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記事:臼井真知子(ライティング・ゼミ平日コース)
 
 
「人との出会いだけが人生を変える」というフレーズが忘れられなくて、新しい人に出会うたびにそのフレーズが頭をよぎる。この言葉に出会ったのは偶然。ANAの機内誌「翼の王国」に連載されている伊集院静さんの「旅行鞄のガラクタ」というエッセイ。
飛行機の座席ポケットに入っている雑誌、読みますか?
 
私は雑誌が好きで、ファッション誌、グルメ雑誌、旅雑誌なんでも読む。自分で買った雑誌は隅々まで熟読、とくに雑誌の後ろの方に載っている「今月の映画」や連載コラムなどが好き。フリーペーパーも、東京メトロの改札に置いてある「MetroWaker」はもちろん、旅行で行った地方の鉄道駅に設置してある地元のフリーペーパーなども必ず手にする。その中でもANAの機内誌「翼の王国」はダントツに面白い。フリーペーパー界の最高峰(きっと、JALの機内誌も同様に最高だと思うが、普段使う航空会社がANAなので)だと思っている。
 
仕事柄ほぼ毎月飛行機に乗るので毎号欠かさず読んでいたが、今年はコロナの影響で出張業務は全キャンセル、まだ一度も飛行機に乗っていない。残念ながら、2020年の「翼の王国」が読めていない。
 
「翼の王国」は、まず表紙が良い。2019年からは松田光一さんという画家さんが手掛けているそうで、色鮮やかな表紙が旅の気分を盛り上げる。アートは全然詳しくない私だが、他にどんな作品があるのかと調べてみたら、松田さんの手掛ける世界遺産の絵という作品がカラフルでハッピーで大ファンになってしまった。本当に表紙を眺めるだけでも良いから一度見てほしい。
「三度の至福」シリーズも素晴らしい。門上武司さんが旅先(出張先)で朝、昼、晩、と食べたものを紹介するシリーズ。検索サイトからは絶対見つけられないような名店、そして店主のお店に対する想いやこだわりが丁寧に綴られている。次にこの地を旅行することがあったら、この3店を絶対巡るぞ! と思わせる。
岡田カーヤさんの書く「ワイン・カリフォルニア」もまた良い。アメリカの小さなワイナリーはヨーロッパの代々続く歴史あるワイン造りとはまた違って新しい醸造家さんが多いのが特徴なので、昔はこんな仕事をしていたが、こんな経緯で今はワイン造りをしていますよ、というストーリーが面白い。
「おべんとうの時間」も文章版「サラメシ」みたいで好き。お弁当の写真がでーんと載っている。いろんな職業の人の仕事、家族、お弁当のエピソードを知ってほっこりする。
リレーエッセイは「旅育日記」、毎月色んな人が、子連れ旅行のエピソードを書くのだが、最後に読んだのはPINKYさん(窪塚洋介さんの奥様)が書いたやつ。ギャルなママというイメージしかなかったけど、へー、こんな可愛い文章を書くんだなと感じたのを覚えている。
 
そして、冒頭の「旅行鞄のガラクタ」。それまで、伊集院静さんと言えばダンディーなおじさまだけどちょっと気難しくてキザな人、私が好きな本のテイストとは違うかと勝手に思い込んで自ら本屋さんで選んだことはなかったけれど、この「旅行鞄のガラクタ」をきっかけに伊集院さんのエッセイを読むようになった。優しくて大きくてユーモアあふれる言葉で、人生の指針になるような言葉がたくさん詰まっている。
最近は病気でご療養中のようなので、どうか早く良くなってまた連載復帰してほしい!
 
ほかにも「いきもの図鑑」や「あの空とプレイリスト」などなど、全部の記事を紹介したいところだが、とにかく全ての記事が丁寧で、洗練されていて、写真やイラストがまた最高。毎号、新たな発見と驚きがある。
 
普段はネットニュースやFacebookの記事を乱雑に目で追って、情報を得るばかりになってしまうのだが、紙媒体の雑誌を読むとあらためてその良さに気づかされる。
紙媒体の雑誌の良さって、限られた紙面に厳選されたあれこれが詰まっていて、読者の好き嫌いにかかわらず、必ず目に飛び込んでくることだと思う。おもちゃ箱を与えられた子供がポイポイと色んなおもちゃを手にしては放り投げ、お気に入りのおもちゃを見つけるみたいに、私もパラパラとページをめくりながらお気に入りを見つける。中でも「翼の王国」は、旅好きの私の琴線に触れるような記事ばかりで、偶然新しい作家さんに巡り合ったり、素敵な場所、言葉に出会えたり、たくさんのお気に入りが見つかった。
 
今は、こんな状況で中々飛行機に乗るチャンスがないけれど、ANAの飛行機に乗ったらぜひ「翼の王国」を隅から隅まで読んでいただきたい!
 
 
 
 
***
 
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2020-08-07 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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