成功率80%?女を高確率で落とせる告白の台詞がこの世に存在するのか思考実験してみました。《川代ノート》
告白が、されたーーーーーーーーーーーい!!!!!!
誰か、私に好きだと言ってくれ! 情熱的な告白をしてくれ! 体育館裏に呼び出してくれ! おしゃれなホテルのバーで最上階の鍵をそっと取り出してくれええええええええ!!!!!
はあはあ。
みなさまこんにちは。スタッフの川代です。いきなり暑苦しくて申し訳ない。でも仕方ないんですよ。疲れた体にこの1月の冷えた空気はきつすぎる。
怒涛の勢いで過ぎていった2016年、2017年を終え、今年こそは落ち着くだろうと思っていましたが、甘かったようです。昨年にも増して1月は忙しすぎて、本当に死にそうでした。寒くて足がむくみパンパンで、腰に響いて本当に痛いです。辛い……。
しかも、1月のお正月気分が変わって世の中はバレンタイン気分ときたもんだ。ロフトや東急ハンズに行けばラッピングフェア、西武百貨店に行けばキラキラした宝石のようなショコラが所狭しと並んでいます。うちのスタッフのななちゃんも「バレンタイン近いのでお菓子作りの本発注しますね!」とウキウキ選書をしてくれました。
いやー、素敵な季節になりましたね。寒さも街ゆく恋人たちが吹き飛ばしてくれるような季節になりました。
しかし、こんなキラキラした季節に、毎日震えながら仕事をしているとつい、考えてしまいますよね。
告白されたい。
告白が、されたい!!!
もうバレンタインとか知らんわ! チョコとか作るのめんどくさいし普通に私がもらいたい! っていうか告白がされたい。告白されたいいいいい!!!
そうです。社会人になると、告白されるチャンスが極端に減ってしまうのです。私はそれがもう寂しくて悲しくて仕方がない。
学生の頃は、友達もたくさんいたから「誰々が誰々に告白したらしい」なんて良く聞く話でした。告白ネタなんて、そこらじゅうにいくらでも落ちていた。
でも社会人になると話は変わってきます。「告白」なんて大それたものじゃなく、付き合う、付き合わないの前の通過儀礼的なものにすぎなくなります。
大々的に「お前が好きだ!」なんて伝える必要はないのです。なぜなら、告白する前にだいたい何度か「お前が好きだ」のジャブを打っているので、告白する方もされる方もそれとなく「あっ、たぶんあと数回で告白してくるんだろうな」とか読めるようになってくるからです!!!
学生の頃の告白というのは、
「えっ、この人私のこと好きなの? 嫌いなの? どっち?」というソワソワ感を経てからくるものだから、もう告白されたときの喜びといったらものすごかったけど、社会人になると
「あー、この流れは付き合う流れだな。うん。今日がデート3回目だからたぶんそろそろ『付き合おう』っていう流れになるんだろうなー」とか予想できたうえでの「俺たち……付き合わない?」なので、もうドキドキというよりも安心感の方が大きいわけですよ。あー、よかった、付き合えた〜。みたいな。
そもそも「告白」というよりも「付き合う合図」っていう感じですよね。別に「好き」とかも言わない、みたいな。っていうかそもそも本当に好きかどうかもわかんない、みたいな。お互いこれから付き合ったら好きになれそうな予感がするから付き合おう、程度のこともよくあるわけで、「お前のことが好きで好きでたまらんのじゃー!!!」みたいなことを言われる機会がそもそも少ない。
でもだからこそ告白されたい。
いわゆる「告白」らしい告白をされなくなった今だからこそ、告白に憧れてしまうんです。
しかし、しかしですよ。
大人になった男の人からすると、好きな人に大々的な告白をするのはだいぶハードルが高いですよね。
でも私は大人になってもちゃんと告白をする文化が根付いてほしい。
もっと威勢良く、元気いっぱいに、堂々と告白をする男性が増えてほしい!!!
ということで、女を落とすベスト告白台詞をちょっと考えてみようと思います。
「これを言っとけば間違いないだろう!!」というのを私がちゃんと提言できれば、情熱的な告白をしてくれる肉食系男子が増えるはず!
