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ダンス未経験者が勇気を出してダンスしに行ってみた


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:長塚正一郎(ライティング・ゼミ10月コース)
 
 
やってみたいけど、重い腰が上がらない。
みなさんはそんな経験をお持ちですか?
 
絵画スクールに通ってみようかな。
ジムに通ってみようかな。
英語も今より話せたらいいな。だけど、使うかわからないし今じゃなくていいか……。
 
こんなことしたいんだよねと言いつつ、可能性で終わってしまうことも多い……。
 
かくいう僕も、こんな感じで、やらずじまいのことを積み重ねていってしまうタイプです。
フッカルならぬフッオモですね。
気づけば、やりたいことリストだけが長くなっていき、重い腰の重さに拍車をかけてきます。
そして、何もしないのが落ちです。
続いているのは、唯一ジムくらいのもんです。
 
そんな僕の「やりたいことリスト」の1つが、ダンスです。
 
僕は20歳を超えた男子大学生。
ダンスとは全くもって無縁の人生を過ごしてきました。
僕が躍ったことがあるのは、小学校の運動会での「ソーラン節」のみ。
しかしやりたいのは、HIPHOPとかそういうダンスなのです。どっこいしょ、どっこいしょしたいわけじゃない。
 
友達に、「ダンス始めたいんだよね」といっても、「いまさら無理じゃない?」といわれ、なかなか踏み切れない。
ダンス経験者の友達に聞けば、「いいね!! 今度一緒に踊りにいこ!」といわれるのですが、そもそも踊れないので「踊りにいく」というのがなんのことなのかわかりません。イモってしまいます。
 
ということで、イモり続けて何もしない、いつもの僕だったわけです。
しかし、調べてみると未経験者用レッスンなるものがあるらしい。
これは僕のような人間のためにある、と思って早速レッスンを予約。
ついに重い腰を上げ、意気揚々とダンススタジオへ向かいます。
Jazzという、バレエをルーツにもつダンスのクラスです。
 
みんな未経験だと思って行ってみました。
予約の段階でも、初めてで大丈夫ですよ、とのこと。
 
そして、レッスンが始まる19時ちょっと前に鏡張りのスタジオへ入っていきます。
 
あれ???
部屋を間違えたかな?
 
部屋には、4人くらい先客がいたのですが、小学生くらいの女の子しかいません。
これは、まさか……。
 
みんな仲良くストレッチとかしてます。
20を超えたおっさんからしたら、信じられなくらい、柔らかい。
 
あれれ??
みんな初心者じゃないのかな、未経験者じゃないのかな?
小学生ってみんなこんな柔らかいのかな?
 
とりあえず、ストレッチ風のことをして、平然を装います。
小学生&自分だけ未経験なのでは、という居場所のなさをごまかします。
 
そうこうしていると、先生が入ってきます。
同い年くらいの、金髪ショートの女性ダンサー。
僕のことをみて、目を丸くしてます。やっぱり、場所間違えた……。
 
まあでもせっかく来たし頑張ろうと思って、先生の指示に耳を傾けます。
どうやら前半はストレッチと筋トレ、後半にダンスという流れのようです。
 
ストレッチはやはりみんなほどできません。それっぽくやり過ごします。
お次は筋トレ。これに関しては、余裕です。みんな腕立て伏せとか全然できてないなか、一人ジムで鍛えた筋肉を躍動させます。
意外といけるんちゃう?
 
いい感じのテンションで、メインメニューのJazz。
ここで僕の予感は的中します。
いきなり、安室奈美恵が流れる。そして、みんな踊り始めます。
きけば、みんな3か月以上同じ振付を練習してきたみたいです。つまり、踊れる。
全然、未経験者ではないわけです。
踊れないのは、僕だけ。
 
踊れる小学生女子4人の中に、踊れない男子大学生1人。
めちゃくちゃ焦ります。
とりあえずみんなと同じように踊ってみる。
 
ところが全然軽やかに動けない。
手に集中すれば、足が絡まってこけてしまう。足を意識したら、今度は手がおろそかになってしまう。
 
さっきまで自慢だった筋肉たちは、むなしく地面に転がります。
軽やかに舞う小学生のなか、一人ゴロゴロ、ボテボテと踊り風の何かを「踊る」。
 
もう焦りとかを通り越して、面白くなってきてしまいます。
先生が指示を出しているのですが、天を突くようにとか、全く意味が理解できません。
それよりも、立っていられない。
 
いろいろ相まって、日本にいるのに、海外にいるような、そんな気分になってきます。
日本語はわかるけど、わからない。
 
一方で、先生が見せるJazzは、美しい。
身体全体が一つとなって、感情を表現している。指の先にまで、感情が行き届いている。
小学生相手でも、妥協のない渾身の動きです。
やはり、ダンスはかっこいいな、と見入ってしまいます。
 
僕は、ひとつの動きを意識したら、他の部分がダメになって、結局転がってしまう。
ただの転がる肉塊です。
 
しかし、彼女が躍るJazzは、「全体」そのものでした。
どこかに意識を向けている、という次元にない。
身体全体で、ひとつの感情を表現している。それが美しい。
プロのダンスを目の前で見るのが初めてだった僕には圧巻です。
 
結果として僕は全く踊れるようにはなりませんでした。
ただただ、ダンスが、Jazzが、好きになった。踊ってみたいと思った。
 
早速、帰りの電車で調べてみると、大学生・社会人から始めるJazzクラスがある!
こんどは、こっちに行ってみよう。
 
珍しく重い腰を上げた僕でしたが、まるで海外に来たかのように周りとのギャップを感じつつ、重い筋肉を転がすだけの肉で終わってしまいました。
しかし、そこには、新たな気づきと次へのステップが用意されていました。
 
動かなかったら、きっと見えなかった景色。
まだまだやりたいことリストはながーーいです。
まだ見ぬ「風変わりな」景色を求めて、重たい腰を上げていこうかなっと思います。
 
 
 
 
***
 
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2021-12-01 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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