メディアグランプリ

亡くなった人の物が捨てられない! その氣持ちを整理する


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:中村のぶ子(ライティング・ゼミ12月コース)
 
 
思い出の物が捨てられないとお悩みの方。多いのではないでしょうか。
 
お母さんが作ってくれた物、友達からもらった物、旅先でもらったパンフレット、映画のチケットの半券など人それぞれ思い出はたくさんあります。
思い出は大切だからと捨てられないでいることで、今の生活スペースが狭くなりどうしたら良いのか悩みますね。
特に、亡くなった方の物は、その物を捨ててしまうと、その人まで捨ててしまう氣がしますし、思い出が少なくなってしまうような氣がして捨てられないという人が多いです。
 
しかし、亡くなった方の物を全て保存することは現代社会の住宅事情や生活事情では不可能です。いつか捨てなくてはならないのはわかっていても、氣持ちの整理がつかずにそのままにしてしまっている人も少なくありません。
 
氣持ちの整理がつかないまま遺品整理の業者に頼んで一氣に物を捨てた後に、「捨てなければ良かった」と後悔している人もいます。
 
では、思い出の物の中でも最も辛い氣持ちがしてしまう亡くなった人の物をどのように整理したら良いのでしょうか。
 
片づけたいと思う7000人以上の人とお話しをした中でたくさんこのようなご相談を受け、答えを導いてきました。多く受けたご相談を基に考えてみましょう。
 
【 親が亡くなり10年以上経っても生活していた物全てを捨てられず、部屋を片付けることが出来なくて辛い。このままで良いとは思っていないけどどうしたら良いのかわからない。 】
 
Aさん「片付けようと何度も部屋に入っても、悲しくて、辛くて一つも捨てることが出来ません。でも、このままではダメなのはわかっているのです。だけど、出来ないのです。どうしたら良いでしょうか」
 
私「そうなんですね。捨てることが出来ないことが辛いのですね。
お部屋に入るとどのような氣持ちになるのですか?」
 
Aさん「母との思い出が思い出されます」
 
私「そうなんですね。お部屋に入ると思い出すのですね。
お部屋に入ってない時は思い出しませんか?」
 
Aさん「いいえ、いつも思い出しています」
 
私「そうですよね。大切なお母様ですものいつも思い出しますね。
今もお部屋にはいらっしゃらず私にお母さまのお話しをしてくださっていますが、
お母様の事は思い出しますか?」
 
Aさん「はい、今もよく思い出せます」
 
私「そうなんですよね。物があるお部屋に入っていてもいなくてもAさんはいつでも
お母様を思い出せるのですよね。物があるから思い出すのではないのですね。
お母様が亡くなって10年以上の間、天国のお母さまは自分が置いていった物で愛する
娘が苦しんでいる様子をご覧になっているかと思うのですが、その事については
どう感じますか?」
 
Aさん「そうですね‥‥‥」
 
私「喜んでいらっしゃるでしょうか? 悲しんでいらっしゃるでしょうか?」
 
Aさん「喜んではないと思います」
 
私「そうですよね。自分が残してしまった物で愛する娘がずっと苦しんでいる様子を
10年以上見続けていたらお母様も苦しいですよね。きっと。
お母様はAさんにどのように生きていて欲しいと思っていらっしゃると
思いますか?」
 
Aさん「幸せに生きて欲しいと思っていると思います」
 
私「そうですよね。
Aさんはお母様を苦しめたいと思って捨てなかったわけではないけれど、
もし、結果的にお母様を苦しめているとしたら、どうでしょうか。
お母様の残した物をどうしたいと思いますか?」
 
Aさん「手放したいと思います。毎日泣いていましたが、止めようと思います」
 
思い出の物を見ると亡くなった人を懐かしく思い出すので、物を持っていたくなります。が、物を見なくても、目の前に物がなくても、その人との思い出はあせることなく心の中に強くあります。
 
大切なのは亡くなった人が持っていた物ではなく、その物から思い出す想いです。
想いは物に宿っているのではなく、自分の心の中に宿っています。
だから、物を手放したとしても、その想いを手放すことは出来ません。
 
どんなに素晴らしい思い出のある物であったとしても、その人がいなくなってしまったという悲しみをその思い出と一緒にしてしまうと、想いが悲しみで充満してしまいます。
それが、Aさんがお母様の部屋に入った時の状態です。そこにあるのは、お母様との素晴らしい思い出ばかりなのに、その部屋に入ると悲しみに押しつぶされて悲しい想いしかしなくなっていました。
 
物に執着をするのではなく、心の中にある大切な想いに執着していれば、生涯その想いと共に生き続けることが出来ます。
 
過去は変わりませんが、今を変えることは出来ます。今を変えることで未来が変わります。
亡くなった方で残された人の幸せを願わない人はいないと思います。まして、親であれば子どもの幸せを願わないわけがありません。
 
生きている人は亡くなった人の分も幸せに生きる必要があります。物への執着を手放して素晴らしい人生を生きていきましょう。
 
 
 
 
***
 
この記事は、天狼院書店の大人気講座・人生を変えるライティング教室「ライティング・ゼミ」を受講した方が書いたものです。ライティング・ゼミにご参加いただくと記事を投稿いただき、編集部のフィードバックが得られます。チェックをし、Web天狼院書店に掲載レベルを満たしている場合は、Web天狼院書店にアップされます。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

お問い合わせ


■メールでのお問い合わせ:お問い合せフォーム

■各店舗へのお問い合わせ
*天狼院公式Facebookページでは様々な情報を配信しております。下のボックス内で「いいね!」をしていただくだけでイベント情報や記事更新の情報、Facebookページオリジナルコンテンツがご覧いただけるようになります。


■天狼院書店「東京天狼院」

〒171-0022 東京都豊島区南池袋3-24-16 2F
TEL:03-6914-3618/FAX:03-6914-0168
営業時間:
平日 12:00〜22:00/土日祝 10:00〜22:00
*定休日:木曜日(イベント時臨時営業)


■天狼院書店「福岡天狼院」

〒810-0021 福岡県福岡市中央区今泉1-9-12 ハイツ三笠2階
TEL:092-518-7435/FAX:092-518-4149
営業時間:
平日 12:00〜22:00/土日祝 10:00〜22:00


■天狼院書店「京都天狼院」

〒605-0805 京都府京都市東山区博多町112-5
TEL:075-708-3930/FAX:075-708-3931
営業時間:10:00〜22:00


■天狼院書店「Esola池袋店 STYLE for Biz」

〒171-0021 東京都豊島区西池袋1-12-1 Esola池袋2F
営業時間:10:30〜21:30
TEL:03-6914-0167/FAX:03-6914-0168


■天狼院書店「プレイアトレ土浦店」

〒300-0035 茨城県土浦市有明町1-30 プレイアトレ土浦2F
営業時間:9:00~22:00
TEL:029-897-3325



2022-04-13 | Posted in メディアグランプリ, 記事

関連記事