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人生とライティング


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

【8月開講】人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ《日曜コース》」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:田澤 正(ライティングゼミ・日曜コース)
 
 
「将来の夢はなんですか?」
 
みなさんの夢ってなんだろうか。
 
去年の事。
久しぶりに実家に戻り自分の部屋に入った。もう10年位ぶりに訪れた部屋。小学校の卒業アルバム。久しぶりに開けてみた。
 
自分のページを開けて見る。「マンガ家になりたい」と書いてある。当時自分が作ったオリジナルキャラクターの絵が書いてあった。
 
そう当時の夢はマンガ家。
 
思い出すだけで赤面するが事実。
当時、オリジナル漫画をA4のノートに鉛筆で書いていた。海の中にいる架空の丸いフォルムの「プカポン」というキャラクターが活躍する漫画。天才だと思っていた。何時間も鉛筆で一生懸命書いていた。納得できないと消しゴムで消し、また書く。
 
1話出来ると、母親、父親、兄ちゃんに見せて自慢していた。誉めてもらうと嬉しかった。
 
その頃は、未来がたくさんあった。これから自分がどうなるのだろうか。想像も出来ない位、可能性もたくさんあった。ポケットの中に美味しい飴がいっぱい入っていて、いくらでも舐める事が出来た。
 
マンガ家にもなりたいし、小学校の友達、よっちゃんと一緒に横浜ベイスターズに入ってバッテリーを組むという夢もあった。家の前のマンホールをホームベースに、何時間も2人で練習していた。
 
その後、小学校高学年から中学、高校と上がって行くに連れて。段々と現実にさらされてくる。
 
野球部に入ったが、レギュラーになれない。小学生の地区のソフトボールチームでは少し上手いと思っていたが、全く歯が立たない。はっきり言って下手なのと、センスも無かった。
そして、勉強、部活に追われる中で漫画も早々に書かなくなっていた。
 
それでもまだポケットにはたくさん飴があった。
 
高校でバンドをやってはギターでプロになりたいと思ったり。大学では学校の先生になりたいと思ってみたり。夢見ていた。
 
でも、実際にはそこには向かわなかった。
思いは消えていった。
 
「いよいよ、オレも社会人になるのか」
 
人生の大きなターニングポイントだった就活。
ありがちだが、最初、レコード会社、出版社、広告代理店など華やかなマスコミを受けていた。
かっこよく活躍する自分を夢見て。甘い飴をポケットから取り出し舐めていた。
 
しかし面白いくらいに面接に進めない。
全くマスコミには引っ掛からなかった。
 
最終的にあるメーカーの営業職として内定をもらい。就職をする。
 
気付くとポケットの中の飴が一気に減っていた。
 
自分が思い描いていた未来には進まない事が分かってきた。でも、まだ若い。未来もたくさんある。会社の中でも活躍したいという夢を持ってがむしゃらに働いた。
 
今。
気付くと人生の半分近くにまできている自分。挫折を繰り返し、気付くと未来の残量が見えてくる。
どんどん加速し消えて行く未来。夢。
 
ポケットの中の飴もなくなっている。舐めてしまったのもあるし、ポケットに穴が空いて落としてきてしまった事にも気付く。
 
もう舐めるものはない。
 
ライティングゼミに4月から通わせて頂き、
毎週投稿してきた。読む方が面白いと思う、読みやすい文章。読んで良かったと思う文章。最後まで読んでくれる文章。
結果として書きたいこと、伝えたい事が、伝わる。
 
途中まで楽しかった。
次は何を書こうか!
「合格」という甘い飴を貰い、頬張りながら
次に書く事を考えていた。
 
実は期の途中から上級コースライティング倶楽部にも参加させて頂いている。
 
週2本の投稿。
 
文章を書き始めたのが4月。
 
慣れていないのもあるが。
途中から枯渇してきた。
 
伝わる文章を書く根底にある、書きたい事。
そしてネタのストックが。ない。
明らか合格をもらえなのを覚悟でも
文字数を稼ぎ投稿したものもある。
 
ある日のライティングゼミで。
 
書きまくる事で、初めて吸収出来る事を教えて頂く。書けば書くほど良質なコンテンツを欲し、それがストックされる事を。無理やり読もうとしても入らない。
 
今がまさにその状態だと気付く。
気付くと
会社帰り本屋により、立ち読み&購入。
通勤途中イヤホンから最新の音楽を耳に
流し込み。
映画を見まくっている。
 
吸収し、次のステージに上がる準備の期間だと。
だから書けなくても焦らない事にした。
 
ふと思う。
人生も一緒なのでは。
 
ポケットの中の飴もなくなってきた。
舐めてしまったし、穴からこぼれ落ちてしまって。
 
もう未来の時間が無くなりつつある。
夢も枯渇してしまいそう。
 
でも、実はここからが本番なのでは無いか。
 
未来の時間が少なくっても、夢を見る時期が過ぎても。その事を真正面から受け止め、どれだけ動けるか。動く事が、気づかないうちに未来に繋がるのでは無いか。
 
今が次のステージに向かう準備の期間だと思えた。
 
動き、もがく。その結果は今は分からない。
 
書くことも、人生も。今できる事を出来るだけやる。それでいいのでは無いかと。
 
今日もキーボードに向かう。
明日も、未来を見据えて生きて行く。
 
 
 
 
***
 
 
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2019-08-08 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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