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チーム天狼院

【心からのお詫び】インバウンドの爽やかお兄さんに、盛大に嘘をついてしまった話《スタッフ平野の備忘録》


*この記事は、「ライティング・ゼミ」を受講したスタッフが書いたものです。

 

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:平野謙治(チーム天狼院)

 

つい先ほど、渋谷『MIYASHITA PARK』のお手洗いで、おそらくインバウンドであろう外国の若い男性に、英語で話しかけられた。
ちなみに自分の英語力はというと、大学受験を終えてからほぼ英語に触れることもせず、筆記ならまだしも、リスニングとスピーキングは壊滅と言っていいレベルだ。
英語で話しかけられるだけで、身体にグッと力が走るくらいには、苦手意識がある。

 

案の定聴き取れず、キョトンとした顔をしていると、お兄さんは笑顔でゆっくりと繰り返してくれた。
僕の髪の毛を指さしている。「ヘアー」「プロダクツ」という単語が聴き取れた。

 

おそらく、「髪の毛のセットに君は何を使っているんだい?」的な質問だったと思う。
間違ってなければ、僕のセットを参考にしたいということだろうか?
正直、今日はイベント運営の関係でいつもより早く起きてセットが甘かったし、乾燥した風に当たって、とてもじゃないけれど良い状態とは言えない有り様だったけれど、なんだか悪い気はしないじゃないか。

 

お兄さんの意図が本当に「ヘアスタイルを参考にしたいから」なのかどうかはわからなかったけれど、教えない理由はない。
好意的な気持ちで回答しようという気持ちが湧き上がってきたのだが、困ったことがある。

 

商品名が、わからないのだ。
毎日使っているのに! 記憶に靄がかかったように、全く思い出せない。

 

こうなったら画像検索して、「これ!」と指差すしかない。

 

「メンズ ヘアワックス」とか、「メンズ グリース」とか、出てきそうなワードで検索してみる。
だけど一向に出てこない! 探している間ずっと、お兄さんはにこやかに待っている。画面をスワイプする指に汗が滲む。

 

「HAHAHA、こいつは困った! なかなか見つからないぜ。待ちわびてバターになっちまう前になんとか探し出すから、悪いけどもう少し待っててくれ!」的な一言を言いたいのに、英語力がないから気まずさを誤魔化すようにニヤニヤするしかない自分。
さっきの「どうぞ参考にしてくれ」的な気持ちはどこへやら。胸を張っていたはずなのに、気づけば画面を凝視するように背中は丸まっている。

 

そして忘れていたが、ここはトイレだ!
気づけば僕の後ろに、列ができている。
違います。僕はもうトイレは済ませているのです。どうか抜かしてください。
後ろの人に「どうぞどうぞ」をしながら、捜索を続ける。狭いトイレの中で、携帯の画面を見つめる2人の成人男性は、さぞかし邪魔だったに違いない。

 

とはいえ、「ここは邪魔になるから、外に行きましょう」の一言も言えず、焦りは募るばかり。
バターになっちまうのはなんとか防げていたが、アラビック・ヤマトみたいなねっとりとした汗をかき始めていた。
ダメだ。もうこれ以上探しても見つからない。

 

そこで目に入ったのが、かつて使っていたヘアワックスだった。
もうこれで行くしかない。意を決した僕は画面を指さして、「This one.(これです)」と言った。
同時に、頭の中で鈴木雅之が歌い出す。

 

違うんだ。本当は、そうではないのだ。これは昔使っていたやつで、今使っていたものではないのです!
今使っているものは、どうしても見つけられなかったのです!
しかしそれを、英語で伝える力がないのです!!
だから仕方なく、一個前に使っていたものを指さしてやり過ごしてしまったのです!!

 

自分の情けなさを呪いつつ、お兄さんに心の中でお詫びする。
満面の笑顔でセンキューとか言わないでくれ。お詫びにお中元とか送りたいから、住所を教えてくれ。しかしそれを英語で質問する力のない僕は、立ち尽くすのみで、お兄さんは去っていた。

 

あのワックスでは、お兄さんがイメージしていた仕上がりとはちょっと違う感じになってしまう。
モヤモヤが残ったままトイレを後にし、その後も商品名を思い出そうと頑張っていた。
毎日使っているものを、どうしてこれほどまでに思い出せないのか。90歳が目前のウチのじいちゃんでも、もっと記憶力がいいよ!

 

どうしてもスッキリさせたい僕は、奥さんにLINEを送った。
というのも、奥さんは美容関係の仕事をしていて、問屋で買い物ができ、一般の人よりもヘアワックスなどが安く手に入る。
そこでいつも頼んで、買ってきてもらっていた。奥さんなら商品名も、覚えているのではないか。

 

しばらくして返信が来て、愕然とする。

 

「あれは問屋さんのオリジナル商品だから、名前ないよ! 一般の人は買えない」

 

どちらにせよ、買えなかったんかい!!!
俺がバターになりそうだったあの数分間(体感時間にすると95分。プーさんのハニーハントの待ち時間くらい)はなんだったんだよ!

 

例えるならそれは、答えなき問いを追い求め続ける哲学者。果てのない航海。終わりなき旅。
いや、そんな良いものではない。だってその事実を知っていたとしても、「問屋さんのオリジナル商品だから一般の人は買えない」というのを英語で伝えることができなかった。
英語ができないから結局無限ループ! 「失くした携帯を探さないといけないから、待ち合わせに遅刻することを連絡しなきゃ。あ、でも携帯ないから連絡できないや!」みたいな(冗長な例えですみません)!

 

そんな良いものを買ってきてもらっていることを、改めて奥さんに感謝しつつ、心の中でお兄さんに今一度詫びる。
待てよ。よくよく考えたら、せっかくChatGPT有料版を契約しているのだから、その場でパッと開いて入力して、英語に翻訳してもらえば良かった。
英語力のなさを補えるツール、手に握っていたじゃん!

 

まだまだAIを活用する意識が浸透していないと、実感させられる出来事だった。

 

……というわけで2024年、天狼院の講座でAI活用を学んでいきたいと思います。
早速ではありますが、この記事のサムネイル画像はAIに作ってもらいました。
興味のある方は、ぜひ一緒に学びましょう!

 

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◽︎平野謙治(チーム天狼院)
東京天狼院スタッフ。
1995年生まれ。千葉県出身。
早稲田大学卒業後、広告会社に入社。2年目に退職し、2019年7月から天狼院スタッフに転身。
現在は「東京天狼院」を中心に勤務。
2019年2月開講のライティング・ゼミを受講。16週間で15作品がメディアグランプリに掲載される。
メディアグランプリ33rd Season, 34th Season総合優勝。
『全く興味なかったはずのダンスグループ『BE:FIRST』のせいで、危うくノーパンで出勤しそうになった話。』など、累計6作品でメディアグランプリ週間1位を獲得。
その他、『ラブホテルの階段で、ボコボコに殴られた話』など。

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