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メディアグランプリ

天才に出会った夜、人生を変えたコント劇


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:古閑洋輔(ライティング・ゼミ火曜コース)
 
 
「天才だ!」
2017年10月3日原宿クエストホールで私は大きな衝撃を受けた。
「大人のカフェ×HKT48特別公演~君の答えを探して~」
これが私とコント劇ユニット「大人のカフェ」との出会いだった。
 
私はAKB48の姉妹グループで福岡・博多を拠点とするHKT48のファンだ。
アイドルが特別好きという訳ではなかったが、色々なきっかけがあり結構長い期間応援している。
その中で2年前、スマホゲームでのランキングで上位に入ったメンバー4人が原宿で開催されるコント劇に出演するという企画があった。
好きなメンバーが出演することになり、内容については全く理解しないまま、チケットを申し込み当選した。この時は何が行われるか、コント劇がなんなのか。大人のカフェという物がなんなのか全く分かっていなかった。
 
19時開演。座席は少し上手の最前列。最高の座席だった。
幕が開いた。もちろん目的はメンバーだ。
しかし舞台に出てきたのは変なオジサンが3人だった。
 
どうやら設定は深夜の校舎。
3人は20年前に学校一の美少女に告白をしたしたが、返事を貰う前に少女は事故で亡くなってしまった。その霊を霊媒師の呼び出してもらい告白の返事を聞くということらしい。
オジサン達が大きな声で演技をしている。
 
「おっさんはいらないんだよ。はやくHKT出せよ!」
 
私の心の声である。
霊媒師が登場した。この役はどうやらメンバーだ。
霊媒師が霊を呼ぶ。舞台は照明が消え、再点灯した時制服を着た少女達が立っていた。
HKTの4人がやっと出揃った。
 
「コント劇? ホラーか学園物じゃないか」
私の頭の中は「?」だった。
 
ここで舞台上から出演者達が去っていき、オープニング映像が流れ始めた。
 
映像が終わり再び幕が上がる。
そこには先程のオジサンの1人が、古の刑事ドラマを思わせる衣装で立っていた。
刑事だが周りから人がどんどん逃げていく……逃げられ刑事というドタバタコントが始まった。
 
「学園ホラーはどこへ? あれで終ったのか?」
私の頭の中は「?」「?」となった。
 
この舞台は本編というべき学園サスペンス物語と、長くて10分弱、短い物でほんの一瞬で終る様々なコントが交互に出てくる物だと段々理解し始めた。
本編も所々で隠された秘密が明かされ興味深い。
1つ1つのコントはこれはこれで箸休め的な感じで面白い。
変なオッサン3人と可愛い4人の舞台に段々魅かれて行った。
そして終盤。劇は思わぬ予想外の急展開をした。
別々だと思っていた本編とコントが全て1つにつながったのだ。
 
それはまるで平野を流れる沢山の川が集まり大河になるような。
至る所に伏線を張り巡らされ、それが見事に回収される良質なミステリにような。
 
私は感動と快感を覚えた。
 
「今まで読んだどの小説より、今まで見たどんなドラマや映画より面白い」
「これ作った奴天才だよ!」
 
「大人のカフェ」とは「加賀成一」「飯野智司」「伊達さん」という男性3人で構成されるコント劇ユニットである。
2013年に下北沢の100名に満たない小さな劇場で第1回公演を開催し、先月には第12回定期公演を恵比寿で開催。2日4公演いずれも満員の盛況ぶりだった。
至って地味な男3人の為、少しでも華やかになって欲しいという意味で女優やアイドルなどをゲストに迎え、男女4人での公演を基本としている。
その中で今回は番外編・特別公演としてHKT4人をゲストに迎えたのだった。
 
舞台が終わると私は「大人のカフェ」の大ファンになっていた。
 
伊達さんは3人の中で最年少の29歳。大人のカフェ全ての公演の脚本を担当している。
私の心を大きく動かした張本人である。大人のカフェの活動外でも脚本を手掛けており、最近ではアニメ「ゲゲゲの鬼太郎」も数話脚本を担当した。私は通称「天才・伊達」と呼ぶ。
 
飯野智司39歳を私は「奇才・飯野」と呼ぶ。
ダンディな男から変態・おばあさんまで幅広い役を独特の個性で演じる。そして打ち上げなどより好きなバイクでのツーリングを選ぶマイペースな一面もある。
 
加賀成一39歳。大人のカフェを愛し、もっと大きな存在になるよう動画配信サイトSHOWROOMで個人配信をしたり、個人で毎月トークライブを開催したりと持前の社交性を活かし活動している。その為年々ファンも増え、面倒見の良さに慕う後輩もいるのだが、そのデリカシーの無さで、ファンや後輩から盛大な駄目出しとブーイングを受けてしまう愛されいじられキャラ。通称「炎上・加賀」と呼ぶ。
 
大人のカフェを知って私は舞台・演劇という物の見方が変わった。
これまで舞台を観た事がほとんど無かった。唯一見た事があるのが大学の頃先輩が出演する小劇団の舞台で、なにやら主張したい事はあるのだが、意味不明で凄くつまらなく嫌な思い出しかなく、それ以降舞台を観ようと思わなかった。
しかし「君の答えを探して」以降大人のカフェの舞台は全て観に行っている。HKTとの特別公演は大変盛況で評判も良く、福岡で再演され、翌年には第二段が東京で開催、福岡再演も行われ観てきた。定期公演も11回、12回と観に行き、大人のカフェ以外でもお勧めされた師匠筋のコント劇を観に行ったりもしている。どれも外れがなく、映像と違った生の雰囲気や、同じ演目でも生き物のように微妙に違う舞台にどっぷり浸かっていた。
 
大人のカフェは舞台だけでなく、BSフジで冠コント番組に出演したり、「あさひなぐ」「空母いぶき」などの映画に脇役で出演するなど徐々に活躍の場を広げている。しかしまだ世間に知られている存在には程遠い。
3人と親交のある元FUNKY MONKEY BABYS元ボーカルファンキー加藤氏は今年3月に開催した加賀成一の生誕祭トークライブにシークレットゲストで登場し、
「大人のカフェはこんな所にいる存在じゃない。もっと大きな舞台で一緒に(堂々と)共演出来るようになってほしい」
と言った。
私も同感だった。
「こんな面白い舞台があるんだぞ!」
多くの人に知って、観て欲しいと心底思う。
 
大人のカフェは7月25日~27日に原宿でSKE48をゲストに迎え新たな特別公演を予定している。
そして今秋にはHKT48との第3回特別公演も開催が決定した。
 
一度「大人のカフェ」の舞台を観てみませんか? 絶対に後悔はしないので。
 
 
 
 
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2019-06-20 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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