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*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:わきやま(ライティング・ゼミ日曜コース)
 
 
ある朝のことである。
起きようとすると激痛が背中を走った。
背中を刺されるような痛みだ。
あまりの痛さに起きることができない。
 
仕方なく起き上がるのをやめてベッドにまた横になり、深呼吸をする。
 
「うっ!」
 
背中に激痛が再び走る。
深い息をしただけですごく痛いのである。
 
しかたなく浅い息をたくさんすることで痛みを防いだ。
 
いったいどうしてしまったのか。
 
息をする、背中が痛い、などのキーワードで検索するとすぐにネット記事を見つけることができた。
 
その痛みの正体はギックリ背中であった。
 
ギックリ腰ではない。ギックリ背中である。
筋肉が凝り固まっている状態で無理に筋肉を動かしてしまうことによって筋膜や筋肉が裂傷し、激痛が生じるのだ。
 
思い当たるところはある。
この1年間客先の狭い部屋で朝から晩までパソコンと、にらめっこしている。
部屋の環境は劣悪でこのコロナのご時世であるにも関わらず、他の社員と肩がぶつかるぐらいの狭さである。
なので、ただでさえ肩がこるような作業であるのに加えて、常に肩を寄せて作業をしなければならない。
 
しかも、最近全く運動ができていない。
平日は仕事でジムに通うことができない。
週末も家のことや仕事で行く時間がないのだ。
 
ギックリ背中で起きれなかった日の前日、千葉から東京まで2時間、高速道路を運転した。
週末、妻と私の実家に行くことになっていたのだ。
久しぶりに高速道路を運転したので、緊張していた。
家に到着した時には、肩はガチガチになっていたのだ。
 
肩の凝りは気分が悪くなるぐらいひどかった。
あまりにひどい凝りだったので、高校生の時にやっていたストレッチをした。
これがまずかった。
久しぶりのストレッチだったのだが、体の柔らかかった高校生の時と同じようにストレッチをやってしまったのだ。
間違いなくこのストレッチによって筋肉を傷つけてしまった。
 
このギックリ背中の時は、フェイタスを貼ることで、一日で痛みがなくなった。
その後も痛みが再発することもなく、1週間ほどで完治することができ、大事にいたることはなかった。
 
しかし、今年こんな体の壊し方をしたのは2回目だった。
2019年9月のことである。
会社の運動会で足の腱を切ってしまった。
 
種目はリレーだ。
12年ぶりの運動会で、本気で走るのは高校生の時以来である。
体はすっかりおっさんであったが、マインドは高校生のままだった。
 
体が頭についていかなかった。
私の足の親指と人差し指の間にある腱は負荷に耐えられずに切れてしまったのである。
転んだわけではない。
スピードと私の体重に耐えられずに切れたのだ。
 
普段から運動など体を動かしていたら、どこまで自分の体を動かしても大丈夫かはある程度わかっていたはずだ。
私の場合は12年間、体をほとんど動かすことをしなかった。
頭の中の体のイメージは高校3年生でストップしていたのだ。
そして、その結果が腱の断裂である。
 
この1年の間に、自身の体へのイメージと実際の体の状態のズレによって2回もケガをしてしまった。
 
幸いなことに、私の場合はケガをしてもすぐに回復することができた。
その後、後遺症が残ることもないし、生活が大きく変わるようなこともない。
 
しかし、これが老後だったら、どうなっていたことだろう。
 
今までに筋肉、腱などの裂傷や骨折で、著しく身体機能を損なってしまった人たちを見てきた。
 
祖母は足の付け根の筋を痛めてしまったことによって外に出なくなってしまった。
それにともない体を動かさなくなり、健康状態も著しく悪化してしまった。
それだけではない。
人との交流も減ってしまって気持ちもふさぎ込むようになってしまったのだ。
その結果、物忘れがひどくなってしまった。
 
祖母の場合は一つのケガで著しく生活が変わってしまったのである。
 
祖母も私と同じように自身の体の限界を把握できておらず、その限界を超えて体を使ってしまったことがケガの原因だった。
思い物を持って段差が高いところをまたごうとした時に、足の付け根の筋を痛めてしまったのである。
 
私には今年で101歳になる祖父の兄がいる。
父方の祖父の兄である。
彼は101歳になった今でも毎年スキーをやっている。
 
彼と祖母の違いは何か。
もちろん体が丈夫なのもあるだろう。
しかし、それ以上に、自分の体の限界を把握しているところにあると思う。
彼は毎日4時間歩いている。
その中で自分の体の限界を把握しており、それを絶対に超えないようにしている。
 
彼はスキーでも自分の体のコンディションに合わせて、コースを選んだり、滑り方を変えたりしている。
体の疲労度に合わせて休息をとったり、全く滑らない日をつくったりしている。
 
普段の生活の中でも祖父の兄は急斜面のところや段差のある階段をさけるようにしている。
あと走ることも意識的に避けている。
 
こういった自分の限界の認知とそれに合わせたマインドセットによって、101歳になった今でも不自由なく健康に暮らしているのだと思う。
 
よく子供の運動会で父親がケガをする話が笑い話で出てくることがある。
30代や40代、50代も笑い話ですむ話かもしれないが、高齢者にとっては笑い話ですむ話ではない。
 
体を動かして自分の体の状態を把握する。
自分の体の状態に合わせて体へのマインドセットを日々更新していく。
これからはケガをしないためにも意識していこうと思う。
 
***
 
 
 
 
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2020-11-08 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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