「ミニTOKYOハイク」
*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。
人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜
記事:ダンノハラ ケイイチ(ライティング・ゼミ日曜コース)
2020年4月。新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受けて、政府はついに緊急事態宣言を発した。その影響によって私の職場でもテレワークが導入され、出勤は週2回程度になってしまった。
急にテレワークが導入されたのは、私の職場だけではないだろう。この記事をお読みの皆さんも急にテレワークが導入されて戸惑った方もいるのではないだろうか。
私も急なテレワーク導入に戸惑った1人である。なぜならば、所属している部署の都合上、個人情報や機密情報を扱う事もあり、個人のパソコンからは仕事で使用するシステムにログインする事が出来ないから、そもそもの仕事が出来ないのだ。例えるならば、釣りに来て、「さあ釣りをしよう!」と思ったら釣り針を持ってくるのを忘れてしまって、釣りが出来ないと言うようなものだ。
出来る事といえば、会議の議事録を作ったり、担当している仕事の進捗確認や他部署や業者とのオンライン打ち合わせくらいである。それくらいしか仕事がないから、3〜4時間もあれば、その日に出来る限りの仕事は終わらせられるのだ。その後は、「さあ自由時間だ!」と言う風に「サボり」を満喫出来るかと思ったらそうではない。もちろん自分も最初のうちはそんな考えだったのだが、その状態が長く続くうちに段々と、
「他の人は仕事をちゃんとやってるのに何でこんな事をしているんだろう……」
と考えるようになり、罪悪感と良心の呵責から気分が落ち込みがちになってしまったのである。今考えると、軽いコロナ鬱みたいな症状が出てしまっていたのではと思う。
元々私は気分が落ち込んだり、悩み事があったら散歩やランニングをして気持ちをリセットすると言う事をよくしていた。同じように、私はこの症状を乗り越え、リフレッシュする為に出勤した日は、職場から池袋までの5kmの道のりを散歩しながら、帰るようにしたのだった。
気分もリフレッシュ出来るし、コロナ巣篭もりで少しお腹のお肉がつき始めていたので、ダイエットも兼ねてと言う軽い気持ちで始めたのに思いの外、この「ミニTOKYOハイク」のおかげでコロナ鬱のような症状を脱却出来たのである。
なぜ脱却できたのだろうか? 思い当たる節は何個かあるのだ。
まずは、「街の新たな発見を楽しめる」と言う点だろうか。
例えば、職場から池袋までに間に神楽坂を通るのだが、神楽坂の路地裏には意外とお洒落なレコードショップやいい感じの雰囲気のビアバー、見た事もないおもちゃが置いてあるフランス雑貨屋があったりして、「こんなところにこんなお店があったのか!」と言う発見がある。たまにそういったお店に立ち寄ったりして、買い物やお酒を飲んだりするのもまた楽しい。
次に挙げるとするならば、「街の細やかな変化を楽しめる」と言う点だ。
2ヶ月くらい同じルートを歩いていると(たまに別のルートも歩くが)「お! ここは前まで工事中だったのに新しいビルが建ってるな… 何のテナントが入るんだろう…」と街が細やかなところで変化している事に気づきやすいのだ。これは街の新陳代謝が激しい東京ならではのことかもしれないが、こうやって時と共に街は変わっていくんだな… というなかなか気付けないリアルタイムな変化に立ち会える事が出来るのだ。
最後に1点挙げるとすると、「街の人との交流」だ。
安い八百屋さんがあったので、そこでよく野菜や果物を買っていた。やはりよく通っているとそこのご主人が「どこから来たの?」とか「この野菜は旬だよ」等と声をかけてくださり、そこで交流が生まれる。コロナ巣篭もりで人との直接的な関わりが激減していた中でこの直接的な交流がとても助かった。やはりオンラインではなく人と直接的な関わりが大事だという事を実感した瞬間だったのだ。
こんな3つの要因のおかげで私は、陰鬱とした気分がずっと続く症状から脱却が出来たのだった。その中でも1番効いたのは「街の人との交流」だろうか。金八先生が言っていたように、やはり人間は人と人が支え合っていかないとダメなようだ。
この「ミニTOKYOハイク」はちょっと長めの散歩だ。注意すべき点として、「都市部を散歩する」、「なるべく同じルートを通る」という点を注意して頂きたい。そう考えるとやはり、職場から4〜5駅先まで歩くというのが一番おすすめだ。
そして、「ミニTOKYOハイク」は、新たな発見や交流を楽しめるという点で図書館で色々な本や雑誌を探すという事に似てると思う。
どういう事かというと、様々な雑誌でエンタメや街の新しい情報を発見したり、小説やエッセイを借りて読んでみて登場人物や作者の考えを踏まえ、自分はどう思うかを考えてみたりするという事だ(私はこのように考える事を作者との交流だと思っている)。
今現在、私の職場は通常通りテレワークではなく出勤体制に戻っている。職場の人との関わりや休日は積極的に外で運動したり散歩しているからそこまで精神的にキツイという事はないが、友人などの話を聞いている感じ、やはりずっとテレワークが続き精神的に参ってしまったという話をよく聞く。
そんな方々にはぜひ、「ミニ〇〇ハイク」をぜひ実践してもらいたい。コロナ禍で精神的に参ってしまったというだけでなく、どことなく気分が沈みがちだなあと思った時にも効果的だ。
さて、今日はどんなルートを通って帰ろう。
***
この記事は、天狼院書店の大人気講座・人生を変えるライティング教室「ライティング・ゼミ」を受講した方が書いたものです。ライティング・ゼミにご参加いただくと記事を投稿いただき、編集部のフィードバックが得られます。チェックをし、Web天狼院書店に掲載レベルを満たしている場合は、Web天狼院書店にアップされます。
人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜
お問い合わせ
■メールでのお問い合わせ:お問い合せフォーム
■各店舗へのお問い合わせ
*天狼院公式Facebookページでは様々な情報を配信しております。下のボックス内で「いいね!」をしていただくだけでイベント情報や記事更新の情報、Facebookページオリジナルコンテンツがご覧いただけるようになります。
■天狼院書店「東京天狼院」
〒171-0022 東京都豊島区南池袋3-24-16 2F
TEL:03-6914-3618/FAX:03-6914-0168
営業時間:
平日 12:00〜22:00/土日祝 10:00〜22:00
*定休日:木曜日(イベント時臨時営業)
■天狼院書店「福岡天狼院」
〒810-0021 福岡県福岡市中央区今泉1-9-12 ハイツ三笠2階
TEL:092-518-7435/FAX:092-518-4149
営業時間:
平日 12:00〜22:00/土日祝 10:00〜22:00
■天狼院書店「京都天狼院」
〒605-0805 京都府京都市東山区博多町112-5
TEL:075-708-3930/FAX:075-708-3931
営業時間:10:00〜22:00
■天狼院書店「Esola池袋店 STYLE for Biz」
〒171-0021 東京都豊島区西池袋1-12-1 Esola池袋2F
営業時間:10:30〜21:30
TEL:03-6914-0167/FAX:03-6914-0168
■天狼院書店「プレイアトレ土浦店」
〒300-0035 茨城県土浦市有明町1-30 プレイアトレ土浦2F
営業時間:9:00~22:00
TEL:029-897-3325
■天狼院書店「シアターカフェ天狼院」
〒170-0013 東京都豊島区東池袋1丁目8-1 WACCA池袋 4F
営業時間:
平日 11:00〜22:00/土日祝 10:00〜22:00
電話:03−6812−1984