「失敗するかもしれない起業」がうまくいく
*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。
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記事: 鉾立由紀(ライティング・ゼミ書塾)
「うまくいくと言われたから起業したのですが……」
起業に失敗し、私にこのようなビジネス相談をされる方がいます。
私は起業家のビジネス・プロデューサーとして、今まで累計3000名を超える個人起業家の相談にのっています。その中で、私が最も「起業家として残念」と思う相談が「うまくいくと言われたから起業したのに、うまくいかなかったのです。どうしたらいいでしょうか?」というモノ。
この記事では、なぜ「うまくいくと言われたから起業したのに……」と言う方が、起業家として成果を出すことが難しいのか? についてお話します。副業が解禁され、現在のSNS全盛時代において「起業したい」と考える方が、今までにない勢いで増えています。しかし、それに比例して、成果を出せる起業家の数が増えているかというと、特にそんな訳でもない。だからこそ、この記事を読まれる方には、自分の起業への姿勢が“正しい”モノであるかどうか、ぜひ一度チェックしてもらいたいと思います。
「うまくいくと言われたから起業したのですが……」と言う個人起業家には、2つの大きな問題があります。
1つは起業を損得で考えていること。そしてもう1つは、他人の意見に従って起業していること、の2つ。これらの問題を早速、解説していきます。
最初の問題「起業を損得で考えていること」について。普通に考えたら「起業なのだから損得で考えて何が悪い?」と思うかも知れません。確かに起業するのですから、利益をあげられるビジネスを行うことは必須です。しかし同時に、ビジネスを行う上で最も大切なことは、例え失敗するリスクがあったとしても「やってやりたい! いや、やり遂げてみせる!!」と思えるビジネスを選ぶことなのです。
具体的にイメージすることが難しいかもしれませんので、ここで、例え話を用いてご説明しましょう。例えば、ある女性が婚活をしているとしましょう。その婚活中の女性の前に2人の男性が現れます。1人はその女性に三食昼寝付きを約束し「幸せにする」と言ってくれる一流企業の男性。彼女の気持ちは「この人との結婚ならラクができそう」。
一方で、もう1人の男性も働いてはいますが、勤め先が安定しているとはいい難い。しかし、仕事に誇りを持っていて、この女性にも「苦労をかけるかもしれないけれど、結婚してほしい」と言ってくれている。そして彼女の気持ちは……「彼とならどんな苦労も厭わない!」。
この婚活のストーリーを聞いて、この女性が真に幸せになれる結婚はどちらだと思いますか? 後者の「苦労を厭わない!」と思える男性との結婚だと私は思いますし、また私が今までこの質問の答えをヒアリングしてきた方々全員が、私と同じく、この「苦労を厭わない!」と思える男性との結婚と答えてくれています。
起業もこの婚活の例と同じで「このビジネスなら失敗しなさそう♫」と思うビジネスを選択する人よりも、「失敗するリスクはあるかもしれないけれど、私はこのビジネスで成功するためなら、どんな苦労も厭わない!」と思えるビジネスを選択する人の方が、圧倒的に成果を手にしやすいのです。
結婚も起業も、いい時ばかりではなく、悪いときも絶対にある。だからこそ、結婚相手を選ぶときも、ビジネスの選択をする時も、損得勘定で「失敗しなさそう」という理由で選んだ場合、悪いときが来たらすぐに「こんなはずじゃなかった……」と諦めてしまいがち。はじめから、苦労をする覚悟を持って物事を考えている人の方が、結果的に成果を出していくのです。
ではもう1つの問題「他人の意見に従って起業していること」について説明しましょう。「起業」と言う時、本来ならば“新しく事業を始めること(「デジタル大辞泉」より引用)”を指します。しかし、日本においては、まだまだ「他社がうまくやっていることを、そのままやればうまくいく」と考え、他社がやっていること、または周りから聞くことを鵜呑みにし、起業をスタートする方が大勢いらっしゃるようです。
起業は本来、人の二番煎じを行って、食いつなぐものではありません。お客様のお役に立つ、他社とは違う型破りな新規事業を始めることが、起業の本来の形です。しかし、まだまだ日本社会においては、損得勘定以前に「他社がうまく行っているから、私もやろう!」と、自分の頭は動かさず、周りにただ流されて起業するケースが圧倒的に多いのです。
個人的に私は、最初のキッカケが、「他社がうまくやっているから」でも、「簡単に儲かりそうだから」でも、問題はないと思っています。
ただし、問題は、そのキッカケを掴んだ後、自分自身で、損得勘定以上の「失敗してでもやり続けたい」想いがあるのか? また「本当にみんながうまくやっているのか? 何か気がついていない問題はないのか? よりよいビジネスに改善することはできないのか?」など自問自答もせず、只々「みんながやっているから大丈夫だろう」とすべてを鵜呑みにして起業をスタートしてしまうことなのです。
起業すると言うこと。それは、自分の頭で、お客様が何を望んでいるのかを考え、他社とは違う方法で、お客様を感動させる商品を創ること。そしてそれは道なき道を切り開く開拓者であり、日々、決断し行動し続ける求道者でもあるということ。
成功しそうだからうまくいくのではなく、「失敗しそうだからうまくいく」
ぜひこれを心に留めて、今日から、まずはあなたの信じる起業家道を邁進していってくださいね。
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