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メディアグランプリ

ジンクスを打破せよ―ライティング講座の棚ぼた的効果―


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:Allie(ライティング・ライブ東京会場)
 
 
「夢は午後に話すと現実になる」
こんなジンクスを聞いたことはないだろうか。
 
他にもいつ教わったのか、自分の頭の中にジンクスの知識だけは山ほどある。
「しゃっくりが100回出たら死ぬ」、「鏡を割ると不幸が続く」、「霊柩車を見たら親指を隠せ」など、枚挙にいとまがない。こうしたジンクスは、ふとしたきっかけで突然思い出す。
 
昨日の朝もそうだった。
きっかけは久々に見た怖い夢。
 
飼い犬の健康診断のため、私は夢の中で普段とは違う大きな病院に連れて行った。検査が終わるのをずっと待っていると、診療がすべて終わったかのように病院の電気が消えていく。明らかに診察は終わっているはずなのに、飼い犬が一向に戻ってこない。
しびれを切らした私は、飼い犬を探しに行く。でも、院内のどこを探しても見つからない。親切な誰かから、ようやく見つかったという知らせを聞いて駆けつけてみたものの、連れてこられたのはまったく別の犬だった。
 
いない、うちの犬がいない。どうして?
愛犬がいなくなったという恐ろしさでパニックになり、叫んだところで目が覚めた。
一瞬、自分の状況が分からなくて混乱する。ここは一体どこ? 犬は?
 
やっぱり姿が見えない。横になったまま焦ってあたりを見回しても、飼い犬の姿はない。
うそ、いなくなった?! どうし……と思ったら、掛け布団と毛布の間でもぞもぞと何かが動いている。
 
掛け布団をめくると、のんきに仰向けで寝ている飼い犬がいた。
 
「どしたの? もう起きるの? 寒いけど?」
 
そんなことを言いたそうな顔でこちらを見ている。まったく、人の気も知らないで。
ぬくぬくとしている犬をなでてから、起き上がって姿勢を整え、深呼吸をした。
 
冗談ではなく、本当に心臓がバクバクしていた。
昔から実生活で勉強や仕事に追われていたり、何かの出来事がきっかけで精神的に参っていたりすると怖い夢を見た。大抵は自分の発した声で起きるのだけど、起きた瞬間に見ていた夢は忘れてしまって、恐怖を感じたという感覚だけが残っている。でもまれに、今回のように夢の中で起こったことを鮮明に覚えている時もあった。
 
そんな時は決まって「夢は午後に話すと現実になる」というジンクスを思い出し、「この夢は絶対に口外しない。午後に話してはダメ」と自分に念押しをする。「ジンクスとか迷信なんて根拠のない意味不明な戯言だ」と思っている自分もいないわけではない。でも、何の後ろ盾もなく考えを変えるのは難しい。「もし本当だったら?」と不安に思う自分もいて、ついジンクスに即した行動をしてしまうのだ。
 
でも、その日は違った。
根拠のない迷信を信じている自分に腹が立って、いい加減何とかしようと思った。
そもそもジンクスとは何なのか? 少し調べてみた。
 
ジンクスという言葉は「縁起の悪い言い伝え」をさすらしい。科学的根拠に基づかず、経験に基づいて唱えられる場合が多いそうだ。
 
よくないことが起こるジンクスを信じていても、何のメリットもない。ただ不安が増すだけで、行動することも躊躇してしまう。不安につきまとわれて生活するなんてやってられるか! とある意味開き直り、吐き出したら何か変わるかもしれないと、思い切ってこうやって記事に書いている。
 
手を動かしながらぐるぐると考える。
何か別の考え方ができる方法はないだろうか。夢の内容はどうだろう?
そういえば夢にはいろんな意味があったよな……? 飼っている犬がいなくなるって、何か意味があるんだろうか? 調べてみることにした。
 
夢占いのウェブサイトを開いて検索してみると、「飼い犬がいなくなる夢」には、人間関係におけるトラブルがなくなることを意味しているらしい。飼い主が抱える問題を、犬が遠くに持って行ってくれて、物事がいい方向に進む可能性が高いということだった。
ほうほう、これは吉夢というやつでは? 少し心が軽くなった気がした。
 
結局のところ、ジンクスにも夢占いにも科学的根拠はまったくない。
午後に犬がいなくなった夢の話を誰かにしても、実際に犬はいなくならないかもしれない。
夢占いを信じて物事がいい方向に進むと思っていても、思わぬ不幸が訪れるかもしれない。
 
先のことは分からないし、コントロールすることも難しい。それでも人は「○○だったから△△だったんだろう」と何か理由付けをすることで、コントロールできないものや現象を自分の中で納得させたいのかもしれないと思った。
 
1つ分かっているのは、こうやって記事に書いても飼い犬はいなくなっていないし、私の足下で気持ちよさそうに寝ているということ。何かを盲信せずに一歩引いて別の考え方を取り込むだけでもずいぶん気が楽になった。こんなふうに別の角度から考えられたのも、ライティング講座で頭を使うようになったおかげかもしれない。
 
 
 
 
***
 
この記事は、天狼院書店の大人気講座・人生を変えるライティング教室「ライティング・ゼミ」を受講した方が書いたものです。ライティング・ゼミにご参加いただくと記事を投稿いただき、編集部のフィードバックが得られます。チェックをし、Web天狼院書店に掲載レベルを満たしている場合は、Web天狼院書店にアップされます。

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2022-04-13 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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