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凄腕はすべてを語る?


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人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:uriko(ライティング・ゼミ集中コース)
 
 
2021年は元日から最悪だった。
お尻からももの裏側にかけて、ビリビリとしびれるように痛む。歩くのもしんどいが、痛くて他のことに集中出来ない。
強制的な寝正月となってしまった。強制的だと寝正月も全然楽しくない。
 
仕事始めになっても痛みが取れない。
新型コロナの影響でほとんど在宅ワークになっており、通勤しなくて良いのはかなり助かったが、デスクワークなのにじっと座っているのが辛い。これは致命的である。
 
さすがに何とかせねばと、家の近所の整体を探すことにした。
下手な整体やマッサージに行くと、かえって痛くなってしまう。今回はそのミスだけは避けなければならない。
予約サイトの口コミをじっくり読むことは普段少ないのだが、この時ばかりは入念に調べた。
すると「ソフト整体でいい」と評価の高い整体院があった。
「ゴキゴキするような施術ではなく、効いているのか分からないような感じでしたが、驚くほど痛みが取れました」というようなコメントが多く寄せられている。
なんかいい! 不思議と効いているというのは、プロにしか分からない痛みの真相に迫っている感がする! と、この整体に決めた。
 
痛みだけでなく寒さも身に染みて、「よろよろ」を体現するような足取りで整体院に向かった。
 
整体師の方は小柄で華奢な方だった。いかにも「ソフト」整体をしそうな方である。
私は元日からのひどい状況を切々と訴えた。
いよいよ待ちに待った施術である。
「仰向けに寝てください」と言われ、「ん?」と思う。
私はお尻とももの裏側が痛いのだ。仰向けに寝たら、そこをマッサージ出来ない。
すると、肩甲骨まわりや腕をやんわりとほぐし始めた。
「あ、あの、私、ももの裏側とかが痛いんですけど」と思わず言いたくなってきた。
すると「肩回りがぐーっとほぐれると思ってみてください」と言われた。
「力を抜いて」と言われたことはあるが、それとはまた違う。
『自分でほぐれろ~と思ってほぐれる位なら、苦労しないよ! どう考えたらいいんだ!』と内心思いながら、出来るだけそう考えてみようとした。
「あぁいいですね、ほぐれてきましたよ」ほんとに⁉ そんなんで変わるの⁉
 
とまぁ、噂通りのソフトっぷりで1時間の施術は終わった。
 
立ち上がってから、「どうですか?」と聞かれた。
施術自体はソフトだけれど、良く効くと評判な整体院。
良く効くと評判なのだから、効いているはず……。
と何とか思い込もうとしたが、ほとんど変わった気がしない、というのが正直な感想であった。
こういうときお店の人に割と気を使ってしまうのだが、つくろいきれず「ん~、少し楽になったような」という曖昧な返事に。
ソフト整体先生は「だいぶほぐれたと思いますので」と、若干おどおどした様子で答えた。
 
初回割引があったとはいえ、1時間で数千円。安くはない。
「ん~、失敗だったかなぁ」と足に残るビリビリと、心のモヤモヤ抱えての帰路となった。
 
ところが翌日目覚めると、あんなにしびれて痛かったお尻も、ももの裏側も全く痛くなっていた。施術後のモヤっとした感じからは、想像出来ないほどすっきり爽快!
「効いているのか分からないような感じでしたが、驚くほど痛みが取れました」
ここまで口コミ通りとは。
色々と疑ってしまい、すいませんでした先生。
 
それからその整体には、腰痛がひどくなると通うようになった。本当はひどくなる前に集中的に通う方がよいのだが、痛いときに行って効果を実感できる方が元を取れている気がするという貧乏性により、通うタイミングはいつもギリギリの状態になってからだった。
 
1年ほど経った年末、またしびれがひどくなってしまった。
そろそろ、ソフト整体に行かなきゃなと思っていたところ、旦那から「うちの近所にゴッドハンドがいるらしいよ」との情報が。
ゴッドハンド? 怪しい……。
ただ、聞けば雑誌などで何回か特集されている人で、ホームページを見ると、利用者の喜びの声もたくさんのっている。
施術方法はソフト整体とは書いていないが、ゴリゴリとするタイプではないようだ。
ソフト整体が予想外に効いたので、似たような施術なら効きそう。とちょっと浮気をして、ゴッドハンドの治療院を予約してみた。
 
ゴッドハンド先生は、ソフト整体先生とはタイプが真逆で、はきはきした少し圧の強めな方だった。「うちで何回か治療すれば、良くなるから!」と自信たっぷり。
 
まずは凝り具合の確認ということで肩や首周り、足腰を押される。ものの見事にどこも激痛である。私が一通りお手本のように痛がると、やりがいを感じたように「よし」と言って施術が始まった。
 
こちらの施術もあまり幹部には触れず、背骨を左右にゆさゆさ揺らしていく。最後だけ、多少体をひねってほぐされた。
効いたかどうかの確認ということで、最初に押した箇所を再度押された。「どう?最初よりも痛くないでしょ!」確かに痛くない。
だが、若干最初よりも力を抜いて押されている気が。
「ん~、そうですねぇ」と曖昧な返事をすると、「ほら、だいぶ良くなった!」と追い打ちをかけられ、「はい、痛くないです」と思わず言ってしまった。
 
そんな感じで終わった施術だったが、効き目は気のせいだったかと言うとそうでもなく、翌日からは痛みはだいぶ治まった。さすがゴッドハンド。
 
今回タイプは違うが、腕のいい2つの整体院に通ってふと気付かされた。
本当に効くなら、良いものなら、そんなに「良いでしょ」アピールをしない方が良いと。腕が良ければ、何も言わずともしっかり良さは伝えられる。
私も仕事で褒められたことがあると、「あれ良かったでしょ」とついアピールし過ぎてしまうことがあったので反省した。
 
そういえば、ゴッドハンド先生が背骨を揺すりながら、「脳から『凝りかたまれ~』というような信号が送られてしまっているので、その信号を直しているんですよ」と説明してくれた。ん? ソフト整体先生が「肩回りがぐーっとほぐれると思ってみてください」と言って、実際にほぐれてきた現象はこのことだったのでは⁉ あぁ、こう言ってくれれば分かったのに。
 
ん~、腕だけでは伝わり切らない良さもあったか。
他人に良さを伝えるとき、どこまでどう話すかのバランスはかくも難しい。
 
 
 
 
***
 
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2021-12-31 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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