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とにかく1kcalでも多く燃やしたいんです!


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

【12月開講】人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ《日曜コース》」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

 
記事:桑原康子(ライティング・ゼミ 木曜コース)
 
「それでは、このバーを持って静かに台に乗ってください。計測しますので、そのままじっとしておいてください」
 
ここは佐賀市が運営するスポーツ施設の一室です。毎月第3土曜日の朝は、1ヶ月の頑張りが数字になって表される日です。INBODYという体組成が計測できる機械の上で、ドキドキしながら結果を待ちます。気分は「まな板の上の鯉」です。
 
「うーん……体重がこの2ヶ月減ってませんね。でも筋肉量は少し増えているので、まずまずの結果です」
今年の1月からプールでダイエットに頑張って、早10ヶ月。体重の減り方がだんだん鈍くなってきています。
「いや、今年の1月と比べると、体脂肪がかなり減ってますよ! 体脂肪だけが減って、筋肉量を増やすなんて、素晴らしいです!」
もう! この褒め上手! 本当にここの指導員はみんなよく褒めてくれます。
 
しかも褒めるだけでなく、かなりの知識を持った指導員ばかりです。全員大学でスポーツ科学を勉強し、健康運動指導士などの資格を持っています。
中には自分自身がトライアスロンに出場する人もいます。減量のスペシャリストもいます。
当たり前ですが、アスリート体型です。いわゆる細マッチョで、目の保養にもなります。
ダイエットに成功した芸能人がぐるーっとまわるCMをよく見ますよね? 私が通う施設の指導員は「専任」ではないだけで、あの会社のトレーナーに負けてないと思います。
 
「ちょっと体重の減り方が緩やかになっていますが、水中ジョギングの調子はどうですか?」
手足は大きく動かしているんだけど……。脈拍が以前のように上がらないんです。
「ちゃんと脈拍を測られていますね。いいですね。運動の強度が十分かどうか脈拍でわかりますから。でも上がりにくいってことは、体が効率よく動く方法を覚えてしまったのかもしれませんね」
サボってるつもりはないけど、要領がよくなったということだそうです。
 
今年の1月に「スリムアクアチャレンジ」という教室に参加したのが、ここに通うきっかけでした。30分の水中ジョギングと20分の水中エクササイズ、私は2ヶ月で-6kgを目標にして、週3回のペースで続けました。おかげさまで、6ヶ月目には-10kgまできたのですが、その後が減らない……。むしろ1kg増えたり、減ったり……。いわゆる停滞期です。
 
「どうしたら痩せられるのか?」
53年間生きてきて、この不毛な自問自答を何度も繰り返してきました。だから、今回は専門家に任せています。
生半可な知識で自己流にやっても、無駄が多い! 悪くすると怪我につながる! 私は、短い時間で効率よく、とにかく1kcalでも多く燃やしたいんです!
 
「桑原さん、泳げます? 水中ジョギングではなく、泳いでみませんか?」
泳ぐ……。子供の頃はむしろ得意でした。でも、40年以上泳いでいません。泳げるかどうか、自分でもわかりません。温水プールで溺れるとか……いやいや、笑えません。
「泳げても泳げなくても、ものすごく効率が悪い動きをすると思います。という事は、エネルギーをたくさん消費するってことですよ」
そうか……そうですよね。溺死さえしなければ、ちょっとくらい溺れかけでジタバタする方がいいのかも。なりふり構っている場合じゃない! よし、ゴーグルを買ってこよう!
 
指導員に上手いこと乗せられて……いえ、アドバイスをいただいて、泳ぐことにしました。ちょうど、新しく水泳のスペシャリストが指導員として入ったそうです。会ってみたら、まだ20代前半の可愛らしい女性でした。ただし、見事な逆三角形! 水泳のスペシャリストと一目でわかります。
「じゃあ、蹴伸びからやってみましょう。あ、いい感じですね。それでは、次はバタ足です」
あら? 意外といけるかも……。自転車に乗るのと同じで、子供の頃に覚えたことって覚えているものです。
息継ぎもなんとかできたし、大丈夫! と思いましたが、15mも進むと苦しくなって立ってしまいます。ゼイゼイ、ハァハァ、私、息継ぎしてるのに、どうしてこんなに苦しい? 
「もう少し、ゆっくり動いても大丈夫ですよ。肩のローリングを上手につかいましょう」
ゆっくり動いたら沈みそうで、全力で泳いでました。陸上でも全力で走ればたぶん15mくらいしか持ちません。そりゃ、苦しいに決まってます。落ち着いて考えれば、わかりそうな事です。そんな焦ってる私にも、あきらめず丁寧に教えてくれます。
 
それから2週間。ゆっくりですが、25mは続けて泳げるようになりました。
「プールサイドで休んでたら、せっかく上がった心拍数が落ちます。続けて泳ぐのが難しかったら、歩いて戻ってきてもいいので、休まず続けましょう」
一瞬、「鬼!」と思いましたが、ニッコリ笑顔で励まされて続けています。
 
変わらなかった体重も少しずつ減ってきました。結果が出れば、ガッツポーズが出るくらい嬉しいです。出ないときも、指導員がアメとムチを使って励ましてくれます。結果をコミットする指導員に引っ張られながら、これからもがんばろう! 体組成計の上でそう思う日々です。
 
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2018-11-16 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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