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メディアグランプリ

自ら学ぶ子供を育てるTOCの思考ツール


 
*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:飯野 曜充(ライティング・ゼミ日曜コース)
 
「子供の忘れ物の癖が直らない」
そんなお子さんの癖に悩む親御さんも少なくないのではないでしょうか。
我が家でも、小学2年生になる娘が恐ろしいほどに忘れ物をし、悩まされてきました。
 
毎日学校から何かしら忘れてきたり、物を無くしたり。
鉛筆も消しゴムもきれいさっぱり無くすことで、筆箱の中身が空っぽになることも度々ありました。一体どうやっているのでしょう。親ながら呆れるレベルです。
さらには、忘れものをしたというので学校に取りに行ったら、結局持ち帰っていたなんてこともありました。
完全な混沌です。
 
これでも様々な手を打ってきたのです。
ほめたり叱ったり、他にも小細工を色々と試してきましたが変わりませんでした。
一時的にちょっと良くなり、その後は元の状態に逆戻りです。こんなことに目くじらたてて過ごすぐらいなら、あきらめて暮らした方が良いかもという気にすらなります。
 
そんなある日、以前から学んでいたTOCの思考ツールを使ってみようと思いました。
この思考ツールは、イスラエルの物理学者であるエリヤフ・ゴールドラット博士が、世界中の人たちに考えることを教えたいという目標のために考え出したものです。とてもシンプルで奥深く、子供から大人まで幅広く使えます。
 
TOCの思考ツールは、私にとってニュートンのリンゴのようなものです。
日常のありふれた出来事から、科学的に考えることへと導いてくれます。
 
これを使って親子でやりとりしながら、本人にどうすればよいか考えてもらった結果、
なんとか忘れ物を減らせたので、今回紹介したいと思います。
 
皆さんは、子供が良くないことをしたときに何をしますか?
 
今までの私の取り組みは、叩いたり暴力をふるうことはなかったまでも、怒鳴ったり怒ったりしてしまうことがありました。それを避けるあまり、上司が部下をネチネチと説教をしてしまったこともあります。
後の空気は最悪です。自分もいたたまれない気持ちになります。
結果、妻と相談して「若干注意力が弱い子なんだから、怒ったりするのはやめよう」という話になりました。そこで次は、「飴」の方に作戦を変えてみました。
「もし忘れ物をしなかったら、かわいいシールをあげるよ」
このような形で、ご褒美を与えてゲーム感覚でやってみました。出来たら褒めてあげるようにもしました。しかし、始めてから2日後には忘れ物をしています。
そこからは、叱ると我慢するを行ったり来たりする生活に逆戻りしてしまいました。
 
子供は問題を自ら解決する力がある。
そのための力に、TOCのツールがなるはずだ。
そう期待しながらブランチというツールを使ってみました。
 
このブランチは、物事のつながりをわかりやすくシンプルに理解することができます。
付箋に書き出して整理しながら、なぜ忘れ物が頻発しているのかを理解してもらい、その解決策を考えてもらうことにしたのです。
 
父「なんで忘れ物をしてしまうのかな?」
娘「何がもって帰るものなのか机がグチャグチャでわからないから」
父「どうすれば、何を持って帰ればいいか分かるかな?」
娘「机の中のものを全部持って帰る」
 
そんなやりとりをしながら、考えを因果関係で整理しながら付箋で壁に張り出していきます。その結果として、解決策は机の中のものを全部持ち帰るという多少乱暴なものになりました。
 
でもしばらくすると、また忘れ物が増え始めます。
怒鳴りたい気持ちを抑えながらも、また問いかけから始まります。
 
父「前まで全部持って帰ると言っていたけれど、なんで忘れ物が増えたのかな?」
娘「全部持って帰ると思いから大変で続かなかった」
父「どうしたら忘れ物をしないですむかな?」
娘「机の中を見直して、持って帰るものだけランドセルに入れる」
そんなアイデアが出てきました。
 
父「もし、そのアイデアをやろうとしたらどんな困りごとがでると思う?」
娘「何を持って帰ればよいか分からないから、そういったものはクリアファイルにまとめておく」そんな解消策も出てきました
 
その後、しばらくしたらまた忘れ物が増えてきました。
父「前に見直すアイデアを考えたけれど、忘れ物がまた増えてきているはなんでだろう?」娘「見直しをするのを忘れてしまっているから。これから見直すようにする」
父「それなら本当にできるのかな? いままでも見直すといって出来なかったよね。
もし、忘れてしまうであればどうしたらいいかな?」
その結果、筆箱に「忘れ物がないか見直す」と紙で書いて貼っておくというアイデアが出ました。まだ完ぺきとは言いませんが、忘れ物の回数がストンと減りました。
 
子供には考える力がある。これ自体は事実です。
でも最初からすぐに出来るわけではありません。スポーツのように練習した分だけ、力が伸びていきます。TOCの思考ツールは、子供でも使えるロジカルシンキングのツールになります。イスラエルの優秀な人材のように、子供のころから考え方を鍛えるのは、無駄にならないはずです。
今回のことで壁を越えられたという思いがあるのか、娘も嬉しそうに話していました。
これから立ちふさがる障害も、そのうち簡単に飛び越えていってくれるのではないかと期待したいと思います。
 
辛抱強さも必要になりますが、こどもに自ら考えさせるのに、TOCのツールはうってつけです。あなたもやってみてはいかがでしょう?
 
 
 
 
*** この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加いただいたお客様に書いていただいております。 「ライティング・ゼミ」のメンバーになり直近のイベントに参加していただけると、記事を寄稿していただき、WEB天狼院編集部のOKが出ればWEB天狼院の記事として掲載することができます。

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2019-09-05 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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