メディアグランプリ

人嫌いな私の勘違い


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

【8月開講】人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ《日曜コース》」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:奥 寛子(ライティング・ゼミ夏休み集中コース)
 
 
“どうしよう声がでない! 息ができない!”
 
私はまたパニックになった。今年の2月のできごと。
大きなスクリーンの下でマイクを持ち、部の代表として選ばれ、昨年の成果を発表している時だ。
50名ほどの人が私を見ている、その状況がパニックを呼び、震えが止まらなくなった。
人前に立つと一瞬にして頭が冷たくなり、話したいことがスポンッと抜けていく。
言うまでもなく、その発表は大失敗に終わった。
私に発表をする機会を与えてくれた人に、申し訳ない気持ちでいっぱいになった。
何度も何度も何度も、何度も何度も練習をしたのに……またダメだった。
 
私は昔から人前で話すことが苦手である。自分の話をするのが得意ではない。
話そうと思えば思うほど、頭が真っ白になってしまう。
「そんな風に見えないね~」と言われるのだが、誰だって見た目では分からない「弱み」や「苦手」はあると思う。うまく隠して生きているだけだ。
弱いところを隠そうとすればするほど、私は他人を拒絶してしまう。
自分の傷をえぐられないように、人とは距離を置いてしまうのかもしれない。
 
でも、変わりたいと、思った。
 
そんな時にインターネットで見つけたのが「天狼院書店の人生を変えるライティング教室」だ。
「てんろういん……? あ! 前にテレビで見たことがある!」
たまたま付けていたテレビで、タイトルを隠して本を売っていると紹介されていた面白い本屋だ。
すぐに記憶はリンクした。気付けばホームページの文章を最後まで読んでいる自分がいた。
「ライティングは自分を見つめ直す」
「表現力・発信力を磨く」
今の自分が手に入れたい言葉たちが、そこには書いてあった。
「やってみよう! いや、4か月も無理だ! いや、やってみよう! 無理だ」
あと一歩が踏み出せず、アクセルとブレーキを交互に踏んでいる自分がいた。
悩んだ結果、飽き性の自分に4か月は無理と判定が出てしまい、人生を変えることは見送った。
 
それから3か月が経ち、ライティング教室の夏休み9日間集中コースの広告を目にした。
「夏休みに勉強!? うわぁ意識高いな。ちょっと苦手。でも面白そうだな……」
何かと言い訳をする自分と、気になって毎日スマホで調べている自分との共存に気づく。
夫にも、毎日のようにライティング教室のことを話していた。
私は最後の決断ができない人間である。夫はそれをよく知っているので背中を押してくれた。
「おもしろそうじゃん! 俺もやるよ!」
 
その一言で決まった。

ライティング・ゼミ夏休み9日間集中コースでは、読む人を楽しませるためのコツを教えてくれる。
そして毎日2000文字のレポート課題の提出があるので、習ったことを活かしながら文字を書く。
講師の川代先生はとても魅力的なので、90分×2コマの講座は毎回一瞬で終わった。
しかし毎日の課題は一瞬では終わらない。お酒なんて飲んでられない。普段書くことをしない大人には、かなりハードな課題だった。
 
しかし、課題4日目ぐらいから変化が起きた。
 
今まで経験したことがないぐらい、頭が軽くなった。
もう書くことはないと言っていても、頭から大量の言葉が出ていく。
そして、言葉と一緒にモヤモヤやコンプレックス、熱い想いたちがどんどん外に出ていく。
まるで、サウナで大量の汗をかいた後のように、頭の中がスッキリとしていくのだ。そして、この軽くなった頭で読書や映画鑑賞をすると、「おー!このフレーズ使えそう!」と今までと違ったものが見えてくるようになった。完全に私の思考回路は変わった。日常生活でも「言葉の選び方」が変わった。
 
そして、このライティング「教室」の魅力にも気づいた。
 
このライティング教室は、実際に店舗で受講する方法と動画を使って通信学習をする方法がある。
私は家が近いという理由もあって、実際に店舗で受講する方法を選んだ。そこで出会った人たちもまた、魅力的な人ばかりだった。まず店舗のスタッフさんが全員面白い。色んな経歴を持ちながら、なぜ天狼院書店に就職を決めたのかを目を輝かせながら話してくれる。授業が終わっているにも関わらず、毎回楽しい話を聞けるのでいつも遅くまで残ってしまった。
そして、一緒に受講したメンバーも魅力的な人ばかりだった。最初はみんな緊張してお互いの話なんてそんなにしなかったのに、後半になればなるほど、課題の苦しみを共感し合って絆が生まれていった。
普通に過ごしていたら出会っていないような、色んな職歴を持っている人たちの話も聞けた。みんな変わろうとしているんだな、ということに自分も勇気付けられたんだと思う。また、私の記事を毎回褒めて下さる方にも出会えた。それだけで素直に嬉しかった。先生から不合格にされた記事でさえ「私が抗議してあげるわ(笑)」と言って下さり、本当に本当にうれしかった。
 
今日で終わる。
 
この9日間で、自分が書いてきた2000文字のレポートが9つ出来上がった。
その内容を改めて見返していると、自分が色んな場面で「人」に助けられ、勇気づけられ、背中を押してもらっていることに気づいた。一人では何もできない、誰かと一緒だからいつも頑張れた、ということがたくさん書いてあった。私は人嫌いなんかじゃない。私の周りにはいつも魅力的な人がいっぱいいる。
 
人生は変えなくてもいいかもしれない、と思った。
ちょっとだけ自分に自信を持てたら、それだけでいい。
川代先生、スタッフの皆さん、そして京都天狼院で出会った戦友の皆さん、ありがとうございました。
 
 
 
 
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2019-08-20 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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