最悪なブヨのかゆみ対策に有効だったのは、おばあちゃんの知恵でした。
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人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜
記事:森野はるか(ライティング・ゼミ10月コース)
唐突ですが、ブヨに刺されたことがありますか?
初夏に発生する、蚊より小さくて動きも遅く、小型のハエのような形状の虫。
私は畑やキャンプに行くようになるまで、ブヨの存在を知りませんでした。
ブヨって痒いのよと聞いても、ふ~ん、と大して気にも留めず。
都市部で育った私は子供の頃はブヨなんて見なかったし、まわりにもいなかったので存在さえ知らなかったのです。実はブヨは清流のあるところでしか育たないので、ブヨがいる=空気や水が澄んでいてきれいということなのですね。
そんな私が初めて刺されたのは、森の中の貸し農園で、子どもたちと畑作業をしていた時。
かすかな痛みでふと見たら、皮膚に小さく血がにじんでいました。
それブヨだよって教えてくれた方がいて、とりあえず虫刺され薬を塗りましたが、大してかゆみもなく、な~んだ大したことないじゃんと笑っていましたが。
悶絶したのは翌日の夜。
直径15センチくらいにパンパンに赤く熱をもって腫れ上がった虫刺され跡は、激しくかゆい。
かゆくてかゆくて、眠るどころではなく、インターネットで調べてステロイド軟膏を塗り氷枕で冷やしても、かゆさは全く治まらず一睡もできない一夜を過ごしたのでした。
自然農法で野菜を育てている方に聞いたところ、畑も人も、土や体に滞りや毒素が溜まっていると虫が発生し病気が蔓延する。
それは土壌(人体)を浄化してるのですよ、と。
まるで腐海を浄化する虫たちのようなことをおっしゃる。
その説でいくと、私の体は滞りや毒素がたまっていたようで、ブヨのいる場所に行くと刺される、刺される。
浄化作用だなんて言っていられないかゆみにのたうち回り、薬を塗ってもびくともしないかゆみのあまりのつらさに、周りの人に聞きまくりました。
ブヨのかゆみ、なにか対策ない??と。
幸いまわりに、アウトドアや野外生活の達人がいたので、その方々に教わったワザを組み合わせて、わたしは3本立ての対策を構築しました。
その名も、ブヨ3点セット。
あまりかっこいい名前ではないですが。
ポーチの中に道具を入れて持ち歩き、刺された時にすかさず対処すると、腫れ上がることが格段に減り、畑作業やキャンプがずっと快適になりました。大事なのは、刺された時すぐ対処すること。毒素が広範囲に広がる前に止めることが重要です。
そのスペシャルな内容は、
1、ポイズンリムーバー
2、お灸&ライター
3、どくだみチンキ
1、ポイズンリムーバーは、毒蛇や毒虫に刺された時用のアウトドアグッズ。
注射器型のシンプルな構造で、取手を引く吸引力で毒を抜く仕組みです。
インターネットで数百円で購入できるものですが、ずいぶん助けられました。
ブヨは血を吸うときに皮膚を食いちぎるので、たいていチクッと痛みがあります。
痛みで刺されたことに気付いたら、すかさず、ポイズンリムーバーで痒みの元となるブヨの唾液成分を吸い出します。
2、お灸&ライター
ブヨのかゆみを引き起こす唾液成分はタンパク質でできています。
タンパク質は熱で固まる性質があります。
刺されたら熱いシャワーを浴びるといいよ~と、ある達人から聞きましたが、畑の真ん中で刺された時に即シャワーなんて無理。家に帰ってからでは広がってしまって遅い。
どうしたらいいか考えて、たどり着いたのがお灸でした。
お灸なら小さくて軽いので持ち運びOK。どこにいても、火をつければすぐに熱くなる。
というわけで、ポイズンリムーバーで吸い取った後は、すかさずお灸。
残った唾液成分は熱で固めてしまおう作戦です。
3、どくだみチンキ
花が咲く直前のどくだみを積んで、焼酎などのアルコールにつけておくと1ヶ月ほどでできるのがどくだみチンキ。薬草としてどくだみの解毒作用は古来から伝わっていますが、ブヨに刺された痕に塗ると、驚くくらいかゆみを抑えてくれます。
ポイズンリムーバーで唾液成分を吸い出し、残った毒素はお灸で固め、最後にどくだみチンキをたっぷり塗ります。できればガーゼに浸して貼ると万全。
この3本立ての対策は最強で、私は安心してアウトドアに出かけられるようになりました。
お伝えした友人知人にもかなり喜ばれました。
しかし、ブヨセットにも弱点が。
そう、持っていない時に刺されてしまったらどうするか問題。
でもこれも、野外生活の達人である友人が教えてくれました。
対策は、草の汁を塗る。
以上。
パッケージに「○○に効く」と書いてある市販薬にばかり頼って生きてきた私は、草の汁と聞いたときは半信半疑というより全疑。
そんなの聞いたことないよ、と笑い飛ばしてしまいましたが。
ある時、ブヨセットを忘れて畑でうっかりブヨに刺され、あのかゆみを耐えねばならぬのかと震え上がったのですが、ふとこの達人の言葉を思い出し、道端に生えていたヨモギをもんで出てきた汁を塗りつけておきました。
その時はヨモギがあったのでヨモギでしたが、達人いわく「草ならだいたい何でもOKだよ」
そうしたら、その夜も次の夜もほとんど腫れず、かゆみに転げ回ることもなく終わりました。
なんと草の汁は、ブヨ3点セットより強力なんじゃないかという効能を発揮したのでした。
笑ってゴメンと達人に謝ったことは言うまでもありません。
刺された時に草がなかったらどうするのだ、という緊張感により私はその後も畑や森に行くときはブヨセットを持ち歩いていますが、本当はポイズンリムーバーだの、お灸だのも、いらないのかもしれないと思います。
だって雑草の汁を塗り付けるだけで、あんなに腫れなかったのですから。
達人に草の汁を教えてくれたのは、齢80歳を超えるおばあちゃまだそう。
おばあちゃんの知恵は、薬よりも、ポイズンリムーバーよりも、何よりも最強だったのでした。
***
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