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勉強することで身につけるものとは、なんだろう


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:種村聡子(ライティング・ライブ名古屋会場)
 
 
「学生の本分は勉学である。おおいに励むように」
小学生だったわたしに、父は言った。
意味を理解できず、ぽかんとしているわたしに、父はもう一度言った。
「きみの仕事は勉強をすることだから、がんばりなさい。学んで身につけたものは、いずれおとなになってから、きみの役に立つのだから」
 
なるほど、小学校は義務教育だからね、お父さんが会社でお仕事をするみたいに、わたしは学校へ行って勉強することが仕事みたいなものよね、と子どものわたしは理解した。しかし、その当時のわたしは、勉強は知識を得るためのものであり、詰め込んだ知識をテストでアウトプットすることで評価を受けるもの、という程度の認識しかなかった。父の言う「おとなになってから役に立つ」とはすなわち、テストでよい結果をだして進学や就職を有利にするためのもの、という意味だと思っていた。
 
しかし、それは間違いだったことに、最近気がついた。わたし自身が子どもに勉強を教えているなかで、そのことに気づいたのだ。
 
ほかの家庭の親御さん同様、わたしは息子の勉強を、家でサポートすることがある。小学4年生ともなると、勉強はなかなか難しいものとなり、親子で苦戦している。いま、息子とわたしが格闘しているのは算数の「三角形の角度」という単元だ。分度器を使って角度を求める、三角定規の角度を用いて分度器を使わずに角度を求める、コンパスと分度器を用いて規定の三角形を描く、という課題に取り組んでいる。
 
ある日、三角形の3カ所の角度を求める問題で、分度器を用いて息子が書いた答えは「30°、30°、100°」だった。三角形の内角の和は180°であるから、もちろん、答えは間違っている。分度器を用いて再度計り直すと「40°、40°、100°」とようやく正しい答えにたどり着いた。
 
答えを間違ってしまって、うなだれている息子に言ってみた。
「分度器が、ついうっかりずれてしまって正しい答えを導けないことがあるよね。そういう時は、三角形の内角の和が180°であることを君は知っているから、3つの角度が180°になっているか、確認してみたら間違いに気づけるはずだよ」
答えを導き出した方法と同じやり方で見直しをしては気づけないことも、違う視点から見てみると、気づけることがあるのだ、と伝えたかったのだ。
 
また、息子は問題文をさらっと読み流し、表面上の数字をこねくりまわして、問題を解こうとするくせがあった。「問題文をしっかり読みなさい、なにを聞かれているか、なにを答えなければならないか、読み取りなさい」表面上の問題だけではなく、問題の真意に気づいて課題に取り組んでほしい、と伝えたくて、言ったこともある。
 
国語の読み取りでも同じだ。課題に取り組むときは、登場人物の立場になって考える、ちいさな視点ではなく俯瞰してものごとを考える、そうすることで難しい問題でも答えを導きだせることが可能になるのだ。
 
「違う視点でものごとを捉えなさい」
「問題点はなにか、問題の真意を見抜きなさい」
「相手の(問題の)立場になって考えなさい」
「俯瞰して考えなさい」
 
あれ?これ、どこかでいつも、わたしが考えていることだ。そうだ、仕事をしているときに考えていることだ。わたし自身が問題解決の際に重要視している、視点であった。そして、これらは仕事のみならず、日々の生活のなかでも大切にしていることだった。
 
勉強のサポートをしながら息子にかけていた言葉は、いつも、わたし自身が日々、生活をしているなかで考えていることだった。学校で習う勉強は、知識を得ることはもちろん重要である。しかし、子どもたちが勉強を通して得るものは、知識だけではなかったのだ
 
子どもたちは日々の勉強に取り組むなかで、勉強以外にも役立つ、問題解決の方法を身につける訓練を受けているのだ。勉強をするなかで得た問題解決の方法は、人として生活するうえで必要な考える力であり、生きるための力となる。それを子どもたちは、勉強を通して学んでいるのだ。
 
父がわたしに伝えたかったことは、ただ知識を詰め込むだけではなく、生きるために必要な、問題解決能力を身につけてほしい、ということだったのだ。人生の折り返し地点をむかえて、やっと気づいたことだった。子どもの時には、さっぱり思いつかなかった。しかし、もし、あの時「勉強するなかで、生きるために必要な、考える力を身につけなさい」と父に言われても、きっと理解できなかっただろう。宿題やテスト、課題を愚直にこなし、自分なりに悩んで苦しんで乗り越えてきたから、たどり着いた答えなのだと思うのだ。
 
だから、わたしも、子どもにはなにも言わないつもりだ。いろいろな見方で様々な問題解決方法を、自分なりのやり方で見つけてほしい。回り道をしてもかまわない。自分で考えてほしい、自分で見つけてほしい、最終的に自分でゴールにたどり着くことが、大切だと思うから。
 
 
 
 
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2022-05-10 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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