【なぜ一流の男の腹は出ていないのか?】女子だけどタイトルが気になったので読んでみた。《雑誌編集部:こころさんの読書エッセイ》
*この記事は雑誌編集部に参加されているこころさんに書いて頂きました。
こんにちは。品川こころです。先日、いつも通り買い物がてら書店パトロールをしておりました。
今回はこんな本との出逢いが。
「なぜ一流の男の腹は出ていないのか?」。
小林一行さんという、ダイエットセラピストなるお方の著作です。
以下、このタイトルを見つけた時の私の心の声・・・
(なんで男性にとってスタイルと出世が関係しているんだろう?エライ人って基本的にメタボリックなイメージなのに?(←失礼)銀座クラブのママが、デキる男の見極め方についてテレビや本で語っているのを見たことがあるけれど、お腹を凹ますことが重要だなんて聞いたことない!しかも帯表紙には「腹が凹めば人生が変わる!」ってコピーまで…むむ。人生変わっちゃうくらい男には腹凹ましが重要なのね?!理由が知りたい!)
ということで、この本のPR側が「ウヒヒ」となるような流れで即購入いたしました。
なぜこのタイトルがつけられたのかについて考えたくなったのです。
1.出世術ではなくダイエットメソッド本でした(笑)
いや、購入する前にぱらぱらとめくってみて、一応ダイエットメソッドの本なんだなあということは認識していたのですが。
メタボ解消という要因が、男の出世にどのような影響があるのかという心理的なアプローチも解説されているのかなあと。そこに興味があったので…(笑)
この本は中高年の男性向け。(独身男性にも活用してもらえるような内容になっています)
53のポイントが書かれており、各章ほとんどが見開き読み切りスタイルです。
全体の約15%が、メタボであることがいかにビジネスマンとして損であるかについての解説。約50%が具体的な食生活についてのメソッド。残り約35%がビジネスマンが日常取り組める運動方法について、といったところ。
著者の小林さんご自身は、もともと対人コミュニケーションが苦手で、会社勤めをしていた40歳でうつ病&過食症を発症してしまったそうです。
うつ病を克服して会社復帰したものの、太って変わり果てた姿に周りの目は冷たく、仕事の成績も下がってしまったのだとか・・・。
しかしダイエットに成功してからは、自分のことをバカにしていた上司の態度が変わり、取引先ともうまくいき、成績もどんどん上がったのだそうです。今ではダイエットアドバイザー!この転身ぶりはすごい!
2.この本のタイトルが意味すること
例えば女子向けのダイエット本だと、「キレイになることで自分のことを好きになって、周りからも愛される女になる」という明確な目的が、売り手かつ読者に前提として共有されているものだと思うんです。そういうタイトルが多いと思いませんか?
だけどこの本は「○○ダイエットでかっこいいモテ男子になろう!」ではない。
あぁ、男女でダイエットの訴求ポイントが違うんだなあと思いました。
女がダイエットするのは、ある程度社会(あるいは特定の誰か)に認められる「美」が欲しいと思うから。それによって掴みたいのは、自信・恋愛成就・結婚・アンチエイジングなど。人によっては仕事での成功も入るかもしれないですけれど。何をするにも「美しい」ということはステイタスってことですね。
一方男がダイエットするのは、「仕事で成功するため」。(あくまでこの本から推測すると、ですが)
それによって男性が掴みたいものって何なんでしょう?
恋人?自信?妻からの愛?部下からの尊敬の眼差し?(←これも結局仕事ですね)
・・・とっても知りたい!(笑)
3.男は身体に対するセルフイメージで成功するかどうかが決まる?
この本を読んでふと思い出したのが、医学博士であり口ぐせ理論を確立したことでも有名な佐藤富雄先生の言葉。
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「能力のうちの7割、8割を占めるのが、体なんです。男の人が自分の体に対して、何となくでもいいのですが自信をちゃんと持ってるかどうかということです。女の人が自分を美人だと思っているのと同じぐらいに、男は自分の体が丈夫で『俺は強い』という思い込みができるかどうかで、男の成功は決まってきます」(ハピモテ恋愛塾/佐藤富雄・蝶々/ビジネス社/2005年)
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へー!そうなんだ!知らなかった!本当かどうか男性のみなさんに聞きたいくらいです(笑)
私はてっきり、学歴だとか年収・出世度合い、自分の人生目標へのコミット具合・・・そういった努力で手に入れられるスペックがベースとなって、男性の自信というのは形成されていくのだと思っていました。
もちろんそういった後天的なスペックも必要なんでしょうけれども、そもそもこれらを手に入れるためのベースが、佐藤先生曰く「自分の体に対するセルフイメージ」だということなんですね!目からウロコ!いや、コンタクトすら落ちそうです。
だからPR戦略として、この本のタイトルがつけられたんだなあと納得。
(※真偽は定かではありません)
と、今回の本に関する考察を終えたのでした。
こころさん、今回もありがとうございました。次回の雑誌編集部は7月5日(土)、ウェブライティング講座です。ぜひご参加ください。(天狼院書店スタッフ石坂)
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