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チーム天狼院

「ありがとう」感動のほかにわたしにも受け取れました。


*この記事は、「ライティング・ゼミ プロフェッショナル」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:小峯美保(チーム天狼院)
 
「お母さん、ドラマ観ていい? ちゃんと、明日の準備済ませたから」
 
「どれ観るの? あんまり夜にガチャガチャしたのは、ダメだよ」
 
我が家のある日曜の夜の会話。娘との会話の様に聞こえるかもしれないが、これは息子との会話。息子との共通の趣味的な存在がドラマ鑑賞なのだ。
 
平成最後の秋のドラマ枠が次々と最終回を迎えて、我が家テレビのハードディスクには何本ものドラマの録画ストックが連なっているのだが、まだ、二話、三話で観てないものもある。
 
我が家のドラマの鑑賞の仕方は、ちょっと便宜上、親主導型となっており、全て思い通りにはならない高い壁を日々超えて子供達は、ドラマ鑑賞に至る。
 
これは、ドラマに限ったことでもなく、テレビに関して全般的にそうである。
 
それは、昔と違い情報内容や、情報量があまりにも子供にとって不適切に感じる為、我が家は全般的に許可制にしてある。
他の家庭から見れば不自然に見えるかもしれないが、これが我が家では苦肉の策で、いつまでこれが通用するかとの思いももちろん持っている。
 
でも、まだ取り入れなくていい情報は、少しでも先へ、理解しがたい内容のものは、サポートしつつ鑑賞できる状況を作りたいという思いから、それを実践している。
 
そんな親の考えのもと、我が家にとってドラマ鑑賞は娯楽を超え、子供たちのやる気スイッチの入る源になっていた。
 
自分たちの時代に例えると、今より業種は少なかったものの、むかーし、むかしもこんなことがあったかもしれない。
 
同年代、それより前の方、気がついてくれるだろうか。

ドラマ『スチュワーデス物語』ご存知だろうか?
堀ちえみの有名なフレーズをここで語るのは、置いておいて、
このドラマの影響で、航空会社への就職を志した方々が増えたのは確かな話。
 
その頃も『キャビンアテンダント』の仕事は、今以上並大抵の努力では就けない職業の一つだった。
私の中では、宝塚へ入るくらいに匹敵する職業だった。

まず、母親世代でも宝塚ほどの難関。美人ぞろいの夢のまた夢やと言われていた。
そのドラマを夢中で観ていた私も、絶頂期のアイドルである『堀ちえみ』が演じてる時点で、一般人はなれるものではないと思っていたのだから。
 
でも今は、情報化社会。
我が家の子供たちにとっては、夢のまた夢何て表現の方がありえないのかもしれない。
職種多様なドラマが目白押しで、観方によっては職業疑似体験、鑑賞版『キッザニア』である。
 
我が家はまず、下の子が医療関係のドラマにハマった。
ちょうど『救命救急24時』のドラマがシリーズ化していた。
そしてその後の、『ドクターX』が強烈に射貫く。
実際の手術を出来るだけ忠実に再現されている場面が、
その素人騙しでなく、グッと心を掴まれた様子だ。
 
それでも、親としてはちょっと過激子供にとってそれは、いらないよなというシーンがあるのも否めない。
なので、親同伴上映会となるのである。サポート的な言葉を掛け、時には手で目を塞ぎ、
食い入る様に見たい手術のシーンは、声を掛けて感心しながら見る。
 
そのうちに医療関係に興味を持ち、将来の夢に繋がりつつなっていった。
根が単純なんだろと思いつつも、素直に関心をもち質問しながら鑑賞するところも、
ドラマの楽しみ方として大人も見習いたいと思った。
 
上の子も同じ。こちらは『99.9 刑事専門弁護士』から開花。シリーズI、もちろんIIもめちゃくちゃハマっていた。
あの松本潤が演じている主人公に寄り添う、ちょっと間抜けなパラリーガルの存在がなんとも子供のツボをついた。言葉のやり取りの中に、ダジャレも出てくるシナリオがまさに子供受けしたのだと思う。
 
そして親としては、苦難な中でも諦めずしんどいなんてこともなく楽しみながら追求している姿、何よりもどうしても譲らない主人公を取り巻くチームワークさにも、子供たちに訴えたいものも目白押しなドラマだった。
刑事ものや検察ものを好む上の子は、正義感に満ちてきて、面白いほど影響を受けていたりする。
意識的に善悪をジャッジし、悪を憎む発言に素直過ぎて笑えるくらいだ。
良い影響が得られるのであれば、ドラマで擬似体験的な鑑賞も悪くないなと思った。
 
そんな2人をみては、わたしももう少し前にこのドラマに出会っていたらなぁ、なんて考えることがある。
 
もう遅いのだなぁなんて、思いながら、
自分に置き換えて観られるドラマもだんだん無くなっていて、子供たちとは全く
違う思いで鑑賞。
泣いたり、笑ったり、緩める鑑賞が主体である。
 
そして今秋シーズン、一本のドラマにハマっていた。
『大恋愛 〜僕を忘れる君と』ご存知の方も多いはず。後半毎回、泣ける感動ドラマだった。
 
若年性アルツハイマーの妻と書けなくなっていた小説家の夫のドラマ。ざっくりした説明をすると、出会う前からその小説家が大ファンだった女性とその出会いから病気になっていく恋人そして妻となる過程を小説にしていく、ストーリー。
役にぴったりハマった戸田恵梨香と、ムロツヨシのやりとりにとにかく
目が離せなくなった。
 
最終回、案の定ぼろぼろに泣いた。
どちらの役にも自分を当てはめることはないが、ただただ、取り巻く人間模様や一人一人の人柄にあったかい気持ちになったり、やるせない気持ちになったり。
 
心がほんと洗われた。
 
そんな中、途中書き上げた本を、妻に読み聞かせる夫のシーンがあった。
感動しつつも、最後の方のシーンになった時、思いがけない感情がわたしの中に生まれた。
 
「書きたい」
そして、「このドラマを活字で読みたい」
 
何より、映像からインスピレーションすることが楽で楽しんでいたはずのわたし。
書きたいと書き始めても思うように書けず。
本も好きだが、思うように読めないし、書くことも一時の興味だけで無理なのか。
 
そんなわたしが、このドラマを見終わる寸前に、大きな影響をもらったのだ。
「書けること、ある気がする」
もう大人の自分もここから夢である、書くことを続けたいと思わせてくれたのだ。
 
「ありがとう、シンジ。受け取れました」
 
大人の私も遅くなかった。夢めざせそうです。
 
いまココカラ……。
 
***

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2018-12-19 | Posted in チーム天狼院, 記事

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