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どうして「パリコレ学」の涙は、応援したくなるのか?


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:高山 聖子(ライティング・ゼミ夏休み集中コース)
 
 
毎回手に汗握る展開で、次週の放送を首を長くして待ってしまう「アンミカ先生のパリコレ学」。
日曜の夜10時から放送されている「林先生の初耳学」の中の1コーナーだ。
 
 
ファッション業界を描いているのだから、さぞかし華やかな世界を見られるのでは? なんて最初は思っていたが、大間違いだった。
 
 
ハラハラドキドキ、涙あり根性あり。
そう、これはまるで、昭和のスポーツ根性アニメの世界ではないか!
 
 

登場するのは、それぞれに個性豊かな、9人のモデルの卵。
その9人が、メイク審査、ファッション審査、ウオーキング審査など、さまざまな審査を通して成長し、最後にはたった1人だけがパリコレへの挑戦権を得られるのだ。
 
 
その審査、これがまた厳しい。
アンミカ先生のアドバイスがえげつないほど辛口で、これが学院生の胸をグサグサえぐる。
「モデルとして、問題外です」
「覚悟が足りない」
厳しい言葉を投げつけられて、思わず号泣してしまう女の子も。
 
 
こんな言葉、いたいけな10代の女の子に言わなくても……。
コーナーが始まった当所、「Twitter(ツイッター)」にはそんな声が渦巻いていた。
 
 
しかし、日を追うごとにそんな声は小さくなっていった。
なぜなら、厳しい言葉に泣きながらも、誰一人打ちのめされてしまわないのだ。
 
 
泣いていた次の週には、また笑顔で登場する。
そして、指摘された欠点を華麗に克服していく。
 
 
きっと家では泣いただろう。
でも、歯をくいしばって自分を磨いて、次の課題にチャレンジしてくるのだ。
 
 
例えば、最初体重を偽っていたことで、厳しく攻められた「岡本百恵(おかもと ももえ)」さん。
確かにふっくらとした印象で、ウオーキングももったりした印象だった。
それが回を重ねるごとに、ウオーキングに磨きがかかり、大柄な個性を生かす方法を身に付けてきた。
 
 
そして、既に卒業した1期生の「小野寺南友(おのでら みゆ)」さん。
まるでサナギからチョウに変わるように、彼女が変身を遂げたのは、「コンポジット撮影」と呼ばれる、プロフィール写真撮影の回だった。
 
 
ずっと同じポーズしかしなかったために、一度もシャッターを切ってもらえない彼女。
その後、それを指摘された彼女は涙を浮かべながらも、思い切った表情で、再チャレンジを申し出たのだ。
 
 
その勇気!
あの緊迫した現場で、それを言い出す心の強さを見せた彼女は、それから大きく変化した。
それからの活躍は言うまでもない。
パリコレへの挑戦権を獲得したのも彼女だった。
 
 
彼女が果たしたような、「変身」の瞬間が2期生たちにも訪れるのを、楽しみに待っている。
 
 
へこたれない涙は、ムダではないのだ。
 
 
そう、まるで泣きながら大リーグボールを編み出した、「巨人の星」の主人公、「星飛雄馬」の姿のようではないか。
 
 

それでは、アンミカ先生は、鬼監督の「星一徹」?
確かに、厳しく叱る時の表情は星一徹もはだしで逃げ出すほど、恐ろしい。
あの顔で、あんなことを言われたら、私でも泣いてしまうと思う。
 
 
ところが、鬼の目にも涙。
アンミカ先生の目にも涙のシーンが、最後に待っていた。
 
 
星一徹だって、憎くて星飛雄馬に厳しくしていたわけではないのだ。
 
 
アンミカ先生も、本当は学院生たちのことを、だれより愛していたのだ。
 
 

それが分かったのは、1期生の卒業式の回と、その後、学院生がパリコレへ挑戦する回の放送だった。
 
 
厳しい監督ほど、本当は情に厚い。
そんな言葉がそのまま当てはまるような、学院生を励ますアンミカ先生の涙に、思わずジーンとなってしまった。
 
 
やっぱり、パリコレ学は、巨人の星だ。
 
 
この巨人の星、じゃなかった、パリコレ学は、SNSの世界でも思わぬ効果をもたらしている。
現在2期生が頑張っているが、1期生も大人気で、特に女性の人気が高かった。
何を隠そう、私もメンバー全員のファンで、特に、独特の雰囲気を持つ「門田玲(かどだ れい)」さんのことは、「推しメン」として放映中から応援していた。
 
 
1期生が卒業してしまい、「やり場のなくなったこの思いはどこへ……?」と悩んでいた時に知ったのが、「Instagram(インスタグラム)」である。
 
 
そう、あのInstagram。
若い子が使うと言われるInstagramに手を出し、1期生のアカウントを探してフォロー、今も彼女たちの活躍を見ては、「いいね!」で応援している。
 
 
パリコレ学は、中高年のSNS浸透率も上げているかもしれない。
 
 
そして、もう一つ、パリコレ学のおかげで気が付いたことがある。
 
 
毎回、世界的カメラマンやデザイナーなどが登場し、アンミカ先生と一緒に審査に当たるのだが、その時その時で高評価を受ける学院生が変わるのだ。
 
 
たとえば、「山本寛斎」に高評価だった学院生が、別のデザイナーにはあまり評価されないということもよくある。
 
 
「え? この子、先週はすごい高評価だったのに、見る人が変わるとこんなに評価が変わるの?」
 
 
だから思うのだ。
今評価されない人も、もしかしたら自分に適性がないところで悩んでいるだけなのかもしれない。
 
 
自分が評価される、輝ける場所は別の場所にあるかもしれない。
だから、へこまなくていいんだよ。
思い切って活躍の場所を変えてみたら? と。

 
 
 
 
 

***

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2019-08-17 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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