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メディアグランプリ

大失恋、どう乗り越える?


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:村山葵(ライティング・ゼミ日曜コース)
 
 
心が壊れるような大失恋──まさにハートブレイク──をしてしまった時、みなさんはどうやって乗り切ってきましたか?
私は、数日前に、人生で一番目か二番目かに大きなハートブレイクを経験して、今まさに、絶望のどん底、阿鼻叫喚の渦中にいます。
そんな私が、現場からの実況的レポートをお届けします。
(架空のインタビュアーを設定した、自問自答インタビュー形式でお送りします。)
 
・今、どんな気持ちですか?
 
「ほとんどうつ状態です。朝起きると、思い出が蘇り、胸が締め付けられるようです。仕事や遊びの時は、一見いつもとかわらないように振舞っていますが、帰り道に急に、脱力感や頭がしびれるような感覚に陥ったりし、友達の話す声がどこか遠くの世界から聞こえるような感じがしたりします。1日に5回は泣いています。失恋を癒す薬があったら、喉から手が出るほど欲しいです。」
 
・それはたいへんですね。大失恋の経験はこれまでもあったのですか?
 
「はい。私はいま37歳なのですが、29歳の時にいちど、手痛い失恋を経験しています。その時は経験値がなかったせいもあるのか、今よりもっと落ち込みがひどくて、1年以上引きずってしまっていました。今回はまだ、それよりはマシかもしれません。以前に比べて、自分なりの、つらさを乗り越えるノウハウとか心構えみたいなものが蓄積されているような気がします。」
 
・興味深いです。どんなものなのか、教えてください。
 
「今試しているのは『心の動きを止めること』です。禅の思想で、自分の身に起きてくるあらゆる感情や感覚をあるがままに見よ、というものがあります。これを取り入れて、どんな辛い感情も、苦しみも、起きたら起きたまま、否定したり対抗したりしようとせず、ああ、起きているなあとただ眺めるのです。絶望のどん底にいる時は、見るもの聞くものすべて絶望の色彩を帯び、胸は痛いし頭は締め付けられるようですが、それはショックなことがあった時の生理的反応なので仕方がありません。でも、そこで大事なのは、そのつらさ=自分自身だと捉えないようにすることです。」
 
・苦しみと自分とを切り離して客観視するということですね。
 
「そうです。苦しみと、自分自身を同一化してしまうと、本当につらくなってしまいます。苦しみのただ中にある時、私たちはつい、そのつらさに全部を持って行かれてしまいそうになります。しかし、そこでグッとこらえて、苦しみながらも『ああ自分は今、苦しみの感情を感じているな』と、もう一人の自分が観察するんですね。幽体離脱したらこんな感じなんじゃないかなと思ったりします(笑)横たわっている自分を天井から見る、みたいな。そうしたら、苦しみと少し距離が取れるので、苦しみの渦中にありながらも、ある側面で冷静でいられるんです。パソコンで言えば、メモリを大きく食う作業をしながらも、別のソフトを立ち上げて、そっちで別の作業をする、みたいな感じでしょうか。」
 
・なるほど。うまくできるようになるには、ちょっと訓練が必要かもしれませんね。なんだか、村山さんが尼僧さんのように見えてきました(笑)その他に、試されていることはありますか?
 
「文章を書いて、出来事について整理することです。これは、向き不向きがあるので、全員に効果があるかはわかりませんが、私にとっては、一番効果的な方法で、恋愛だけでなく、大きなショックを受ける出来事があった時にいつもやっています。」
 
・どこに、何を書くのですか?
 
「どこでもいい、と思います。ブログやSNSに書く時もありますし、今回は、相手に手紙を書きました。内容は、出来事についてで、自分がどう考え感じているか、その出来事についてどう解釈するか、といったことをどんどん書き出していきます。心の中にある形をなさないものを、文字という目に見えるものとしてアウトプットすることで、起きたことがよりよく理解できるようになり、整理されていくのです。これもまた『客観化』ですね。一つ一つ、明らかにしていく、解明していく、という感じ。自分の場合は、ただただ絶望している状態から、文字に書き出すことで、パッと霧が晴れて目の前が明るくなるみたいに、いろんなことがよく見えてきて、逆にポジティブに前向きになれることもよくあります。」
 
・「わかる」という言葉は、もともとは「自分」と「対象」に「わかれる」という意味だそうですからね。出来事や感情を、いろいろな角度から矯めつ眇めつ分析する。どうやらそれがコツのようですね。
 
「人によっては、話すことで同様の効果がある場合もあると思います。どちらでも、やりやすいほうで構いません。一見、本能的・感情的な問題と思われることでも、意外に、書き出してみたり、声に出して話してみると、そこになんらかの構造のようなものがあることがわかったり、根本的な原因がなんだったのかがわかったりします。自分個人の問題と思われたことが、実は社会的な問題で、日本全国いたるところで同じようなことが起きていた……ということはよくあります。」
 
・書いたり、話したりすることで、同じような経験をした人と繋がれる可能性もありますね。
 
「そうですね。実際に、私が悩みからアウトプットした文章を読んで、共感してメッセージをくれる人が現れて、そこから対話や交流が始まる……ということも時々あります。自分も似たような経験をした、とか、その時自分はどうした、というような経験談や、その人の考えを聞けることはとても貴重です。といっても、なかなか、個人的なことを書いたり話したりする場所がない、という人も多いと思います。それで、カウンセリングで高いお金を払ってアウトプットするしかない、というような。私がおすすめしたいのは、普段から、大きな悩みでもささいな疑問でも安心して話せるような仲間や、書き出せるような場所を見つけておくことです。そうしたら、いざという時に話したり書いたりすることができるので。今は、ブログやSNSなどいろいろなサービスが充実していますから、そこでまず自分の心と対話しながら書き出して、それを後で友人に読んでもらうとか、シェアするというのもありかもしれません。私自身もよくやる方法です。」
 
・三人寄れば文殊の知恵、と言いますが、いろんな人の知恵を持ち寄ることが、悩みを乗り切り立ち直る上で有効かもしれませんね。
 
「その通りです。人間は太古の昔から、集まって知恵やスキルを共有して生き抜いてきました。現代でも、その進化は続いていると思うのです。言葉にして概念化して考える、ということは他の動物にはない、人間独自の営みと言われています。考えることは、決して、学者とか偉い人だけの専売特許ではなくて、どんな人でもやっていいこと、というか、積極的にやっていったほうがいいことだと思います。みんなが自分の頭で考えて、発言していけばいいと思うのです。もちろん、あまりに辛くて何も考えたくない、ただただ休みたい、という時は、ゆっくり休養するのが一番です。」
 
絶望の渦中からの貴重なライフハック、ありがとうございました。どうか、お大事に……
 
「はい。今も、胸が痛くてもう早く横になりたいです。ゆっくり休んで、美味しいものを食べて、回復につとめます。」
 
 
 
 
***
 
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2021-11-10 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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