【世にも恐ろしい女子ヒエラルキー④恋愛編】セックス経験を男の前では少なく、女の前では多く言ってしまうのはなぜなのか?《川代ノート》
堀北真希が結婚した時、ネット上は大賑わいしていた。
私も堀北真希ファンの一人なので、ツイッターやら2ちゃんねるやらをチェックしていたのだけれど、驚くべきことに、多かったのが、このコメント。
「堀北真希がもう処女じゃないなんて……」
いや今までだって堀北真希が処女だった保証なんてどこにもねーだろ! と思ったのだけれど、あまりに多いのがこの「処女厨」たち。どうも、経験済みの女はもう好きになれないらしい。
ハー、あほらし。もう、男って本当、バカよね! と、内心で呆れたわけだが、この「処女・非処女問題」は男女のなかではなかなか複雑なテーマのようだ。
男は処女が好き、というのは通説のようである。清純で、結婚まで純潔を守っている子が好き。中古は嫌、自分以外の誰かがすでに手をつけているものを触りたくない。
そういう意見をよく聞く。よく聞くけれども、この「処女が好き」というのは単純に「セックスを経験していない子が好き」という意味ではない。もっと極端に言えば「セックスをしていない子なら誰でもいい」というわけではないことに注意しなければならない。
つまり、「処女が好き」と言う男は「かわいくて、巨乳で、清純で、家庭的で、一途で、自分の言うこと聞いてくれそうな従順な女の子が、偶然処女で、かつ偶然自分のことを好きになってくれる」というメルヘンチックなミラクルを期待しているのである。少女漫画を信じている女が「女にはかなりモテてきたけど、今までの恋は全然本気じゃなくて、自分と運命の恋に落ちて、自分にだけ生まれてはじめて一途になってくれるスマートなイケメン」を待ち続けているのと同じだ。現実には起こらない。だから別に処女だからといって好きになるわけではない。かわいい処女が好きなのである。
でももちろんそんな子はいない。もし万が一、そんな風に性格もよくかわいらしい処女がいたとしても、そういう子はモテるから、かなりのイケメンにかすめ取られる。「処女か処女じゃないか」で女を判断するような男にはまずひっかからない。
とはいえ、清純な女が好きだ、という男は多いので、彼氏と付き合いたての時、清純ぶってしまう女は結構いるのではないだろうか。私はそうですね。別に隠しているわけでも、嘘をつくわけでもないのだが、なんとなく、「そんなに経験ないよ」的な雰囲気を出してしまうのだ。その方が男に受けるような気がするから。
経験人数が多くてモテる女はよくいる。不特定多数に言い寄られて、それはそれで羨ましい。けれど、やはり女として誇らしいのは、「付き合いたい」と思われるよりも「結婚したい」と思われることなのだ。いくらモテて、付き合いたいと思ってもらえても、それが遊びじゃ意味ないのである。なぜならその「モテ」の愛情は少ないからだ。一時的な「付き合いたい」という感情よりも「結婚したい」という感情の方が、よりたくさん愛情が含まれているように感じるのだ。
だから私は常日頃モテたい、モテたいとは思っているけれど、それは「この女簡単にヤらしてくれそー」と思われたいという意味ではなくて「この女を絶対自分のものにしたい!」と執着してほしいという意味なのだ。大事なのは自分に愛情を向けてくれる人の人数ではなくて愛情の量なのだ。ま、とはいえたくさんの男がよってきたらそれはそれで嬉しいんだけど(おい)。
しかし、それが女子会となると話は別である。女子同士でセックス談義をすると、たいてい経験が豊富な女の方が有利だ。恐ろしいことに。
大学一年くらいの時だっただろうか、とあるコミュニティに入ったばかりの時、女子だけの親睦会をした。だんだん打ち解けてきて、みんな饒舌になってきたところで、一人の女がとろんとした目でこう言いだしたのだ。
「ところでさ、みんな、もう経験済み?」
いつの時代も、こういう余計なことを聞く女はいるものである。ニヤニヤしながら聞いているその女は彼氏持ちだった。その時私は一瞬で理解した。この女は非処女だ! と。事実その女は経験済みだった。自分が経験済みだからこそ聞いたのだ。なんといやらしい! 彼女は一人一人順番に聞いていった。自分の順番が近づくにつれ、私の喉はからからになっていった。大半が経験済みだった。そして私の番になった時、もちろん私は見栄をはって「うん、あるよ」と答えた。どうしても「自分は処女だ」と言えなかったのだ。なぜならその女にバカにされるであろうことが目に見えていたからだ。声が震えてばれていないかどうかが心配だったが、彼女は何も言わなかった。そして案の定、正直に「私、ないよ」と答えた子に、彼女は目をキラキラさせて食いついた。
「うっそお、そうなんだ、意外! かわいいのに〜」
もう私はそれを見ていたたまれなくなってしまった。自分が嘘をついたことに多少罪悪感はあったが、それでも「バカにされなくてよかった」とホッとしてしまった。あー、怖い。
大学一年、十八とか十九とかは、ちょうど初体験を経験する人が多い年齢なのだろう。だからこそみんな見栄を張りたがり、人より先を行っている女は得意げにセックス話をしたがり、誰も聞いていないのに自分の絶技のやり方だの彼がしたアブノーマルなプレイ内容だのを教示してくる。処女は素直にそれを聞いてしまうから、余計に調子に乗る。
恥をしのんで言わせてもらうが、かくいう私も初体験直後は得意げに語ったもんである。たいして経験もしてないくせに、彼のこういうところがね〜などと、不満や相談に見せかけた自慢をしたものだ。
なぜセックスしたくらいでそんなにも得意げにならなければいけないのか。そんなことでまるで勝ったような気がしてしまうのか。それもやはり、恋愛において多くを経験している自分の方が「女として上」とマウンティングしてしまうからなのだろうか。「処女である」というのはつまり、一度も男からヤりたいと思ってもらえていない、という意味であるかのように感じてしまうのかもしれない。そして非処女であり、経験があるというのは自分に性的魅力があるという証明であるかのように感じてしまうのだろう。
別にどうでもいいのにね、処女か非処女か、なんて。カンケーないよ。
あ、ちなみに、こうして私が「セックス経験」についての文章を書いているのは、「自分はセックスについてなんか、なんとも思っていませんよ」という賢い女アピールじゃないですよ。全然上から目線じゃないですよ。全然非処女であることに優越感覚えたりしてないですからね。安心してくださいね。
つづき(「少なくとも二十八には結婚してたいとするでしょ?」就活が終わった途端に人生を逆算で考え出す女たちのナゾ)は、12月15日夜9時公開!
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