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メディアグランプリ

私は飛べないノミだ。

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*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:宮下 陽平(ライティング・ゼミ日曜コース)
 
 
「どうせ無理、無理なんだよ」また脳内に声が響く。
 
ウソかマコトか分からないけれど、【ノミの法則】 という話を知った。ネットで検索するとすぐに出てくる。ノミは凄まじいジャンプがあるらしくて、どうやら体長の約100〜150倍は飛べるらしい。人間に例えたらトンデモナイ高さまで飛べることになってしまう。そんなノミをコップに入れてフタをして閉じ込める。ノミはジャンプするけれど蓋が邪魔をしてコップから出られない。それが続くと蓋を外してもノミはその高さ以上飛ぶことはできなくなる、らしい。
 
それを知ってから、私はこのノミと一緒だと思うようになった。飛べなくなったノミだ。何か挑戦する前に色々なことを気にしたり、出来ないと決めつけたり、限界を決めつけるのはノミの法則で言えばコップのフタだと思う。心に根付いた価値観、癖と言ってもいい。
 
長い間、そうしたフタを取り除くために悩んできた。以前、鼻血が止まらなくて入院したことがあったけれど、血を止めるには出血点を見つけて圧迫しないと止まらない。それと似たようなところがあって〈自分がなんか生きづらいな〉〈自分らしく生きていないな〉 と感じているとしたら、自分のどこかにそう感じさせる価値観があって握りしめているのだと思う。それを一つ一つ見つけて手放さないと生きづらさは変わらないと感じる。
 
例えば、私の中のそんな価値観の一つに〈人を頼ってはいけない〉 というものがあった。具体的な事柄は忘れてしまったけれど、分からないことがあって困った自分は誰かを頼ったのだと思う。そんな時に「そんなこと、自分で考えろ」 という対応を受けたことが何度かあった記憶がある。いつからか〈あ〜、人を頼ってはいけないんだな〉 そう考えるようになって人に質問できなくなってしまった。当時の自分を省みると今以上に未熟だったし大きな勘違いをしてしまったのだ。【頼る】 と【依存】 を履き違えていたのだと思う。
 
そうした経緯もあって、徐々に分からないことがあっても一人で考えて決めるようになった。不思議なもので、嘘をつくとどんどん上塗りをしなければならないように、人に頼っていけないと感じる気持ちもどんどん大きくなってくる。勘違いが勘違いを呼んで、徐々に重大なことまで相談できなくなっていく。【聞くは一時の恥聞かぬは一生の恥】 というが、一時の恥を受け入れる勇気を持てなくなっていたのだと思う。
 
昔のそうしたキッカケはすっかり記憶から抜け落ちていたけれど、私の潜在意識、無意識の行動指針にはしっかりと刻まれていた。【無くて七癖有って四十八癖】 という言葉がある。人にはたくさんの癖がある。〈人に頼ってはいけない〉 と考える癖は私の中の高く飛べなくなるフタの一つであることは間違いなかった。
 
今、このフタは取れかかっている。というのは、ずいぶん前になるが同じような生きづらくなるフタがたくさん出来てしまった私は、楽になりたくて情報収集を始めた。そして自分を見つめることの大切さを知り、(結局長い期間が必要になったが) 取り組むことでその原因に気付くことができたからだ。
 
さらに自分を見つめることと同時並行的に経験も積んでいたのだ。それは社会人になってからの仕事の経験だ。何度か転職を繰り返した後に頼ることと依存の違いが感覚でわかるようになったのだと思う。対等の立場で頼るのではなく、自分で考えず判断を他者に委ねて寄りかかる依存だったのだと気づく。気づいてから、少しは他者と話せるようになったと思う。今回記事を書いていて分かったことも多い。
 
まだまだたくさんのフタが私にはある。しかし少しずつ他者と関わりを持てるように変わってきていることは大きな一歩であると感じる。なぜなら【ノミの法則】 には続きがあるからだ。飛べなくなったノミをもう一度、元の高さまで飛べるようにしてあげる方法があるという。それは高く飛べるノミと一緒にしてあげることによって、飛べる自分を思い出して飛べるようになるらしいのだ。一人で考えていてもフタは外れない。他者とコミュニケーションをとり、刺激を受けることで他にも沢山あるフタを外していける可能性が広がる。
 
冒頭に脳内に響いた「どうせ無理、無理なんだよ」という声も同様だ。
実はこの声には今挑戦しているライティング・ゼミを16週間提出し続けるということに対しての「無理」という意味合いの悪魔のささやきも含まれていると感じている。
 
しかし、コイツに対しては無視すると決めた。なぜならば、今私の周りには高く飛べるノミがたくさんいるから!! 同じライティング・ゼミ日曜コースのfacebookグループには毎週しっかりと提出している方々がたくさんいるし、アップされている方もたくさんいる。
 
皆、同じ人間だ。自分にできないわけがない。そう確信した。
また一つフタが外れようとしている。
 
 
 
 
***
 
この記事は、天狼院書店の大人気講座・人生を変えるライティング教室「ライティング・ゼミ」を受講した方が書いたものです。ライティング・ゼミにご参加いただくと記事を投稿いただき、編集部のフィードバックが得られます。チェックをし、Web天狼院書店に掲載レベルを満たしている場合は、Web天狼院書店にアップされます。
 


 
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2020-10-04 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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