンに参加した。久しぶりに。
学生時代、ロックバンドとバイクに夢中だった。
当時を引き摺ったロック的な服を身に纏い参戦。カッコいいと思いながら。一生懸命盛りあげようと話したが全く持って盛り上がらない。
 
「何かがおかしい」
 
他の皆さんが、次の約束を取り付け楽しげな中
「明日の仕事の準備をしなければ」と独り先に帰る。
 
駅のホームのトイレ。鏡に映る自分を見る。
随分太った体、ストレスで多くなった白髪。シワも増えている。
あの頃イケてると思っていたバイクロゴのTシャツやブーツが
滑稽に見える。
会話も仕事ネタしか喋れなかった。そりゃ盛り上がらないよね。
これが今のオレなのか。
恥ずかしながら、悲しくて少し泣いてしまった。
 
トイレの洗面台で顔を洗いながら思った。
「オレもカッコよくなりたいというか、モテたい」
 
なんとかしなければ。仕事中の車の中でも考える。
結論は「まずは服を変えるしかない」だった。
 
中身はすぐに変わらないし、体型なんかもすぐには変わらない。
手っ取り早いのは服だと考えた。
 
以前から憧れていたのは、BEAMS。ベーシックに最新のトレンドを取り入れたセレクトショップの雄。キラキラ眩しい、「今」を体現する「オサレの殿堂」。
 
憧れの反面、抵抗感もあった。「チャラチャラしているぜ」と。
決して足を踏み入れて来なかったが直感が言う。
 
「行くしかない」
 
休みの日に、住んでいる茨城から常磐道を仕事の営業車で南下する。
ロックな一張羅を身に纏い緊張しながら向かった。
「トーキョー」「BEAMS」に。
 
尻込みして思わず東京を通り過ぎ横浜に行ってしまう。
みなとみらいにあるBEAMSに遂にたどり着く。
眩しすぎるお店、スタッフ、お客さん。緊張しすぎて顔もあげられない。
自分好みそうな少しワイルドなシャツを手に取る。
太っていたので、Lサイズ。
 
すると1人のスタッフが声をかけてきた。緊張した。
ウエリントンのメガネ、オシャレな髭の彼は他の店員より年が近かった。
優しそうな感じ。
 
ロッキンなはずのオレは思わず言う。
「実は服買うのは久しぶりで、何買っていいか分からないです。カッコよくないし」「なんだかオシャレなの、この歳で着るのも照れちゃって」思わず本音を話してしまった。顔が真っ赤になっていたと思う。
 
すると不思議そうな顔
「年ですか?関係ないですよ」
少し考えた後
 
お客さんが来ないお店の奥にミラースタンドを持ってきて
「待っていて下さい」
 
両手に服を持ってやってくる。「よかったら着てみませんか」
 
正直、そのスタッフが持ってきたのは、自分の好きなテイストではなく
どちらかというとトラッドな、少しかわいいテイストだった。
「これかよー」と思いながらも逆らえるはずも無く着ることになった。
 
全て試着させながら今のトレンドを教えてくれた。
当時、ストリート、トラッド、スポーツという3大トレンド。
 
「大事なのはサイズ感とシルエット」
「太っている人はオーバーサイズにしようとするのが間違っている」
「服を選ぶのでは無く、自分に合う服を見つけるんです」
3パターンのいくつかの組み合わせを持ってきてコーディネートしてくれた。
 
自分に似合いそうなのはトラッドだと思うと教えてくれた。基本的な着回しなども教えてくれた。言われてみると、似合っているかも。
シャツ、ニット、パンツを購入。
 
興奮しながら家に帰り着てみる。
少し高かったが、気持ちが変わった。何よりBEAMSの店員さんが
見立ててくれたというのは、本当に心強かった。背中を押してくれた。
魔法にかかったみたいだった。
 
そこから、その店員さんをメンターにしながら服を買うために横浜に通い「オシャレとは」を研究した。
そして気づく。自分がしたい格好が、決して人から見てカッコいいわけではない事。
 
雑誌を見て、街ゆく人を観察。BEAMSの服を纏う日々。
気づくと、合コンに行った時の周りのリアクションが変わった。
「オシャレですね」と言われた時には嬉しかった。気付けば中身も変わっていた。服に合わせ自然とダイエットもしていた。
自分でいうのもなんだが、楽しい奴になっていた。
多分、恥ずかしい気持ちを乗り越え、自分を知る過程で身に着けたのだと思う。
 
「最初は落ちて下さい」
「書くことはサービス」
「読者メリット」「リーダビリティ」
 
天狼院ライティングゼミに参加し、投稿するもなかなか○が貰えない。
悶々としながらも、三浦氏の言葉を反芻する。
 
ふと、オシャレメンターBEAMSのスタッフの言葉を思い出す。
 
「大事なのは、まず隠そうとしない事です」
「かっこよくなろうとしても無駄です」
「それは人が決める事ですから」
 
そして、一定の評価を貰えるようになるまで、時間が掛かること、
毎日の積み上げが人の評価を得るには必要な事も。
服自体が魔法のアイテムなのではない。オシャレに向き合い努力する中で手に入れ、自分で習得した事が力なのだ。
 
仕事帰り、池袋。BEAMSで買ったクレリックシャツを着ながらパソコンに向かって文章を書いている。まだ自己満足なんだろうけど、とにかく書くしかない。
 
今「知のセレクトショップ」天狼院のライティングゼミでトライ&エラーをしている。テクニックを実践として教えて貰っている。考え方、ノウハウを。
あとは、とにかく自分が書き続けるしかない。
少し時間はかかってもきっと誰かに伝えるスキルを手に入れられるだろうと思っている。最強のメンターがいる天狼院に通う事で。
 
 
 
 
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この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加いただいたお客様に書いていただいております。 「ライティング・ゼミ」のメンバーになり直近のイベントに参加していただけると、記事を寄稿していただき、WEB天狼院編集部のOKが出ればWEB天狼院の記事として掲載することができます。
 
http://tenro-in.com/zemi/82065
 

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2019-05-23 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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