メディアグランプリ

夫婦の絆を深める餃子作り


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記事:谷井里美(ライティング・ライブ東京会場)
 
 
我が家は夫婦共同で作る料理がある。それは餃子。餃子作りは、ディズニーランドに行くことと同じだと私は思っている。なぜなら、感動体験ができるから。
 
数年前のある日、夫が餃子を作りたいと言い出した。夫は餃子が大好きである。ただ手が不器用だ。「餃子の皮を包むのは難しいだろう」と思いながらも、包み方を教えてみたら、案外うまく包める。自分の好きな食べ物を作ることには、器用さを発揮するらしい。「これはいけるかも?」と思い、それから夫婦二人での餃子作りが始まった。週末になると二人でせっせと餃子を作るのだ。
 
餃子作りがうまくいくポイントは、まずタネの肉をしっかり練ること、そして包みやすい餃子の皮を使うことだと思う。タネの肉をどれだけ練るか、これで美味しさが決まるのである。肉はひき肉ではなく、粗挽きの方が肉の食感が感じられ美味しい。粗挽き肉をどれだけ練ることができるか。ここに尽きる。
 
肉を練る作業、どう考えても女性の私より男性の夫の方が向いている。なぜなら私よりも力があるからだ。そして私としては作業の手間が減る。作業の半分ほどを夫に任せられるのはとてもありがたい。餃子作りは、野菜を刻むのは私の仕事、肉を練り、野菜と混ぜていくのは夫の仕事、包むのは2人の共同作業、焼くのは私の仕事、とすっかり役割分担ができた。
 
餃子の皮は小さいものから大きいものまで幅広くサイズがある。ここで大きいサイズでそれなりに厚みのある破れにくい皮を選ぶと、包む時に失敗する確率が格段と減る。かなり試行錯誤の上、今は大きめの厚みのある皮で、1回当たり40個を作ることにしている。個数が少ない分、一つ一つが大きい。私たちはものぐさ夫婦で、できるだけ楽をしたいので、個数を減らし、1個当たりの大きさを大きくする方法を取っている。
 
夫と一緒に作ることは、私の手間が半減され、そして二人同じ目的で同じ作業をしているので、連帯感が生まれる。手順を進めていくことで、餃子が形作られていき、それを焼いて食べた時の感動といったら、それはもう言葉では言い表せられないくらいである。私はよくSNSに餃子の写真をアップするが、写真と投稿では私たちが味わっている感動は半分も伝わっていないのではないか、と思っている。実際に体験してみないとこの感覚はわからないのではないか、と思うからだ。
 
そんなことを考えていたら、私たちの餃子作りはディズニーランドに行くのと同じなのではないか、と思いだした。ディズニーランドは、体験することで幸せを感じるところだと思う。夢の国で楽しさを体験することで、幸せを感じる。だから1日中いて楽しむのだろう。そして夢を見るのだろう。そして名残惜しそうに現実へ帰っていく。
 
ただディズニーランドに毎日行くのは、近くに住んでいない限り難しい。そして、お金もかかる。それに比べて餃子作りは、毎日はやれなくても、週に1度、2週間に1度くらいはでき、材料費はそれほど高くなく、またそれは自分たちで味わえて胃袋に入る、という懐にも優しく、そして共同作業をし、食べることで幸せを感じられるのだ。体験をすることで幸せを感じるものなのである。それを2週間に1度くらいやると、それは夫婦の絆が深まる。
 
だから私は家族で餃子を作ることを友人に勧めている。夫婦だけでなく、子供と作ればとても盛り上がるだろうし、友人同士で集まって餃子パーティーをやるのもいい。これはまだやったことがないのだが、餃子合コンなんてどうだろう?一緒に同じ目的で共同作業をすると、絆が深まり、ドキドキして、そして美味しく食べて幸せを感じる。案外うまくいくのではないか、と思うのだ。私は既婚なので、独身の男女を集めてやってみたい、と思っている。餃子作りから始まるご縁なんて、ステキじゃないですか。餃子婚活の会を作ってみようか、と思うくらいだ。
 
餃子作りとディズニーランドの共通点を思わず発見してしまったのだが、私たちは結局のところ日々の出来事で幸せを感じたいのではないかと思う。それには感動体験をするのが一番であり、手っ取り早くできるのが、料理を一緒に作るということではないだろうか?料理なら、誰もが食べるから、必要とされる。それも老若男女問わず好かれている餃子。毎日必要とする料理をすることで、感動体験をできる。これほどお手軽な幸せを感じることはないのではないだろうか?
 
そんなことを考えながら、今日もせっせと夫と二人で餃子を作るのであった。
 
 
 
 
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2021-11-03 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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