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「ペットシッター」が予想以上にフリーランスで現代らしい仕事だった話


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

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記事:赤嶺里美(ライティング・ゼミ2月コース)
 
 
ペットシッターという仕事をご存じだろうか。
読んで字の如く、ペットを-シッターする仕事だと想像はつくが、具体でどのような仕組みで、どんな人がやっているのか、私もペットを飼うまでは全く知らなかった。
 
実際に依頼をしてみて、フリーランスの個人が多いという事実、SNSを背景に人と人との信頼関係で成り立っている、大変「現代らしい」仕事だということを知ったのである。
 
 
コロナ禍で在宅勤務になったのをきっかけに、2匹の猫を飼い始めた。
「わあ、いいなぁ」と目を輝かせた後によく言われるのが「でも……家を空けられなくなるのがね……。旅行とかどうしてるの??」である。ひとり暮らしで、実家も遠距離である私が猫を飼い始めたとは、いったいどうするつもりなのか、と皆、興味を示すのだ。
ここで登場するのが、ペットシッターである。彼らは、飼い主が不在の間に自宅を訪れて、ごはんの世話やトイレの掃除をし、時間があまれば猫と遊んでくれたりおやつをあげたりしてくれる、まさにペットのシッターなのである。
 
猫を飼い始めて5ヶ月、猫たちも我が家での生活に慣れてきた頃合いを見計らって、思い切って2泊3日の旅行に行くことにした。
 
早速、Googleで、私の住んでいる地名とペットシッター、というキーワードで検索する。
「オオ……」
郊外の住宅地のせいか、近隣の市区町村も含めると何件も出てくるではないか。
特に便利なのはGoogleMapだ。自分の家から近い順に表示される。なんせ、自宅に通ってもらうのだから、あまり遠いと交通費がかかる。かと言って、あまりにもご近所さんだとそれはそれで気まずい。うっかりスーパーで出会ってしまい「先日は、小汚い部屋にあがって頂いて……」などと妙な挨拶をする羽目になってしまう。自転車で通える距離、これがベストだ。
 
いくつか見てみて、意外にも個人で運営している人も多いことに気づく。へえ、と思ったが、これは頼む側の立場ですぐに理解できた。
家に来てもらうと言うことは、自分が留守をする間に、赤の他人に家の鍵を渡すのである。ペットの扱いも心配だが、それ以上に防犯の面が心配だ。他人に鍵を渡して家をあけわたす、というまともに考えたらありえないことをするには、いち個人として信頼できる人にお願いしたい、という発想になったのである。
 
お願いすることに決めたペットシッターさんは、うちから自転車で10分程度の所に住んでいる30代くらいの女性だ。ホームページに掲載している住所は、おそらく彼女の自宅である。他にも、ペットの看護や介護の資格を持っていることに加え、自分も小型犬を飼っていること、保護団体のボランティア活動をしていることなども書かれており、ブログからは、彼女の人柄やペットを大切に思う気持ちが伝わってきた。
 
旅行の1週間前、鍵の受け渡しを兼ねた、初回の打ち合わせ日がやってきた。約束の時間にピンポンを押してやってきた彼女は、とてもとても柔らかい雰囲気の、大層感じの良い女性だった。
誠実そうだ、と判断してお願いしたものの、いったい、どんな人がやっているのだろう、と思っていた私は、
「なるほど。こういう人がフリーのペットシッターをやっているのだな」
と大変納得した。
一言で言うと、「この人を嫌いになる人はほとんどいないだろう」というタイプなのである。優しそうな彼女は動物たちにも好かれるらしく、警戒していた猫たちも、打ち合わせをしている間に、彼女の背中によじ登りクンクンするまでになっていた。
 
ごはんの場所や、トイレをどのように掃除するか、など細かいことを確認しながら、彼女は写真とメモを取っていく。時間内なら、部屋の空気の入れ換えや観葉植物の水やりなどもやってくれるとのことだ。ありがたい。外に並んでいる盆栽の水やりもお願いして、打ち合わせは終わった。
料金は1回45分で2500円である。1日1回、2日間お願いすることにした。
 
いよいよ当日がやってきた。猫たちを抱きしめて家を後にする。旅行を楽しみながらも、時おり「猫たち、元気にしているかなぁ」と頭をかすめる。
2日目の朝、彼女からレポートが送られてきた。LINEで、猫たちの様子や健康状態が送られてくるのだ。写真や動画も10点ほど送ってくれ、離れた場所から猫たちの映像を見て目を細める。シッターさんにゴロゴロと喉を鳴らす動画もあり、「私というモノがありながら……!」などと言って同伴者に笑われながらも、猫たちの元気そうな様子にホッとした。
旅行中、ちゃんとごはんを食べているだろうか、ウンチは出てるだろうか、など心配になるが、1日1回報告してもらえることで得られる安心感は計りようのないモノである。
 
2日後、家に帰ると、猫たちは嬉しそうに出迎えてくれた。
 
後日、彼女から、もしよければ、Googleに感想の口コミを記載して欲しい、というお願いがきた。
口コミを書きながら、私は、なるほどなるほど、と頷いた。
今回私は、ペットシッターという仕事を、彼女個人を信頼してお願いした。その動機になったのは、ホームページやSNSで伺える彼女本人の人柄や、Googleの口コミで得られる利用者からの評価である。個人が人柄まで含めて「自分」を売り込み、生業として成り立つまでに仕事を受注できるのは、ネットやSNSの発達あってのものだろう。逆もまた然りだ。依頼する側も、このおかげで「そこそこ近所の信頼できそうな人」にたどり着けるのである。
 
フリーランスで、人柄も含めた「自分」を発信し、信頼してもらうことで仕事をする、なんとも現代らしい仕事だなぁと感心しつつ、きっと、こういう働き方がもっと増えていくのだろう、と、未来の切れ端を見たようで、ちょっと楽しい気持ちになった。
 
 
 
 
***
 
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2022-03-09 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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