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「おうちネイルサロン開業講座」を始めます


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:masami (ライティング・ゼミ12月コース)
 
 
「あさひくんのお母さんですか?」
散々、ポケットの中でスマホがブルブルし続けた後、サロンの電話が鳴り響いた。
コレあかんやつや……。
「お熱が出ているので、お迎えお願いします!」
……きたか。
「わ、わかりました。」とは言ったものの、今日もこの後は予約が詰まっている。
じいじ、ばあば3人で緊急会議。「ごめん、今日はじいじもばあばも仕事抜けられないわ。」
仕方ない、他のスタッフに30分だけ繋いでもらって、ダッシュで迎えに行く。
息子を連れてサロンに戻って来て、狭いバックルームで息子に、「しんどい? お仕事終わるまでここで待てる?」「いけるー!」元気よく返事をする息子に、「息子よ、すまん!」と思いつつお客様の元に急ぐ。
5分もしないうちに、息子が「かぁちゃぁぁん!」と私の元に近寄ってきて離れなくなる。
そりゃそうだよな。
息子は、椅子の背もたれと、私の背中に挟まれてひょっこり顔を出しお客様にニカっと笑いかける。
お客様も、「お熱しんどいねぇ。」と優しく答えてくれて、何とかお客様の優しさで乗り切っていた。
 
11年前、私は離婚をして、3歳の息子を連れてシングルになった。
仕事はバリバリしていたし、何とかなると思っていた。
でも、このバリバリの仕事と子育ての両立で悩まされることになる。
当時の美容業界は、子育てとの両立にまだ理解がなく男性中心の会社だったのだ。
会議は夜21時から。
終わったらスタッフを連れてご飯に連れて行くという暗黙の社長からの指示。
保育園のお迎えがあるから18時まででお願いしていたが、白い目でみられながらの退社。
流石にこの生活を子供と2人ではこなせない為、実家に住まわせてもらっていた。
できるだけ早く帰宅するが、母からすると、子供を放って好きなことばかりしている、子育て放棄した母親に映るようで、事あるごとに責め立てられる。
両方から理解されず、両方から足りないと責められる。
私が3人くらいいれば何とかなったかもしれない。
ただ、私は一人で1日も24時間しかない。
物事には限界がある。
更に、追い打ちをかけるように、会社幹部とスタッフの板挟みの中間管理職でもあった。
四面楚歌とはまさにこの事だ。
それから5年頑張った。
でも流石に四面楚歌状態も5年が限界だった。
やってられっか! と会社を退職し、独立に踏み切った。
やってられっか! と思っていたが、この会社での経験はかなり今に活かされている。
複数店舗の管理集客、求人、新人研修、売上管理全部一人でやっていた。
コレだけスキルを磨けば、独立しても大成功に違いないと意気揚々とオープンさせたのだ。
ところが、現実はそんなに甘くなかった。
元々お客様はしっかり掴んでいたので、赤字にならないものの、自分の描いていた予約の取れないサロンとは程遠い。
なぜか……。
そう、集客やマネジメントは経験できても、経営は自分でやるまで誰も教えてくれないのだ。
自分が経営者になって初めて気付くことになる。
そこからは、地べたを這うように、理想のサロンを作るべくがむしゃらに頑張った。
でも、結果は今ひとつ。
3年ほどした頃、いよいよこのまま行けば、サロンはやばいかもしれない、と思うくらい落ち込んだ。
こんなところでは終われない。
どん底の時こそ、人は自分の本来の力を発揮できるのか? それとも、もがくうちに藁を奇跡的につかめたのか。
ただ、このどん底がきっかけにV字回復を遂げることになる。
そう、経営を学んだのだ。
自分流でやれると思っていたちっちゃいプライドを捨てて、自分の理想なんかんも全部捨てて、えぇぇぇい、やったるわい! と、私の理想のサロンから、お客様が来たいサロンに大きく舵を切ったのだ。
徹底的にリサーチをし、お客様の事を調べ尽くす。
メニュー、料金、時間全て一新した。
かなりなチャレンジで、失敗すれば後はなかった。
でも、コレが何と大当たり。
その月から、昨年対比は150%と売上がV字回復したのだ。
そこから3年に渡り売上は伸び続けている。スタッフの3人から8人に増え、売上も2.5倍となった。
サロンが安定していたので、自分の休みも増やし、趣味の時間も作れるようになった。
旅行も行けるようになった。
1年半前より、自分のサロンの時間を減らして、新たにスクールを開業した。
どん底こそ人は変われるのか、それともただ単に勉強不足だっただけなのか。
でも、世の中のサロンは1年で60%以上廃業する。
10年で97%廃業する。
私のサロンは今年で丸7年を迎える。
おそらく10年行ける。
私のように、子育てと、仕事の両立で困っていたり、独立したいけど、独立したけど経営がよくわからなくてうまくいかない人は、世の中にたくさんいるのだと思った。
1年目で60%が廃業なのだから大半は見切り発車で、私もそうだったように、理想に燃えてスタートするが、現実にぶち当たって廃業に追い込まれるのだろう。
夢に胸を膨らませて、スタートラインに立っているあなたに、私でも役に立てる事が、結構ありそうだなと思う。
なぜなら、私は、サロンの予約は1ヶ月先までびっしっりで、2ヶ月先しか予約が取れない状態だからだ。
あの崖っぷにの時に、一旦全部捨てた、「理想のサロン」を今は手に入れているのだ。
 
どん底から、人気サロンを作るまで経営ノウハウをこれからサロンを始めたいと思ってる人に提供することにした。
それが、「おうちネイルサロン開業講座」
もうすぐ開講します!
 
 
 
 
***
 
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2022-02-16 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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