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覚悟のない転職活動のゆくすえ

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*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:まあすけ(ライティング・ゼミ通信限定コース)
 
 
つい最近まで、転職活動をしてみた。
 
してみた、なんて言葉を使うものではないだろう。
転職は人生の一大事である。
 
でもわたしは、本当に「してみた」という感覚で、転職活動というものを体験した。
 
これまでも何度か、「転職するぞ!」と口走ったことはあった。
だけどいつも、本腰を据えてやるには至らなかった。
しっかりと履歴書を書いて。
自分のアピールポイントを探して。
そんなことをしていると途中で面倒になってしまい、いつも「ああ、これはまだ時期じゃない」なんて言って、終わらせていた。
 
でも今回はどういうわけか、わたしはこの会社を出よう、と思ったのだ。
しっかりと履歴書を書き、エージェントに登録し直し、カウンセリングを受け、企業の求人に応募をした。
応募をすることは、次の扉を開けてしまうこと−−。
そう思ってハッとし、思いとどまりそうになったけれど、次の瞬間には「迷ったら挑戦」ともう応募ボタンを押していた。
 
正直、受かる会社なんてないと思っていた。
こんなわたしじゃ、どこにも引っかからんだろう、と。
 
というより、わたしはそれを実感したかった。
今の会社で働いていながら、ずっと、「ここに生涯いるのかなあ。なんか違うような……」と思っていた。
これはたぶん、いわゆる「大企業病」というやつで、大企業ゆえの縦割りによる閉塞感とか、社内調整が優先されるお作法への違和感とか、そういうものに憂鬱になったことの延長なのかと思う。
わたしのような人間は世の中に沢山いるようで、ネットで「大企業 若手」と検索すると、「大企業を若手社員が辞めている理由」とか、「大企業がつまらないと感じたら」といった転職体験談が沢山出てくる。
 
だけど、新卒で就職活動をした時には、わたしなりによくよく考えて選んだ会社。嫌いなまま終わらせたくはないなあ、という気持ちがあった。
文句ばかりをいう人間にもなりたくなくて、大企業をうまく使っている人もいるはず! と思い探して、うちの会社に若手有志チームがあることも数年前に知った。そのミーティングにお邪魔してみたり、会社の中でやりたい仕事を実現している先輩に話を聞いたり、わたしなりに動いてきた。そこには素敵な先輩も沢山いたし、会社に対して忘れていたらワクワクを思い出せた日もあった。
 
でも。
それでも、なかなか前向きになれなかった。
前向きにならないまま、特に努力もせず、目の前の仕事をこなして8年目になってしまった。
そんな中途半端な自分でいることが嫌で、この際自分の価値のなさを思い知ったら、今の仕事にある程度腰を据えられるのではないかと思ったのだ。
 
それが、具体的に転職活動に動き出した原動力だった。
 
勢いで始めた転職活動だったが、どういうわけだか、6社応募した時点で、2社、面接の機会をいただいた。
純粋に嬉しかった。
面接までは、自分なりに企業のことを調べ、今回一番大切にしたいと思っていた社風について調べ、たまたま働いていた友人もいたので話を聞いた。
 
意外にもするすると選考は進んでいき、「あれ、わたし本当に転職しそうだな」と思ってきた。
具体的な会社名を出して父親にも相談をしてみると、財務状況を成長性、安定性、将来性ではかってみろと言われたので、にわか知識のままネットでその指標を検索し、企業のIR情報を見ながら計算してみたりした。
 
面接は楽しかった。
雰囲気も思想も違う会社の話を聞くのがまず面白かった。
そこに対してわたしも「働きたい」と言って聞いてもらえるのが嬉しかったし、何より新しい環境に身を置けると思うとワクワクした。
 
面接を受けるたび、この会社に行きたい、と強く思うようになり、さて、どうやって職場に言いだそうか、なんていうことも妄想していた。
 
そして無事、内定をいただいた。
条件も悪くなく、社会的にも知られている会社で、仕事に英語を使うとか、中途採用で入社したバックグラウンドの違う社員が沢山いることとか、全てが今の会社とは異なり、輝いて見えた。
 
なのにどういうわけか。
そんなワクワクと同時に、「本当に今、このタイミングこの会社を去るのか?」という問いが、どんどん大きな疑問として現れてきた。もう一度、会社を好きになりたい、やりたいことを見つめ直したい、そう思って、会社で活躍している先輩や、会社を活用できている先輩にも直接相談した。今の会社から先に転職した同期にも何人も相談した。
 
とても悩んだ。
 
そしてその結果。
結局、わたしは転職できなかった。
覚悟がなかったのだ。
そして、「今の自分」と向き合うことから一度逃げたのだ。
 
今でも、「どうして転職しなかったのか?」と聞かれると明確に答えられないかもしれない。
とても条件の良い転職先だった。
あえていうとしたら、わたしはまだ今の会社に未練があった。
何一つ成し遂げていない。
正直、わたしが嫌だと思っている会社の風土を、帰るためにアプローチできる部署、そしてポジションにわたしはいるのだった。
わたしのようにモヤモヤを抱えて辞めていく先輩、後輩を仕事の中でたくさん見てきた。そんな中で、「わたしはその気持ち、よくわかる。だからこそわたしが変えなくちゃ」と、無駄に使命感を燃やしていたのかもしれない。
 
残ることにしたからには、このまま会社の寄生虫のようになるのは許せなかった。
悩んで悩んで、それでも答えが見つからずやり場を失ったエネルギーの延長で、わたしは直接上司に連絡し、勤務時間外でキャリア相談をしたいと言った。
そして図々しくも、「わたしが思う会社の好きなところ、変わるべきだと思うところ」を持っていき、まさにそう言った施策を担当している上司にプレゼンをした。
幸いなことに、今の上司はとても理解のある方だった。
もっと案を具体的にしろ、と指摘をしつつ、帰宅してからしっかりとわたしの拙い提案資料に目を通してくれたらしく、「わたしも変えられていないことばかりです。一緒に変えていきましょう!」と、長文のLINEを送ってきてくれた。
 
久しぶりに、わたしがわたしを褒めてあげられるエピソードになった。
ああ。わたしはこうやって、わたしなりに動きたかったんだな。もっともっと動きたいんだなと、改めて感じた。
 
そして転職活動を経て、客観的にわかったことも沢山あった。
今の会社でいかに、価値以上の給料をもらっているかということ。
予想通り、わたしの市場価値は薄いけれど、30代前半ならまだポテンシャルもみてもらえること。
 
そして、
未来の自分のありたい姿を考えるのは、何よりワクワクすること。
そのワクワクを自分のものにするためには、いろんな人の意見に左右されるけれど、自分の軸をしっかりと見つめないといけないこと。
自分の在りたい姿ややりたいことは、今の会社の中だけで見つける必要は全くない、と気づいた時、一気にわたしの世界が開けた気がした。
 
諦める必要はない。
わたしは仕事でもっとワクワクしたい。
 
だから今は、自分で決めた「変える」ということに向き合いつつ、近い将来どんな場所で、どんな風に、どんな仕事をしたいのか、夢を膨らませながらそのための努力を進めようと思った。
 
覚悟のない転職活動。そのゆくすえは、答えの出ない悩みもあったけれど、新しい自分を知るきっかけになった。
少し広がった未来に向けて、ワクワクしてみよう。
 
 
 
 
***
 
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2020-08-01 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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