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メディアグランプリ

危険! 中毒性あり! だからやめられないライティング


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

【10月開講】人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ《平日コース》」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:富田裕子(ライティング・ゼミ平日コース)
 
 
自分の気持ちが100%表現できている「手紙」が書きたい。
私の希望はそれだけだった。
 
ほとんどの用事をメールやLINEで済ませるようになった今、手紙を書くのは年に1度か2度。
だが、気合いを入れて書いたはずの手紙が、読み返すとなんだかつまらない。自分の伝えたい気持ちを全部込めることができていない。
それが嫌で、いつもふつふつしていた。
 
そんなときに、フェイスブックにライティング・ゼミの広告が飛び込んできて、思わずPaypalのボタンを押してしまったのが4ヶ月前。
 
考えてみれば、年に1度か2度の手紙をうまく書きたいというだけで、このゼミに申し込んでしまった私は、かなりの浅はかさだった。
 
浅はかだということには、すぐ気づいた。
 
第1回目の講義で、講師の三浦氏が「伝えたいことは文章にした途端に劣化します。これは文章の宿命です」と断言された。
え~! 気持ちを100%のせる手紙が書けるようになりたかったのに、それは無理ってこと?!
初回にして、このゼミを受ける目的、消滅……。
 
ワークでは、自分のダメさを思い知らされる。
みんな限られた時間にスラスラ書けるし、いろいろなことに気付く。
ああ、私、通信受講で良かった。
会場受講で「隣の人と意見を交換してください」などと言われた日には、大恥をかくところだった……。とほほ。
 
さらに、同じ受講生の投稿には「文章を書くことを仕事にしている」「ライターを目指している」「私のブログには~」などと書いている人がたくさんいる。
自分の文章をバンバン公表して、プロもしくはプロ一歩手前という人が、なんと多いことか。
しかもみんな、なんだかギラギラしている。
 
やばい、どう考えても場違いだ。
 
私は、自分の書いた文章を、多くの人に読んでもらいたいという欲求は一切なかったし、そのためのツールも持っていなかった。
「手紙をうまく書きたい」というのも、受け手がどうかということより、自分が満足のいく文章が書けるかが重要だった。
 
まあお金も払っちゃったし、16回の投稿チャレンジ中、10回くらいは出そうかなと、気楽な目標を立てた。
 
 
私もなんとか2000字書いて投稿。スタッフのコメントが返ってきた。
自分の書いた文章にコメントしてもらうというのは、初めはとても不思議な気がした。
以前、私は小論文の添削という仕事をやっていたので、他人の文章にビシバシコメントしていた。だが、自分の文章にコメントされるというのは、これまでなかったかもしれない。
 
しかもこのコメントには、魔力があった。
 
これ、うまく書けたんじゃない? と思ったものに、厳しいコメントがついているときには「やっぱり私はヘタだな」と思いっきり落ち込む。
だが「これ、自信がない」と思って出したのに、高評価がついていると、「そんなところが評価されたのか。よし、また頑張るぞ」と俄然やる気が出てくる。
この毎週のドキドキ感が、病みつきになってくる。
「苦行」と思っていた毎週2000字の課題が、次第になくてはならないものになってくる。
 
 
ぼちぼちWEB天狼院に掲載されるようになると、文章を夫と息子、両親に拡散した。
最初のころは、夫も、ここがよかったとか、タイトルがいまいちだったとか、感想を言ってくれた。
ところが次第に、反応がなくなってくる。
息子は、自分がネタにされてないかのチェックだけして、コメントなし。
夫は「……うん」おしまい。
「えー、ちょっとなんか感想言ってよ」と言うと「……この写真はどこから持ってきたの?」
って、コメントするのはそこかい!
この反応のなさに、だんだんイライラしてくる。
 
あれ、私、承認欲求がでてきたのか?
 
これまでは、自分が納得できる文が書けるかどうかが問題だった。
それが、自分の文章を他の人に読んでもらいたい、評価されるような文章が書きたいという気持ちに変わってきたような。
これも、スタッフコメントの魔力のせいなのか。
 
 
投稿は最初の目標を上回り、旅行で週末不在だった1回を除き、毎週続けた。
そして、このゼミの終盤が近づく。
 
ライティング・ゼミでは、最後の4週のうち3回WEB天狼院に掲載されれば合格という、ドSな決まりがある。
このラスト4は9/10からだったのだが、9/3からだと勘違いした私は、ここでとっておきのネタを放出してしまった。
まずい、ラスト4なのに、もうネタがない。
9/10締め切り分で何を書こうかと、ずいぶん迷った。
なんとか題材は決まったものの、うまく文章がまとまらない。何度も何度も書き直した。
息子と同じ高校生へ向けた文章。自分の想いが伝わるよう、言葉を選び、構成を変え、ピタっとくる文ができるまで、直しまくった。
10日22時を過ぎて、やっと文章はできた。
ただ、自信がまったくなかった。ラスト4なのに、落とした、そう思った。
 
この投稿へのコメントは、翌々日の昼間に返ってきていた。
私は仕事が終わった後に、あー、ダメだろうなと思いながら、コメントを確認した。
 
「とても丁寧に書かれており、読者に寄り添った良いコンテンツでした」というコメント。
そして、編集部セレクトだった。
 
それを読んだ途端、びっくりして、心臓がバクバク鳴った。
天神の人ごみの中を歩きながら、こみ上げてくるものが抑えられなくなった。
涙がポロポロこぼれた。
 
ラスト4で、落とさなくて済んだからか。それもある。
編集部セレクトだったからか。それもある。
しかし、私の心に一番占めていたのは
「伝わった……」
という思いだった。
 
自分の文章にのせた気持ちが、相手に伝わったという実感。
これだったんだ、文章を書くことの醍醐味は。
 
承認欲求が満たされるかどうかではなく、相手に気持ちが伝わったという実感。
そして、そこから生まれる喜び。
これを感じることができるから、このゼミは病みつきになるし、ラィティングはやめられないのだ。
 
「伝えたいことは、文章にした途端に劣化する」
しかし、訓練すれば、できるだけ劣化しないように伝えることができる。
これが、ライティング・ゼミの極意だった。
 
 
私の心に火をつけて、ライティング・ゼミはもうすぐ終わる。
書くことがやめられなくなった私。今後、どうするか悩み中だ。
 
***

この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加いただいたお客様に書いていただいております。
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2018-09-26 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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