まあ成功率100%はどう考えても無理だと思うので、80%くらいのちょうど良い告白の台詞を模索してみようと思います。私の独断と偏見によるものですが、私のセンスはそれほど一般女子とずれてはいないはず! これで告白すればあの子も一瞬で陥落! というものを探していきましょう。
❏俺たち、付き合わない? 予想成功率……40%
はい、まずは社会人定番の台詞。これはちょっと微妙ですよね! というかそのときの関係にかなり左右される台詞ですよね。さっきも言いましたが何度かデートを重ねていていい雰囲気になっていて、いわゆるデートっぽいデートを繰り返していて、さらに毎日ラインのやり取りをしていてときどき電話もする、みたいな間柄になったうえで言うなら何も問題ありませんが、ちょっと知り合い程度の人に言われたら「は?」ってなりますね。
っていうか普通すぎてちょっとイマイチですよね。なんかもうちょっとひねりがほしいなあという感じです。
❏ずっと前から気になってたんだ。付き合ってほしい。 予想成功率……50%
定番。純粋な感じがして良いですね。もしデートとかしてなくて、普通の友達でもこれ言われたら結構グッときますね。よっぽど生理的に無理とかじゃなければOKしてしまいそう。
❏お前が好きだ。俺と付き合え! 予想成功率……30%
「何様だよ」ってなりますね。もし時代が違ったらいけたかもしれませんが、新年号になろうとしている平成30年においては微妙ですね。っていうかなんかこの告白、2000年代初期の月9感がすごい。
❏これまで何度か一緒に話してきて、すげー楽しかった。〇〇はいつ会っても笑顔でいてくれて、そういうのずっと見てられたらいいなって思って。〇〇に会うのをすごく楽しみにしてる自分がいたんだ。〇〇に会えなかったとき、何してんのかな、とか声聞きたいな、とか思うことも結構あって。俺はこれまでの恋愛で、あんまり誰か一人のことをどっぷり好きになるっていうことがあんまりなかったけど、〇〇のことは頭から離れなくて……。〇〇と出会って、〇〇のことを色々知って、で、俺のことも知ってもらって。話聞いてもらって。ずっとこの子と一緒にいたいなーって思ったし、俺が〇〇のこと幸せにしたいなって思うようになった。
〇〇! 俺は、〇〇のことが好きだ。だから、俺と付き合ってくれ!
予想成功率……5%
長いわ! あいのりか!
❏月が綺麗ですね 予想成功率……0%
夏目漱石は「I love you」をこう訳したんだよ、ってか? どっかの二次創作か! 回りくどいわ! 誰もわからんわ! 普通に「ね、綺麗だね! ってかなんでいきなり敬語?」ってなるわ!
注:夏目漱石が英語教師をしていたとき、「I love you」を「月が綺麗ですね」と日本語訳したという逸話があります
はあはあ。
いやー、うーん。難しいですね。ピンポイントで「これならいける!」っていうのはなかなか。
っていうか、だったら今までにされた告白の台詞どんなだったっけ、と今過去の恋愛を思い出そうとしたのですが。
……
……
……
思 い 出 せ な い……!!!
いやー、思い出せない! 全くと言っていいほど思い出せない。あれ? 人並みに恋愛経験あるよね? それなら元彼の数だけ告白はされているはずだよね? あれれ? 高校生のとき付き合った彼氏、どんなこと言って付き合ったんだっけ? チャリで2ケツしたのは思い出せる。スタバでコーヒー飲んで本の話をしたのは思い出せる。めちゃくちゃ寒い真冬にガタガタ震えながら公園のベンチで座ってしゃべってたのは思い出せる。でも告白の台詞は思い出せない。
他の人もそうでした。あれ? 大学のとき付き合った人も何人かいるけれど、その誰が何を言ったかも全く思い出せません。おかしい。誰に何を言われたとかは結構覚えているタイプのはずなのに。執念深いところがあるから、こういうのは忘れないはずなんですが。あれ?
ちょっと待ってくださいよ。っていうか下手したらいつ、どんなシチュエーションで告白されたかすら思い出せないんですけど。おかしいな。ふられたときのことは昨日のことのように思い出せるのに!
