“生きるレジェンド”の所作から学ぶ、成功の秘密
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記事:大井さち(ライティング・ゼミ平日コース)
2017年秋、私は個人的に新しいプロジェクトを始めた。それは”生きるレジェンド”を直に見に行くことだ。この“生きるレジェンド”の定義は、世界のトップに立ち、その活動をなんらかの形で意志をもって継続させている人。つまり、世界的な成功者だ。
成功哲学の提唱者、ナポレオン・ヒルが鉄鋼王のアンドリュー・カーネギーに依頼されて、何人もの成功者に取材を行ったように(『思考は現実化する』/きこ書房)、私もそれぞれの分野で活躍する人たちを直に見て、独自の目線で成功哲学を捉えてみたかった。
世界で活躍する“生きるレジェンド”たち
今まで見た“生きるレジェンド”は、ポール・マッカートニー、イチロー、そして、ヴィッセル神戸のイニエスタ。誰もが一度はその名前を聞いたことがある超有名人だが、やはり、彼らのパフォーマンスや所作には成功する秘密があった。それは一見当たり前なことだが、頭でわかっていてもなかなかできないこと。もしこの“当たり前”を一人ひとりが実践すれば、誰でもいずれは成功を導くことができるだろう。今回は、それをイニエスタのプレイと所作で紹介したい。
いざ、イニエスタに会いに、味の素スタジアム(調布市)へ!
2019年6月15日、私は人生で初めてJリーグの試合を観戦した。普段Jリーグを観戦する習慣はないが、どうしても見たい選手がいた。アンドレア・イニエスタだ。そのため、大雨の中、味の素スタジアムでヴィッセル神戸vs FC東京の試合を観戦しに行った。彼は2010年のサッカー・ワールド杯・南アフリカ大会でスペイン代表を優勝に導いた立役者であり、スペイン黄金期を支えた中心選手だ。イニエスタは、それ以外にも数々の伝説を残し、「魔術師」の異名を持つ。2018年夏までは、世界最高峰クラブチームである、スペインのFCバルセロナのキャプテンも務めた。その後、3年契約・32億円でヴィッセル神戸に移籍し、大きな話題を呼んだ。そんな彼が継続して活躍し続ける秘密は何なのか?
成功の秘密① イニエスタのスルーパスは「相手を思いやる」ことで生まれる
試合開始数分でイニエスタの成功の秘密がわかった。イニエスタはチームメイトに対して、絶妙なスルーパスを送る。これが、彼が世界から絶賛される理由の一つだ。
全力でゴールに向かっている選手の走っている先(しかも、絶妙な場所!)にボールを送ることは、チームの勝利への貢献を意識していなければ絶対にできない。彼が必ずスルーパスを出すことができるのは、自分だけが目立とうとか、無難にやっていればいいやという次元の考えが、イニエスタの中にはさらさらないことがとてもよく伝わってきた。それくらい、彼のパスは相手を思いやる態度そのもののように見える。
成功の秘密② イニエスタは「自ら懐に入ること」で、人を惹きつける
6月15日、イニエスタはキャプテンマークを身に着けて出場した。彼の成功の秘密は、スルーパス以外からも垣間見える。
まずは練習風景。“生きるレジェンド”はゴールキーパーの練習に付き合うことから自身のウォーミングアップを始めた。その後も周りの選手への声掛けや、同じく元スペイン代表のスター選手・ダビド・ビジャ選手とパス練習をしながら会話で作戦を確認しあったり、その他の日本人選手と走り込みをしたり、選手一人ひとりと積極的にコミュニケーションをとっていた。
試合中には、接戦でぶつかって倒れた選手がいると真っ先に駆け寄り、倒れた選手に手を差し伸べていた。こんな、チームの中に(ひいては相手チームの選手の懐にも)自ら入っていく姿勢は、観客も、チームメイトも、彼に好感を持たずにはいられないだろう。
成功の秘密③ イニエスタのゴールシーンは「酔拳」そのもの
この日、ゴールを決めた唯一の選手はイニエスタだった。私は彼が放ったボールの延長線上、つまりゴール裏にいたので、「これは鋭いシュートが入ったな」と感じた。だが意外なことに、ゴールの瞬間を捉えた映像には、まるで酔拳のように余計な力が抜けた彼の姿が映っていた。
「酔拳」は香港の映画スター、ジャッキー・チェンの代表作の一つで、酒を飲んで酔っ払った状態を模して戦う拳法(映画では実際に酔った状態で行っていたが……)。力が抜けてふらふらした状態で相手の攻撃をかわし、射程に入ったとたん、一撃を浴びせる。イニエスタのシュートもまさに酔拳のようで、余計な力が抜けきった状態で、堅実にゴールを決めた。
イニエスタの成功の秘密は、人を思いやり、自ら人の輪に入り、余計な力を抜いて堅実に行動することだ。どれもどこかで一度は耳にしたことがある当たり前のことだが、実際に行動に移している人は少ない。だからこそ、本物の成功者と呼べる者は数少ないし、彼らが“レジェンド”として多くの人々から尊敬される所以だろう。
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