職場でのイライラに瞑想はいかがでしょうか
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記事：綿谷しふみ （ライティング・ゼミ超通信コース）
実家に帰省してノンビリしていたら、電話で言い争っている母の声が聞こえてきた。
何を話しているのだろうと、好奇心から聞き耳をたてていたところ、どちらが口軽か論争を叔父と繰り広げていたのだ。
この論争は、口軽の叔父が、同じく口軽の母に秘密の話をしたことが発端だ。
母が口軽のため喋るのではないかと言ったところ、そちらの方が口軽だとなり口軽同士の堂々巡りが始まったのである。
2人の電話を聞き失笑したのは言うまでもない。
そもそも叔父は秘密の話を母に喋っている時点で口軽であるし、母の方も誰にも話してはいけないと釘を刺されたにもかかわらず、私に話しているわけだから口軽なのである。
ここまで読んで、題名にある瞑想と口軽同士の論争とに何の関係があるのかと不思議に思ったかもしれない。
私は何も瞑想をすると、口軽を矯正できるとかそんな話をしたいわけではない。
口軽論争を私事としてとらえてみたところ、職場でイライラするのも同じ原理が働いているのかもしれないと心がザワザワしたのである。
そもそも叔父と母が口軽論争に発展したのは、自分のことは棚に上げ、まるで裁判官のようにあなたは口軽でよろしくないと、判決をくだしたことにある。
「私もそんなことをしていないだろうか」と考えてみたところ、毎日毎日飽くことなく裁判官に変身していたことに気付いたのだ。
会社でのイライラに悩まされていた私は「なるほど！ だからなのか」と合点がいったのである。
会社でイライラするだけならまだしも、ずっと私に付きまとい、家でもどこでも鳴り止まない。
イライラしていると楽しくないし、生産的でない。本当はもっと自分にとって有意義なこと、例えばライティング・ゼミに何を書くかなんてことを、考える方がよほどいいに決まっている。
だけど、イライラが始まると取りつかれた様に、そのことが頭の中をグルグル駆け巡り、ライティング・ゼミで何を書くかなんて考えている余裕なんてこれっぽっちもないのだ。
私の調べによるとイライラ事件簿が起きると、だいたい3日くらいその事件にかかりきりになる。
頭の中を駆け巡っていくイライラ軍団。
休み前にイライラ事件簿が起きると、ギャーとなる。だって休日が台無しになるから。
約3日間はいらいらするわけだから、楽しく土日を過ごせないのだ
こんな日々のイライラに悩まされ、もう嫌過ぎて、何とかしたいと思っていたそんな時、口軽論争に出くわしたというわけだ。
口軽論争と同じでイライラも職場環境が悪いとか同僚や上司が悪いとかそんなことが問題なのではない。
全ては自分の問題で、「こうあるべき」という価値観や判断をくだし、それに合わないとイライラしているだけなのだ。
イライラの原因に気付いたことで、イライラが収まるかというとそんなわけもなく。相変わらずなんの代わり映えもしない。
そんな時にふと瞑想はどうだろうかと脳裏に浮かんだ。瞑想と聞くと、スピリチュアルで怪しいと思っていたけど、そんなこともなさそうなのである。
徐々に研究が進んでおり、脳科学でも瞑想がメンタルや集中力に効果抜群であることが解明されてきている。
現にGoogleやYahooなど時代の最先端を行く企業が瞑想を取り入れているようだ。
瞑想について調べているうちに、何故ストレスやメンタルに効果があるのかということがわかってきた。
私はずっと思考や感情は危険な事や有益なことを教えてくれる道標であり、常に自分の味方なのだと思っていた。だけど実はそうでもないらしいのだ。
思考や感情が常に正しいとは限らず、害を及ぼすこともある。心に浮かぶ思いは自分で作り上げたストーリーであり事実ではないということだ。
確かにそうかもしれない。イライラ事件簿について考えてみると、きっと〇〇に違いないと勝手に物語をつくりあげ、フィクションと事実が入り混じった物語を自分自身に語り聞かせることで益々腹立たしくなってくる。
では瞑想するとどうして気持ちが落ち着くのだろうか。
それは瞑想のカラクリにある。色んなタイプの瞑想があるのだけれど、そこについては割愛して究極の要点だけをお話しよう。
瞑想とは思考を客観的に眺めるためのツールなのである。客観的に眺めることで思考と感情を自分から切り離すことができ、フィクションを信じ込まずにすむのだ。
映画館で映画を観ているようなイメージだろうか。ひっきりなしに色んな想いや考えがうかんでくるが、自分事としてではなく、物語として眺めるのである。
鑑賞ポイントは裁判官にならないこと。いいとか悪いとかの判断をしてはいけないということだ。
私はお昼休み10分間を瞑想の時間にあてている。この瞑想のおかげかイライラが少し減ったように感じている。
職場でのイライラに瞑想はいかがでしょうか。
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