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履歴書の「特技」欄に書くことに困ったら読んでほしい話


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事;岡 智子(ライティングゼミ日曜コース)
 
 
「履歴書の特技欄に何を書いたらいいですか?」
 
大学生の就職支援の仕事をしていると、この質問を良く受ける。「自己PR」や「志望動機」は、なんとか書けるが、「特技」と聞かれて悩んでしまうようなのだ。
 
履歴書は、仕事に応募する際に提出を求められる書類だ。自分ができること、その企業に求められているであろうこと、やりたいことを考え抜き、自分がその企業で働くに相応しい人材であることを伝え、面接の機会を得るために書く。応募先の企業が、最初に見る自分の姿、と考えても良いだろう。
 
既存の履歴書の様式では「特技・趣味」で、ひとつの記入欄が設けられていることが多い。基本的な主旨としては、「趣味でも特技でも構わないので、仕事以外での、あなたの普段の姿を教えてください」という位置づけのものなので、あまり深く考えなくても良い気もするが、履歴書の印象で、面接に進めるかどうかが決まる、と思うと、慎重になる気持ちもよくわかる。
 
実際のところ、記入欄として存在する限り、企業側も、この欄を全く気にしないわけではない。「どんな人なのか」という仕事以外の面も気になる。面接で応募者が緊張していそうであれば、趣味や特技の話を振って、自分らしさを発揮してもらおうと思ってくれる面接官もいる。たまたま同じ趣味や特技だった時には、その話で盛り上がるかもしれない。そう考えると、「たかが特技、されど特技」なのである。
 
たまに、特技イコール宴会の一発芸のイメージで「〇〇のモノマネ」や「落語」などと書いてあるものを見る。職場のムードメーカーとなりそうな印象を与えるので、これもアリなのかもしれないが、これらは、面接に進んだ時に「ちょっとやってみてよ」と言われることを想定できているかが大事だ。言われてビビるようでは逆効果。求められたら、潔く短時間(最長でも1分程度)で披露して、あとは真面目に面接モードに戻ることができれば、メリハリのある人間、という評価が得られるかもしれない。しかし、実際には面接疲れの面接官にとって、いい気分転換になった、と思われるだけで、頑張ったわりには採用という結果に結びつかない可能性も高い。
 
もし、何らかの本当の「特技」を書くのであれば、面接での再現の難しいもの、道具を必要とするけん玉のようなものや楽器演奏などが無難だろう。ただしこの場合は、面接での再現が難しい分、どのくらいできるかについては、具体的に書き、信頼度が上げる工夫が必要だ。
 
履歴書が仕事に就くためのものであることを考えると、やはり少しでも自分のアピールに繋がることを書きたいものだ。
 
では何を書けば良いのか?いくつかのパターンが考えられる。
 
安定のパターンはスポーツである。「特技」はあくまで自己申告なので、レベルは問わない。中学、高校、大学と遡って思い出せば、ひとつくらい好きだった競技が浮かぶのではないだろうか。スポーツの良い所は、健康的なイメージを与えることができることだ。競技名の後に、ポジションなどを書いておくだけで具体的になる。
 
運動が苦手という人は、「暗算」「書道」や「絵画」といったこれまでの習い事を思い出して書いてみても良い。
 
資格とまではいかないが、自分で好きで勉強している、ということも「特技」と言える。独学でプログラミングを勉強してアプリを作ったことがある、などは立派な特技だ。例えば文系でIT業界を受けたい、という場合には、自分である程度は勉強している、というアピールになり、本気度が伝わる。
 
改めて一日の自分の行動を思い出してみよう。毎日、続けていることや、心掛けていることはないだろうか。例えば、「朝、早くてもちゃんと起きられる」「早起きが苦にならない」「約束の5分前には到着する」など。普通のことかもしれないが、これを毎日できているというエピソードからは、時間管理がきちんとできる誠実な姿が想像できる。「冷蔵庫の残り物で料理ができる」や「10分間で朝の支度ができる」などは、創意工夫、自己管理ができる人間としてのアピールになる。
 
どうしても浮かばない、という場合は、身近な人に聞いてみてもよいだろう。あるいは、よく人に言われることを思い出してみよう。「どこでもすぐに眠れるよね」「一度会った人の顔を忘れないよね」など、自分では気が付かない「特技」を教えてくれるかもしれない。自分の長所や特技は、自分では意識せずに行っていることも多いものだ。
 
最後に、どんなに迷っても、最終的に空欄にするのはやめてほしい。空欄イコール書き忘れ、ととられてしまい「書くべき所に書き忘れてしまう人」と思われる可能性がある。もう一つは、趣味、特技のひとつもない「つまらない人」と思われてしまう可能性がある。仕事をしに行くのだから「つまらない」と思われてもいい、と思うかもしれないが、「特技。趣味」がないという人は、仕事上のストレス発散をすることができず。ストレス耐性に弱い人なのかも?と思われてしまうリスクがある。「特になし」と書くのもやめてほしい。「特になし」という表現は、せっかく自分をアピールする場を与えられているのに、それを放棄しているような印象すら与えかねない。
 
「たかが特技、されど特技」
よく考えて、自分らしい「特技」を書いて、就活を乗り越えてほしい。
 
 
 
 
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2021-06-25 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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