愛の寿命を永遠にするための2つの資質
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記事:綿谷しふみ(ライティング・ゼミ日曜コース)
ずっと私のことを好きでいさせるための愛の魔法は結婚することだと大真面目に信じていた若い頃。
たった紙切れ一枚といえ、その重みは計り知れない。結婚とはつまりあなた以外の誰とも関係は持ちません。一生あなただけを愛し続けますと神の前で誓い、左薬指に一歩間違えば手錠のような指輪をつけて、私には愛する人がいますと周囲に知らしめる。
結婚さえすれば愛する人を誰かに取られる心配もない。もし悪い虫がよってきたとしても、紙切れで誓った約束を振りかざし攻撃できる。
これを永遠の愛といわずして何というのだろうと、浅はかな私は結婚という言葉に酔いしれていた。
けれど結婚して数年経った頃この間違いに気づくことになった。不倫がワイドショーをにぎわし、3人に1人が離婚する時代。結婚式で誓った愛は永遠ではないのだ。
そのことを教えてくれたのが一見、順風満帆にみえた結婚生活だ。
結婚という制度に胡坐をかいていた私の前に立ちはだかった夫に忍び寄る怪しい女の影。今となってはその女とどこまでの関係であったのか、どんな存在であったのかは藪の中でわからない。けれどそのことが私に多くの気づきをくれたことは間違いない。
その気づきとは男女の愛を永遠にするためには、2つの資質が重要であるということだ。
それは「聖母マリア的資質」と「小悪魔的資質」つまり「安定」と「刺激」である。
お気づきかと思うが、この2つの資質は全く対照的であり共存できないようにもみえる。しかしこのどちらがかけても男女の永遠の愛は成り立たない。
「聖母マリア的資質」とは自分のことを誰より理解してくれ包み込んでくれる存在。決して自分を裏切ることはなく、他の誰かにとられることは決してないという安心感を与えてくれる。これは強い絆をつくるのに必須の資質。これがないと薄っぺらな関係になる。
聖母マリア的資質は他の誰でもなくあなたでないとダメだと、深いつながりをつくるために必須なのだ。
と、すらすらと偉そうに書いてみたが、夫にとって私は全く聖母マリアではなかったと思う。どちらかと言えばわがまま放題。理解するより理解してほしい。愛されて当然というような鼻持ちならない傲慢な女であった。
女の影に早々と気づいたからよかったものの、2人の関係が深まっていれば「取られていたかもしれない」と本気で思う今日この頃。
話を戻すと聖母マリア的な資質を身に着ける上で大切なのは、価値感は違って当然だということを理解することだ。恋人同士の時は違いも神聖にみえ、愛の力が2人の価値観をひとつにしてくれると、アホくさい幻想にとらわれる。
けれども幻想は幻想である。価値観はひとつにはならないし永遠に平行線。時に価値観の違いがバトルをおこし、永遠の別れを運んでくることだってあるのだ。
相手の価値観を受け入れられるということは、自分の価値観についてもしっかりとわかっているということである。聖母マリアになるためには自分と向き合うことも必要になってくるだろう。
次に「小悪魔的な資質」について考えてみよう。小悪魔ときくと相手を翻弄しコロコロともて遊ぶイメージであるが、愛の寿命を永遠にするための小悪魔はちょっと違う。
ではここでいう小悪魔とは一体何かというと、相手の所有物にならないことである。自分の全てを知ってもらおうとする必要はない。逆にほんのちょっぴりミステリアスな方が魅力的なのだ。
つまりは全てを知り尽くしていると思い込ませてはいけないのである。時々、意外性を披露して頭の運動をさせてあげるくらいが丁度いい。
そしてアンビバレンツな女になるためには、好奇心をもって色んなことにチャレンジすることが大切だ。
もしあなたに「聖母マリア的資質」しかなく小悪魔がお留守だった場合、どんな事態になるだろう。
ずばり浮気されやすい。この一言である。けれど慌てることはない。居心地はいいわけだから遊びで終わる可能性が高い。
いやでもちょっと待って。もしも浮気相手が両方の資質を持っていたらどうなるだろう。浮気は本気に変わり戻ってこないかもしれない。そう考えると恐怖である。
逆に「小悪魔的資質」はあるけれど「聖母マリア的資質」がない場合はどうだろう。
本当の自分をわかってもらえない。受け入れてもらえていない状態なわけだから疲れる。そして家が居心地が悪いので帰りたくなくなるだろう。
結婚は社会的に2人の関係を認める制度であるが、お互いの所有物になるわけではない。独立したひとりの人間である。
何十年と続く結婚生活では裏切りと思える出来事もあるかもしれない。その時はどうするかを前もって考えておくことも重要だろう。
結婚届が2人の関係を守ってくれるわけではないことを念頭に置いて2人で築き上げていく姿勢がとても大切だ。
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