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フワちゃんがきっかけで、夢が明確になった


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:若林麻由(ライティング・ライブ福岡会場)
 
 
「フワちゃんって、なんかかわいいよね〜」
「分かる〜! 私も好き〜」
 
あるバラエティ番組を娘と観ていた時の、娘との会話。
なんで、こんなにかわいく見えるのだろう。
明らかに目上だと分かる方にも、タメ口で話すし、カラフルを通り越してやたらと派手だし。
でも、これだけバラエティー番組に引っ張りだこなのは、何かしらの理由がある。
コメントがおもしろいし、一言で場を盛り上げるセンスがあるんだと思う。
でも、それ以外に、これだけかわいく見えるのには、特別な何かがあるのではないだろうか?
 
実は数日前、その特別な何か、を発見してしまった。
その答えは、親近感、だった。
なんと……母がフワちゃんに似ているのだ!
私から見ると、キャラがカブっている。
 
天狼院書店のライティングゼミにおいて、今日が最後の記事投稿。
その最後の記事は、母のことを書こうと思っていた。
例えば、母を芸能人に例えてみるならば誰と似ているんだろう……、と考えていた時に、テレビをつけると、そこにはまたフワちゃんがいた。
 
「あーーー! そっか、フワちゃんだ!!」
 
私の母は、一言で言うと、とてもぶっ飛んでいる。
 
幼い時に行った万博で、世界で二番目に背が高い、という外国人が見せ物のように、1人で椅子に座っていた。
その彼を見るや否や、母はジェスチャーで話しかけ、さっき買ったばかりのおもちゃを見せて、
「一緒に遊ぼう!」 とバドミントンもどきをしたり、日本のジャンケンを教えたりした。
なんで話しかけたのかを聞いたら、
「暇そうやったやん? あの方も、じっと座ったままより、一緒に遊んだ方が楽しいやろ!」
と、とても、シンプルな発想だった。
 
また、英会話を習っていた母は、習った英語を使う場面がないことを悔やんでいた。
住んでいる地域がどちらかというと田舎なので、そもそも外国人がそうそういない。
そんな時にたまたま乗った電車に、たまたま居合わせた若いイケメンの白人の男性に目をつけた母は、「もし、あの外国人の彼が、同じ駅で降りたら声をかける」と自分にコミットした結果、本当に同じ駅で降りたため、彼に駆け寄り、拙い英語で、「Let’s be friends!」と話しかけ、
友達になりたい! という強い気持ちを伝え、家に連れて帰ってきた。
新手のナンパよりも、荒手である。
 
母が車で事故ってしまった時には、
「事故った瞬間、ありがとう〜! って叫んだけんね〜! 相手の方も自分も怪我なくて、相手の方もいい人やったけん、やっぱ、ありがとう、の言葉が効いたとよ!」
と。キョトンとしている私に、母はドヤ顔で続けて言った。
「だって、有難う、って、難が有る、って書くやん? だから、ありがとうって言った瞬間に、マイナスごとの鎖は切れるらしい! それを証明した!」
 
確かにそうかもしれないけれど、事故った瞬間に、そのことを思い出して、ありがとうと言える、というのは、尊敬に値する。
 
誰のことをも疑わず、シンプルな思考で、最強にポジティブ。
かつ、一緒にいると自然とこちらが元気になれる。
 
それがフワちゃんと母の共通点な気がする。
 
 
幼少期、寝る前には、母に必ず絵本を読んでもらって眠りについた。
弟2人と共に、母の読む絵本にかじりついた。
母は、往々にして、読んでいる途中に、こっくりこっくりし始める。
「お母さん! まだ途中!」という、幼い私たちの声にハッとして起きて、また2、3行読んだら眠り始める。
最後まで読める日の方が少なかった。
母は「私はゼンマイ式だから!」と豪語していた。
日々を全力で生きているから、その日の分のゼンマイの巻きが終わると、その瞬間に睡魔が襲うらしい。
それでも私は、弟たちと一緒の布団に足を突っ込んで、母の声に耳を傾け、絵本の絵を追いかける、その時間が大好きだった。
 
そんな母は、父のことを「タイチくん」と呼ぶ。
友人の前でも、私の夫の前でも、孫の前でもお構いなく。
体裁を気にする前に、名前で呼びたいのだ。
もう、なんか、かわいい。
 
自分の呼びたいように呼んで、思っていることを口に出す。
子どもの時になら、誰しもができていたことが、いつしか難しくなっていくと思われることを、母とフワちゃんは、あっさりとやってのける。
 
自分らしく楽しく生きる、ということをブレずに突き進んでいると、その先には明るい未来が待っている、ということを、ふたりは体現してくれているのかもしれない。
 
 
母が大好きだった父は、昨年、3ヶ月の闘病生活を経て亡くなった。
父が生前、「俺が生きた証を残したい」と作ったLINEスタンプが24作品ある。
その下絵を所狭しと、母は葬儀場に並べた。
 
葬儀場に足を運んでくださった方々に、
「これもこれも、そしてこれもかわいいでしょう? 全部タイチくんが描いたの!」
と、父が描いた下絵をゴリ押しする母の姿は、やはりかわいかった。
父の作品を全部見ないと帰れないシステムに、母の、父への愛情を感じた。
 
 
私には夢がある。
 
父が描いたキャラクターを主人公に、絵本を書くこと。
父の絵は、優しい。
心がワクワクぽかぽかするような絵本にピッタリだと思う。
その絵本を読み聞かせするパパやママたちも、読んでもらう子どもたちも、自分で読んだ子も、大人になって読んでみた方も、心が温まる、そんな絵本を作りたい。
 
自分らしく楽しく生きてみよっかな、とそんな一押しができる絵本ができたら、サイコーだ。
キャラクターのパーソナリティの見本はもちろん、母とフワちゃん。
父の絵にストーリーを加えて、息を吹き込むことができたら、こんな幸せなことはない。
 
 
 
 
***
 
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