私はライティング・ゼミ夏季集中コースだけでは踊れるようにならなかった
*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。
【8月開講】人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ《日曜コース》」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜
記事:伊藤祥(ライティング・ゼミ夏休み集中コース)
天狼院のライティング・ゼミの夏季集中コースに参加した。
私は好きなのだ。集中とか特講とか、ハイスピードとか、凝縮とかいう言葉が。
この夏季集中コースは通常4カ月の内容が、お盆の一週間で受講できるが、毎日2000字の創作原稿提出が求められると言われて、申し込んだが、ピンと来ていなかった。
1日目の授業が終わり、第1回の〆切の原稿を出した。そしたら、もう何も浮かばない。2回目の締め切り前は、ずっと宿題を気にして、机に向かい、何時間も考えているのに、意識し過ぎなのか、何も浮かばない。脳内ホワイトアウト。無残にもただ座っているうちに二回目の〆切が過ぎてしまった……。
第二講の「書くことはサービスである」というテーマには私もひっかかった。私は、受講するまで、「もう会社員として人や組織の為に長年がんばってきたので、フリーの今は文章ぐらい、書きたいことを好きに書かせて」と思っていた。でも、そもそも個人のブログであっても、何のために書いているのかといったら、公開している以上、読んでいただくために書いているのだった。改めて言われて、これまで、そういう意識になれずにいた自分について考えさせられた。
この講座は「人生を変える」ライティング教室と銘打たれている。
ここ数年、人生の折り返し点で足踏みしていたが、この講座を機に折り返すことが出来た気がする。
書くことによって、私を取り巻く問題が何から来ているのか気が付くことが出来た。すべてが同じ理由に起因しているので、いくつか悩みを文章にしようとしたら、全部結論が同じになりそうになってしまった。それは、今自分の生き方を「選ぶ」べき時で選ばないと進まないということだ。そして、選んだらそれ以外を捨てなければならない。
先生に「ライティング・ゼミの内容を『知ってる』と『体得する』のは違いますからねーと言われた。体得するには書く量が必要とのこと。
でも、浮かばない、何も浮かばない。そして、やっとつかまえたテーマで書き始めたら要素を選びきれずに伝わらない。
このように習得の遅さに初めて脳の老化を自覚させられた私であるが、他の参加者の発言には大いに励まされた。ライティング・ゼミジャンキーだと自称される方は、このゼミを何回も受講することでレベルアップを図ってこられた。何でも決められたプログラムのとおりに習得しなければという思い込みと自分の実力のギャップに焦っていたが、ついていけないのであれば、時間をかけて自分のペースでやればいいんだと気づかされた。また、別の人は台風の日、「自分が今日来店でこのスパルタのプログラムを受講しているのは、ドMだからだ」と言われた。私も、このペースの授業、ついていけなくて、毎日課題の作文に悩む感じ、悪くない。私もドMだったのかと気が付いた。
会社員時代、社内配布用の小冊子を作成するのに7カ月と、通常の3倍ぐらいの工数がかかり苦労したことがあったが、無駄で非効率なイヤな思い出として記憶していたけれど、プロとしてやるための根性を養ったという意味では、誇れるエピソードであったと、ふと思い出し、初めてそのプロセスを肯定することができた。
私は、どうもダンススクールとライティング・ゼミに似たものを感じるのだ。メソッドがあり、振付があり、その身体の動きは理屈だけでなく身体で感じ、体得しなければならない。
ダンスのワークショップであれば、私のような運動音痴が1週間ならったから、すぐ上達するとは初めから思わなかった。でも、なぜかライティングは1週間でうまくならないといけないような錯覚があった。周りの人が若くて優秀で、みるみる吸収していく様子が感じられたからかもしれない。
そもそも、先生も若い。そういう人たちを見ていると、昔は日本人はダンスが下手だったのに、今の子どもはうまくなったなあみたいな、スケート・卓球・テニス・水泳等々、世界のトップで活躍する若いアスリートを連想する。昔の人が、根性論で苦労しても全然歯が立たなかった世界へ、かつての世代をステップに伸び伸びと超えていく。閉塞気味の日本で、本当に快い。無駄な足踏みなんて全然する必要がないのだ。また、逆に年配の世代もどんどん若々しくなり、年寄りはこうあらねばならぬという呪縛からどんどん解放されていっているのだから。
私はライティング・ゼミ夏季集中コースだけでは踊れるようにはならなかった。でも、この折り返し地点として、ジャンキーとしてドM的に、なるべく早いうちに、ライティングのステップを体得して、踊り書きできるようになりたいと思うようになった。
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