「黄金の60代に向かって」
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記事:山口畝誉(リーディング倶楽部)
『GOETHE』と言う雑誌はご存知だろうか?
株式会社幻冬舎が発行している男性誌だ。
「仕事が楽しければ人生も楽しい」をコンセプトに。
ビジネスからカルチャーやファッション、旅行やグルメや高級時計や生活情報に至るまで、毎月のテーマに沿って自らの仕事に打ち込む「ビジネスホリック」な人物をフィーチャーした雑誌だ。
ターゲット層は30代から40代の男性といったところだろうか。
ビジネス界の人物や、俳優、アスリートなどが登場している。
男性誌でありながら、女性の私が見ても面白い内容が詰まっていた。マインドセット、グルメ情報や旅行、体力づくりなど。大いに有益な内容だった。
この雑誌に2015年6月号から2020年5月号まで連載されていた「記事」がある。
それが『黄金の60代』だ。
雑誌丸々2ページの記事。文字数にして2400字から3000字ぐらいだろうか。
私は、毎月その雑誌の発刊に合わせて行きつけの「本屋」に立ち読みをするのが月1回の習慣になっていた。その「記事」を読むために。それは5年に渡った。
『黄金の60代』は私の指南書だった。
第一回目の記事はこんな文章で始まった。
「僕は大器晩成だ、と信じてやってきた。
今年(2015年)10月18日が来れば僕は60歳を迎える。つまり、自分の成功はいまだ始まっておらず、ついに今年から、その成功への60代が始まる、と信じている……ずいぶん前から60代を人生最高の時期と考え、そこに向けてあれこれ準備を整えてきた……」
著者のこのメッセージは人生100年時代と言われて久しい今、超高齢化社会にいる日本で、中高年にも、次世代の人にとっても多くの勇気を与えてくれるものではないだろうか?
リタイアのない時代……これからの時代をどう生きていくのか?
「成功は60代から」
これは意識の大変革だ。
この「記事」には著者による数々の「語録」とともにエピソードが詰まっていた。
「死ぬまで発展途上」「無意識の動作を意識する」「時間の使い方が人生を左右する」「努力はごく普通のこと」「思い込みが願いを叶える」「矛盾には魅力がある」「心のコアを鍛える」「意志を通す心構えをもつ」etc.
著者は仕事柄、全国を飛び回り移動時間が極めて長い。その移動時間中の飛行機や新幹線や車の中。宿泊先のホテルで仕事の合間を拭って心に浮かんだこと、考えていること、当たり前に行っていることや経験について書き綴られていた。等身大の著者の言葉で。
この記事の内容があまりにも多岐にわたっていて著者の幅広く奥深い知識に驚かされた。
風水にワインに心と体の構造に……スティーブ・ジョブスにAIに至るまで……。
知識ばかりではない。その著者が並外れているのは行動力と忍耐力だ。
著者の語録にこんな言葉がある。
人生に必要な要素は3つ。「思考」「行動」「継続」。
何か目標があれば、まずそれを達成したいという思いや考えがあり、それを次に行動に移す。そして何より大切なのが継続だというのだ。
思考を導くのは「信念」。行動を後押しするのは「情熱」。そして継続を支えるのは「忍耐」。
思わず唸ってしまう。
往々にして思考の段階で止まる人もいれば、行動で止まる人もいる。
大きな結果を残す人のマインドセットとはこういうものなのだろう。
一大決心をして目標設定したのなら、それを続けていくことに価値がある。
努力にはできるまですることと、永遠に続けて行くことの二つがあるという。
著者にとって努力はごく普通のことなのだ。
彼らしさを裏づけるエピソードがある。
仕事が絶好調の46歳。著者は無期限の休業宣言をしてニューヨークに渡った。
本人が不足していると感じる技術を手にいれるためだった。
形あるものは崩れる。しかし、知識や技術は死ぬまで、脳みそがつぶれるまで朽ちることはない。
その技術を手に入れるのに3年半と言う時間を要した。
著者が50歳になる年。確固たる技術と揺らぎのない自信を手に入れて帰国した。
黄金の60代、最高の60代以降を過ごすために必要だったのだ。
私はその著者を10代の頃から見てきた。
確固たる自分の軸をしっかり持ち、意志を貫く。他人と比較することはしない。
彼のコアは変わらない。
著者は言う。
「他人と比較するのは無意味な劣等感とつまらない優越感しか生まれない。比較するのは常にやった自分とやらなかった自分」
彼は常に自らの理想を描き変わり続けてきた。テクノロジーが進化する中。アナログからデジタルに時代が変わる中。支持されるテイストもジャンルも多様化する中。流行が目まぐるしく変わる中で。
20代、30代、40代、50代、そして『黄金の60代』今年65歳になる著者。
私は彼の背中をずっと見てきた。私の人生に最も大きな影響を与えてくれた。
彼が変わっていないように見えるのは変わり続け、進化し続けてきたからだ。
私にはいつでも「今」の著者がいちばん素敵に輝いて見える。
揺るぎない自信と経験に裏付けられ、これからもコツコツと普通に努力をし続けるのだろう。
「変化の先にしか進化はない」
そう言って。
その「記事」が単行本として幻冬舎から発売された。
タイトルは同じ『黄金の60代』(著者 郷ひろみ)
今回、新たに「まえがき」と「あとがき」
さらに「コロナ禍」について特別寄稿が加えられた。
この著しいパラダイムシフトの時代、どう生きていくのか。
『黄金の60代』は大人の教養本であり哲学書であり自己啓発本とも言える。
これから迎える『黄金の60代』に向かって私も変わり続ける。
死ぬまで発展途上だ。
***
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