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メディアグランプリ

人間関係を良くしたいなら腹を割るな!


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:市原冴也香(ライティング・ゼミ通信限定コース)
 
 
「もうガマンの限界なの! お互い腹を割ってきちんと話そうよ!」
 
そう言って私は同級生の子に、思っていたことをぶっちゃけて話すことにしました。
 
体育祭のちょうど当日、生徒会メンバーでの運営当番を決めていましたが、彼女が5分遅れたことが許せず、今までフツフツと溜まっていたものがドカンと頭の中で爆発してしまったのです。
 
「◯◯さん最近サボりすぎ! なんでなにもしないわけ?!」
「え、そんなことないよ……」
「そんなことあるよ! こっちがどれだけ負担かかってるかわかる? 想像してみたことある?」
「ご、ごめん……」
「ごめんじゃないから! 時間はもう元には戻れないから」
「……」
 
力なく俯いた彼女に対して、私はさらに追い討ちをかけるように続けました。
 
「言いたいことがあるなら言えばいいじゃん。腹割って話せばいいでしょ!」「あの、サボったつもりはなかったの。自分がやることで手いっぱいで。それと遅れちゃってごめんね」
 
「はあ? 言い訳なんていいから。手いっぱいって言ったって、私の方がやることあるんですけど! 大体◯◯さんさあ……」
 
話をする前に別の友人に「ぶっちゃけて話すから、言いすぎたと思ったら合図して欲しい」とお願いしていたのですが、途中何度もくいくいと私の服を引っ張ってくるのがわかりました。
 
それでも止められず、10分間に渡って腹を割って話して、いえ腹を割ったつもりで一方的に文句を言いました。
 
それ以来彼女から避けられて、卒業まで話すことはありませんでした。
 
実は、簡単に「腹を割って話そうよ」と言うことは、かなり危険なコミュニケーション手段なのです。
 
これは、今までの不平不満という爆弾を相手に投げつけているってことなんです。
 
だから「腹を割って話す」や「ぶっちゃける」と、「相手を傷つけなんとなく避けられていくか、お互い傷ついて距離をとるようになる」、という結果になるんです。
 
しかし世の中には
「腹を割って話そうよ!」
「ぶっちゃけよう!」
と、「思ったことを話すことがよし」とされている風潮があります。
 
そんな非効率な話し合いをして、このままお互いがすり減り続けてもいいのでしょうか。
 
ではほかに関係性をよくする方法ないのでしょうか。私たちは溜まった不平不満をガマンし続けるか、不平不満をぶつけられ続けるしかないのでしょうか。
 
もしあなたが本当に関係性を良くしたいと思っているなら、ひとつあります。
 
それは、
「内省をして、自分の深いところにある恐れや願いを伝える」
ということです。
 
「腹を割る」や「ぶっちゃける」って行為は、自分のフラストレーションを解消するために不平不満という爆弾を投げつけることで、弱点は「なんで相手がそんなことを思っているのか分からない」ってことにあります。
 
だから「どうしてそこまで言われなきゃいけないの?」とか「なんでそう解釈するの?」のように、寝耳に水なことが多かったりします。
 
一方で「内省をして、自分の深いところにある恐れや願いを伝える」って行為は、なぜ不平不満として感じているのかという根本原因を見つけることです。
 
根本原因を相手に伝えるため、伝える時に照れや受け取ってもらえるか怖さはあります。その分「そうか、だからあなたはああいう行動をしていたのね」と納得感に繋がります。
 
そうすると相手に「こんなこと話してもいいんだ」という安心感が生まれて、「実は私も……」と、本音を返してくれるようになるのです。
 
夫とのことで、こんなことがありました。
 
以前、夫がスマートフォンばかり見ていたのです。
私が料理をしても、洗い物をしても、こちらに見向きもせず見ているんです。そこでドカンと爆発し、不平不満爆弾を投げつけました。
 
「ねえ! ちょっとは手伝ってよ!」
「ご、ごめん……」
 
夫は優しいのでそこで手伝ってくれましたが、イライラが止まらない私は別の部屋に閉じこもりました。
 
「手伝わないでごめんね」
「そう言うけど、いつも何にもしないで私ばっかり家事してるじゃん。少しは手伝ってくれてもいいんじゃないの!」
「そうだね、次からそうする」
「そう言っても忘れるでしょ!」
「ごめんね。ごめんね」
 
少しすると冷静になってきました。
 
「一人でやらせてごめんね」
「……」
「気がつかないから、何かあったら言ってね」
「……」
 
すると夫にばかり謝らせて悪いなという気持ちが込み上げてきて、じゃあ私はなぜ不平不満として感じていたのかを少し考えて、出てきたことを告げました。
 
「背中を向けられて寂しかった」
「そっか、寂しかったんだね。寂しくさせてごめんね」
 
返答を聞いた時に、「気持ちを受け取ってもらえた!」と思えました。
 
「私の方こそごめんね」
 
こうやって、仲直りをしました。
 
「手伝ってくれない!」だけだと、恐らくあの先も手伝ってくれたとしても、夫は他の場面で背中を向けることはあったでしょう。
 
でも、「背中を向けられて寂しかった」と伝えたことで、思いやりを向けてくれるようになりました。
 
「腹を割る」や「ぶっちゃける」ことが不平不満の爆弾を投げつけることに対して、「内省をして、自分の深いところにある恐れや願いを伝える」ってことは、その人の本音を話す行為です。
 
全く違う行為です。
 
相手に対してフラストレーションが溜まった時、少しだけ立ち止まって内省をしてみてください。
 
そして自分の本音を伝えてください。
そうすることで信頼し合える豊かな関係性となっていきます!
 
 
 
 
***
 
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2020-08-07 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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