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ママ友問題 ~失敗を通じて見つけた私の答え~


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記事:我妻あかね(ライティング・ゼミ12月開講コース)
 
 
「ママ友」
初めての出産を控える、あるいは第一子出産後のママの多くは、この言葉を目にすると、ネガティブな気持ちになるのではないだろうか。
 
”できなかったら我が子によくない影響が?”
”トラブル多そう”
”めんどくさそう”
 
16年前、初めての子を抱えた私もそうだった。
試行錯誤を経て、私がいま、ママ友という存在について考えていることをシェアしたい。
 
そもそも、ママ「友」というネーミングに無理があるように感じる。
同じ時期に近隣で子どもを授かったというだけで、バックグラウンドに関係なく「ママ友」という枠に入れられる。社会経験ゼロの若いママも、バリキャリママも、元ヤンも優等生も。
バックグラウンドが違っても友になることはできるけど、子どもという共通点のみをもって友になることは難しい。
 
それでも「ママ友」を求めるのは、子どもの遊び相手を求めてのこと。子どものためという気持ちもあり、私の場合でいうと子どもと二人きりで過ごすストレスから逃れるためでもあった。
 
幸い、私が住んでいる新興住宅地には、同じ時期に前後1学年差の子どもがたくさんいた。みんな温かく迎え入れてくれて、ワイワイと育児をすることができた。
子どもを遊ばせながら、その間、他愛もないおしゃべりをママたちで楽しんだ。
お天気のこと、育児の困りごと、安いスーパーの情報……。まさに「ママ友」。
 
狙い通り、孤育てからは救われた。だけど、別のストレスを抱えることにもなった。
家族ぐるみでのお出かけに誘われなかったことで「仲間外れ」と感じてしまったり、子ども同士のトラブルで親同士が修復不能なぐらいのけんかをしてしまったり。
私自身もそうだし、私の周りのママたちにもそういうことがたくさん起きた。
ママ友の存在が日々の命綱のように感じていたので、ママ友とうまくいかないことは、死活問題のように感じられた。
 
そんなわけで、ストレスを抱えつつも必死にママ友と仲良くしたいと思っていた私だけど、下の娘が4歳ぐらいの頃に変化があった。
近所のお姉ちゃんたちにうまく遊んでもらえない娘の姿を見るのが辛すぎて、少し距離を置くことにしたのだった。(別に意地悪されたとかではなく、年齢差もあるので自然なことだったと思う。)
 
けんか別れしたわけではないので、お裾分けとかの近所づきあいは継続。
最初は、休日にワイワイとみんなでお出かけしなくなったことにさみしさを感じたけれど、親子ともにだんだんと慣れていった。
 
ちょうどそのころに東日本大震災があった。
私たちが住んでいる地域も大きく揺れた。
 
電車で2時間の距離に通勤している私が、保育園に子どもを迎えに行けないのではないか?と「ママ友」たちがたくさんメールをくれた。迎えに行こうか?と。
幸い子どもたちは義父母が迎えに行ってくれて無事だったので、そのお言葉に甘えることはせずに済んだけれど、本当にありがたかった。
 
私自身の「友」とは違うのかもしれない。けれど、子どものピンチには協力し合うことができる仲間なんだと感じた出来事。
 
……これって、何かに似てる。
会社の「同僚」だ。
子どもを安全に育てるという共通の目的に向かって、必要に応じて力を合わせる。
先輩が後輩に教えたりもする。だけど上下関係ではない。
それぞれにミッションがあって、時に利害が一致しないこともある。
どうしても好きになれない人もいるし、友達になれる人と出会うこともある。
友達だろうと、そうでなかろうと、「子どもを安全に育てる」というのは共通している。
自分の子どもだけじゃない。どの子も安全に。
 
そう考えたら、「ママ友」と友達になれなかった残念さから解放されて、気がラクになった。付き合い方に戸惑いもなくなった。同僚の距離感でいいんだ。
 
あれから10年以上経ち、一緒に子育てをしてきた仲間の子どもたちは、上の子たちが次々と成人。
これがもう、自分のことのようにというと言い過ぎだけれど、親戚の子以上には嬉しくてうれしくて涙が出る。
「同僚」として20年近く、見守ってきた命。
 
この感覚は、「ママ友」という関係性があったからこそだと思う。
傷つけたり傷ついたりもしたけれど、私にとっては尊いものだった。
もし今、ママ友との関係に悩んでる人がいたら、「同僚」と考えることで少しラクにならないだろうか?
少しでも参考にしてもらえたら嬉しい。
 
 
 
 
***
 
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2022-01-12 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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