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ゴールドジムは全ての仕事に優先する


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:渡邉翔太(ライティング・ゼミ夏休み集中コース)
 
 
「鶏ガラみたいな身体だな」
 
 
高校2年時の担任が言い放ったこの言葉。
捉え方こそ変わったが今でも耳に強く残っている。
 
 
小さい頃から運動は好きだった。
ご飯を食べることも好きだった。
けどガリガリだった。
ラグビー部の顧問をしている担任からすれば、なおさら僕はガリガリに見えただろう。母親を交えた三者面談の場で冗談交じりに僕の身体を「鶏ガラ」だと言い放った。
 
 
母もショックだっただろう。
朝から晩までサッカーをしている息子に、お弁当を2個持たせ、部活帰りに吉野家で大盛り牛丼を食べるお小遣いまで渡して。その努力が全て無に帰されるような言葉だった。
 
 

1つのコンプレックスが生まれた瞬間だった。
 
 
それからというもの『筋肉質で大きな人』に対して恐怖を覚えるようになった。多分この人にはかなわないだろうな、といった具合に。それは社会人になってからも同じであった。いや、むしろより一層こじらせてしまっていた。自分が思う意見があっても『筋肉質で大きな人』には論破されるかもしれないという恐怖になっていた。そして一方的に苦手意識を持ってしまい、仕事もうまくいかず、人間関係も自分で狭くしてしまっていた。
 
 
転機は突然訪れた。
 
 
「運動不足やし、会社の近くのゴールドジムいかへん?」
普段から御世話になっている岡添先輩が声をかけてくれた。そう、会社のすぐ横にゴールドジムがあるのだ。あまり知識のない僕でもその名は聞いたことがある。まさに僕が苦手そうな『筋肉質で大きな人』たちが大きな声でダンベルでガシガシ身体を鍛え、終わった後にはプロテインをグビグビ飲んでいそうな場所だ。どう考えても嫌だ。少し間が空いたことを察した岡添先輩は更に続けた。
 
 
「筋トレしたらいい事しかないで!」
ある1冊の本を渡された。僕は普段からあまり本を読まないタイプなので、筋トレ・読書と二重苦であったが岡添先輩に渡された本を読まないという選択肢はなく、渋々受け取ったのだ。
 
 
「ジム行きますか」
 
 
翌日からゴールドジム通いが始まった。週2回平日の夜8時から11時まで。みっちり腕、胸、背中、脚の筋肉を鍛えた。終わった後にはプロテインで乾杯を、家についたらささみ肉を食す。夏の暑い日も、冬の寒い日もやりつづけた。「ゴールドジムは全ての仕事に優先する」という謎のモットーのもと、仕事の忙しさや家庭のトラブルなどに挫折することなく1年、2年、3年と続いた。
 
 
僕の身体は1年目こそ大した変化が無かったが、徐々に筋肉質な身体になってきた。体脂肪率も20%あったのが13%に、172cmで59kgしかなかった体重は66kgまで増えた。身体の変化が分かってくると気持ちものってくる。仕事にも良い影響がでてくるようになった。営業成果が上がってきたのだ。筋肉がついたから営業成果が上がったなどと簡単に言うつもりは毛頭ないが、顧客との関係性が変わったと感じた。以前は『筋肉質で大きな人』は勿論、キャリアが長い人、学歴が高い人など自分より上に見える人への恐怖心が大きかった。しかし段々とそのような気持ちがなくなり、どっしりと構えて顧客と話を進めることが出来るようになったのだ。謎の自信、これも筋トレの成果……か?
 
 
時間の使い方も上手になったとも感じる。「ゴールドジムは全ての仕事に優先する」という謎かつ厳格なモットーのもと、いかに夜8時までに仕事を終わらすかを常に意識している。数回8時に遅れた時の岡添先輩の鬼のような顔は忘れられない。ここ数年「働き方改革」という言葉が声高に叫ばれて、残業をしないようにしようとか、捻出した時間で自己啓発をしようとか言われているが完全に先どった感がある。
 
 
岡添先輩の成果は更に顕著であった。ストイックという言葉を人間にしたらあの人になるというタイプで、最終的には格闘家のミルコクロコップのような身体つきになっていた。もともと仕事もバリバリにこなしていたが、更にバイタリティに溢れた仕事を展開するようになり九州全体のマネージャーに御栄転。今では会う機会こそ減ったが、ジムには継続して通っている様子で時折「ちゃんと筋トレしてるか?」という連絡をくれる。
 
 
3年前のあの日。
岡添先輩の一言がきっかけをくれた。
僕に行動するきっかけを。
岡添先輩の紹介してくれた本がきっかけをくれた。
筋トレで変われる自分の未来を。
 
 
自分の生き方に自信が持てない、もう一歩先の自分に出会いたい。そんな方に是非この本を読んでもらいたいと思います。
 
 
Testosteron著
『筋トレが最強のソリューションである ~マッチョ社長が教える究極の悩み解決法~』
 
 
サングラスをかけたマッチョなオジサマが表紙を飾っています。ぜひ一度書店にオジサマに会いにいってみてください。

 
 
 
 
 

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2019-08-14 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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