筋トレは最高のビジネス書だと思った最近の出来事とは……
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人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜
記事:小島 雄也(ライティング・ゼミ日曜コース)
「ねぇねぇ、最近太ったんじゃない?」
風呂上がりに座椅子に座っているとカウンター越しに洗い物をしている妻から一言ズバッと言われた。その後、立て続けに「何そのお腹だらしないっ……」と、今度は少し引きつった表情で言われた。「いや、そんな訳ないやん!!」と被せ気味に返答した。その直後にお腹をみると「そんな訳ないやん! そんなわけ……俺が」
ふくよかなお腹をみて強がりが一瞬で消え去った。「いや、そんなことあるな。やばいわ。認めたくないけどな」
認めたくないのには理由があった。小さい頃から常に武術やスポーツをして鍛えてきたので体には自信があったからだ。親の勧めで物心ついた頃から空手を習って黒帯までいき、中学では野球、高校ではラグビー部に入り常に厳しい環境に身を置いて鍛えてきた。特にラグビー部の練習は想像以上に過酷で、髪を洗えなくなるぐらい激しい筋トレ、試合中には強烈なタックルを受けて失神しそうになったり、顔から流血するのも日常茶飯事で何度も音を上げそうになったことを今でも鮮明に覚えている。
その反動があり、高校を卒業して専門学校に進学してからは遊びに遊んだ。毎晩のように友達の住む寮に行っては徹夜で麻雀をする日々だった。その頃から酒を飲むようになり、タバコを覚え、悪友からギャンブルも教わり自堕落な生活にのめり込んでいった。生活が乱れると食生活までにも悪影響がでていた。朝は激甘コーヒーで済ませそのままパチンコ屋に並んだ。昼ごはんは少しでもパチンコを打ちたいという思いから牛丼、カツ丼、ラーメンチャーハンなど、とにかく胃袋に入ればいいとそそくさと済ませていた。今思い返すと自分でも酷い生活だったと思う。夜は決まって焼き肉だった。大勢でパチンコに行くと誰か1人は勝つことが多かったので、そのときは奢るというのが暗黙のルールとなっていた。焼き肉といっても激安食べ放題のタイヤの様な肉だったが……。29歳で結婚するまではそんな生活が続きみるみるうちに太っていった。
妻の料理のお陰で10代よりはマシな食生活になったものの、毎晩の晩酌とおやつはやめられなかった。そんな日々を過ごしていたときに妻から言われた一言だった。さらに職場の検診で医師からメタボと言われダメ押しされた。その日を境に「変わって見返してやる!」と心に決めて食事改善、筋トレをスタートした。
形から入りたい性格なので、早速自転車でナイキショップに走りトレーニングウェアを一式揃えた。朝は6時に起床してランニングをして、ジムでの筋トレも積極的にするようになっていた。
2ヶ月も続けると効果が現れて体重は5kg落ちた。体調も改善して体が軽くなった。体調だけでなく、その効果は思いがけないことにも現れ始めた。仕事の帰宅時間が目に見えて早くなったのだ。僕は仕事が遅く、帰宅時間の遅さには長年うんざりしていた。解決するためにビジネス書を何十冊も買い漁った。「仕事術」「時短」という単語が題名に入った本は全て読んだのではないかと思うほどだ。一定の効果は得られたがめちゃくちゃ体感できるほどの効果はなかったと思う。それが筋トレ生活を始めてからすぐに効果が現れ、帰宅がみるみるうちに早くなっていった。
なぜこうなったか生活を振り返って考えてみると、分かったことが幾つかある。睡眠時間が増えたことだ。筋トレでヘトヘトになるまで運動することで早い時間に自然に寝ていた。ある本によると、日本人(東京在住平均)の睡眠時間は約5時間半と先進国でもかなり少ないらしく、不眠による仕事効率低下で経済的損失は3兆円にもなるみたいだ。僕の場合も不眠が知らず知らずのうちに仕事効率を下げていたようだった。もう一つは筋トレをすると自分に自信がもてるらしいのだ。努力した分だけ、体型に目に見えた変化がみられることが「自分はできる」と思わせるみたいだ。職場でも気づかないうちに自信に繋がり、難しい意思決定が可能になったのだと思う。それと、頭にも良いらしい。脳の神経に栄養を与える細胞が増えるとか何とか。小難しい本に載っていた。
ただ単に体型を変えて見返したいという思いから始めた筋トレが結果的に想像もしない効果をもたらしてくれた。本当に始めてよかったと思う。ビジネス書を読むのも良いがトレーニングを通して自分の身体と真剣に向き合えたことで、今まで気づかないうちに負担をかけていたのだと気づくことができた。健康に気遣ってケアすることが仕事に繋がることを実感できた。
妻からも「短期間で結果だしてすごいね! 別人みたいだよ!」と褒められた。人から変化を認められるのはやっぱり嬉しいものだ。
今日は午前で雨がやみ、嘘のように晴れた。絶好の運動日和だ。
「さぁ!!今日も走ってジムに行くか!」
***
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