いやー、しかし、わかりましたよ。これでよくわかりました。
勉強になりました。
言葉は、重要じゃないということです。
私は、私たちは、少女漫画とかを読んでいると、「あ〜こんな告白されたい!」とか「こんなこと言われたら死ぬ〜!」とか「なんでこのイケメン二次元にしか存在しないの!」とか言って騒いでますが、現実世界では、「好きな人に好きになってもらえた」という事実が重要なのであって、そのとき何と言われたか、ということは、さして重要ではないのです。
大げさにどかーんと盛り上げて告白したり、ディズニーランドで告白したり、そういうのはさすがに覚えているかもしれませんが、普通の女性であれば、告白された時何と言われたか、よりも、「好きでいてくれている」という事実が、何よりも大切なのです。
たとえばデートであそこに行ったな、とか、一緒に食べたあそこのご飯おいしかったな、とか、そういうことは覚えているけど、どんなシチュエーションで告白されたとかは、女子会のネタ程度にしかならない。
何より、その人らしさが表れていれば、告白の方法なんて、何でも良いのかもしれません。
いやー、ということで、「告白がされたい!!!」と自分から盛大に言っておきながら、結局打率のいい台詞が思い浮かばなくて申し訳ないですが、強いて言うのであれば、あれですね、無理してない感じがいいのかもしれないですね。
「月が綺麗ですね」でもその人がキザなら「告白もやっぱりキザ! 面白い!」ってなるかもしれないし、「俺と付き合え!」でもその人がもともとグイグイ系なら「強気な告白ええやん!」ってなるかもしれない。
言いたいときに、言いたい言葉で、言いたいシチュエーションで言う。
結局それが一番いいのかもしれない。
いいのかも。
いいのかも、しれない……?
……
……
……
いや、よくないよ! 全然よくない!!!
私のこの寒い心と体は全く暖まってない! 何も解決してない! この疲れはとれてないよ! チョコレートとか作ってる場合じゃない! あーもうこれはあれだな! 本当にあれだな! 超絶スーパーモテ期がこないことには解決しそうにありませんね! もう無理だわ! あと156人くらいに告白されないとこの寂しさはなくならないわ! 辛いわー。あー、辛いわー、本当寒いし足パンパンだし顔むくんでるし!
ああ、嫌だ! 嫌だ! もう辛い! デートしたい! デートしたい! 告白されたい! あいのりみたいな告白されたいいいいいい!!!!
誰か! 誰か! 告白を! 愛の言葉を!「お前が好きだ」と言ってくれ! 言ってくれ! 言ってくれえええええ!!! もういいよ! もうあれ! あれでもいい!「月が綺麗ですね」でもいい! なんなら今日限定になるけど「スーパーブルーブラッドムーンが綺麗ですね」でもいいよ! 今日だけ! 今日だけでいい! 一生とは言わない! そんな贅沢言わないから! お願いだからああああああ!!!
今日だけでいいから、私にモテ期をくださいお月様あああああ!!!
「川代ノート」は月〜金の22時更新!
*天狼院書店では、クリエイティブ・インターンを大募集しています!
*この記事は、人生を変える「ライティング・ゼミ《平日コース》」フィードバック担当でもあるライターの川代が書いたものです。
「ライティング・ゼミ」のメンバーになると、一般の方でも記事を寄稿していただき、編集部のOKが出ればWEB天狼院書店の記事として掲載することができます。
http://tenro-in.com/event/44700
❏ライタープロフィール
川代紗生(Kawashiro Saki)
東京都生まれ。早稲田大学卒。
天狼院書店 池袋駅前店店長。ライター。雑誌『READING LIFE』副編集長。WEB記事「国際教養学部という階級社会で生きるということ」をはじめ、大学時代からWEB天狼院書店で連載中のブログ「川代ノート」が人気を得る。天狼院書店スタッフとして働く傍ら、ブックライター・WEBライターとしても活動中。
メディア出演:雑誌『Hanako』/雑誌『日経おとなのOFF』/2017年1月、福岡天狼院店長時代にNHK Eテレ『人生デザインU-29』に、「書店店長・ライター」の主人公として出演。
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