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承認は魔法の杖


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人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:吉田智彦(ライティング・ライブ福岡会場)
 
 
人は誰しも周りから認められたい、自分を価値ある存在として認めたいという欲求(承認欲求)があるらしい。
 
わかりやすいのは、SNSでの「いいね」の数だ。そんなの全然気にしていないわ、と言っている人でも、やっぱり「いいね」の数が多いと嬉しいものだ。少ないと実はちょっとへこんでいたりする。あっ、私のことです。
 
しかし、「いいね」の数を全然気にしていない人っているのだろうか? そんな人がいたとしたら、相当自分に自信があるか、そもそも別のところで承認欲求が満たされているのであろう。
 
承認欲求には2種類ある。他人から認められたい、という他者承認と自分で自分を認める、自己承認だ。
 
ということは、他人から「いいね」をもらえなくても、自己承認欲求が満たされていれば、気にならないのかもしれない。
 
たまに、自分のSNS投稿に自分で「いいね」を押している人がいる。押すことで自己承認欲求を満たし、満たされている人なんだろう。
 
いずれにしても、承認欲求をいかに満たすかは、より楽しく幸せに生きていく上で、とても大切なのだろう。
 
そんなことを考えていたら、ちょうど会社で「承認の職場づくり研修」というタイトルの研修があり、私を含め社員数名で参加することになった。
 
研修では初めに承認の効果について、講師が次のように説明した。
 
人は、承認欲求が満たされると、3つの自己○○感が上がります。
1つ目は「自己肯定感」で、自分には価値がある、存在する意義があるという感覚。2つ目は「自己効力感」で、自分には物事を成し遂げる力があるという感覚。3つ目は「自己有用感」で、自分は周りの人の役に立っている、貢献しているという感覚です。
 
この3つが上がることで、人は幸せを感じ、活き活きと働けるようになります。また、自信を持ち自発的に考えて行動できるようになります。さらには、意欲的になり、周りの人(社内、社外、顧客)に貢献しようするのです。
 
なので、職場で承認し合う風土ができると、会社の雰囲気はよくなり、組織としてのパフォーマンスも格段に向上します。
 
もし職場で承認せずに、否定ばかりしているとどうなるか? 今お話しした逆になります。怖いですよ~。
 
「さて、みなさんの会社はどうですか?」 講師は、参加者にそう問いかけた。
私は職場で、人に対して「ありがとう」ということが多い気がする。そういう意味では承認している方なのかなと思った。
 
しかし、その後の講師の話を聞いて、全然できていないことがわかった。
 
「承認のポイントは3つです。①タイミング(間を置かず)、②内容(具体的に)、③根拠(できるだけ客観的に)、です」
そう言って、さらに補足した。
 
「ありがとう、いいね、さすが、など、それだけでも悪くないんだけれども、プラスでその
時に思ったことをつけ足して言葉にするとより伝わりますよ」
 
私は「ありがとう」とは言っていたが、それ以上の言葉はほとんど伝えていなかった。なんと勿体ないことか。そういえば以前、こんなことがあったのを思い出した。
 
子供が、国語のテストでいい点数を取って嬉しそうに見せてきた。
私が、「すごいね~」と褒めたら、子供から「お父さんはいつも、すごいね、しか言わんね」とつっこまれたのだ。
 
なるほど。子供は、すごいね~、のあとの言葉を求めていたのか。
 
「すごいね~。えっ、1問しか間違っとらんやん。頑張って勉強した成果が出てよかったね。でも、前回のテストでも国語はいい点とってたやん。得意科目やね」
これぐらい、言ってやらないとダメだったのだ。
 
研修自体は、その日だけだったのだが、最後に宿題が出た。明日から、職場で承認しあい、その承認した内容を各自、毎日SNSのグループに投稿する、というものだった。
 
研修の効果は、翌日から簡単に出た。
 
「おはようございます♪」
「おはよう! いい挨拶だね~。なんか、さわやかな風が流れたみたい。気持ちいいね。ありがとう!」
 
「作業終わったので、チェックお願いします」
「えっ、もうできたの? すごいね、めっちゃ早いやん。おっ、内容もバッチリ、さすが! なんでこんな早く正確にできるん? 助かるわ~、ありがとう!」
「ありがとうございます。そう言ってもらえると嬉しいです。」
 
「さっきの会議、あの発言はとても良かったよ。だってあの発言の後、それまで行き詰っていた議論が活発になったからね。次も頼むよ、ありがとう!」
「なんか、えらい最近褒めてくれますね。ありがとうございます!」
 
自分でも驚くほど、スラスラとお調子者のように、人に対しての承認の言葉が言えるようになった。
 
一緒に研修を受講した仲間が、社内にいたというのが大きい。みんな、隙あらば承認しよう、みたいな感じで、楽しんでやっていたのだ。
 
やってみて気づいたのだが、人をしっかり承認すると、相手に喜んでもらえるだけでない。
伝えた自分がとても気持ちよくなる。なんだかココロがウキウキするのだ。
 
あっと言う間に、職場の空気が変わるのが変わった。
以前と比べ、コミュニケーションが増え、笑い声が多くなった。
「会社の雰囲気が変わりましたね。なんか前よりいい感じがします」と来社されたお客様から言われたりもした。
 
一体何が起きたんだ! こんな簡単に職場って変わるの?
まるで魔法にかけられたようだった。ただ、承認しただけなのに。
 
今、職場の雰囲気がイマイチだなという方は、ぜひ試してみてほしい。
いきなり相手に承認するのは勇気がいるかもしれない。
でも、まずは1回だけでいいから、やっちゃって。
 
承認は何でもいい。その人の服装、笑顔、やる気、発言、行動、結果などに対して、
「いいね、その○○!」と思ったことを言葉するだけでいい。
 
驚くよ。簡単に魔法にかかるから。
 
 
 
 
***
 
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2021-12-22 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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