メディアグランプリ

文章が思うように書けない時に思い出したいひと言


*この記事は、「ライティング・ゼミ」にご参加のお客様に書いていただいたものです。

人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:林 菜緒(ライティング・ゼミ2月コース)
 
 
今日、やっと美容院に行けた。中途半端に伸びた髪を揃えてもらって、スッキリした。いつもは2ヵ月に1回のペースで行っているのに、今回は予約のタイミングを見誤ったせいで4ヵ月近く空いてしまった。私が通う美容院は地元の超人気店で、1ヵ月以上先にならないと予約が取れない。だから、髪を切ってもらった時に次回の予約をとるか、ネット予約が開始されたときにすぐ予約しないと2ヵ月に1回のペースを守ることができない。
 
予約のとれない超人気店と聞くと、テレビに出たとか、カリスマ美容師がいるとか思われるかもしれないが、そういうわけではなく、女性の美容師さんが1人でやっている小さなお店だ。他の美容院との違いといえば、サービスメニューが「カット」と「セット」しかなく、カットにはシャンプーがない。そして価格が半額程度なのだ。シャンプーがないので、30分以内で終わる。だからといって「安かろう、悪かろう」ではなく、普通の美容院と同じような仕上がりなのだ。カラーやパーマが必要な人には向かないけれど、カットをきちんとしてもらえばOKという人には悪くないメニューだと思う。
 
私がこの美容院に通うようになったのは、結婚式参列のためのセットで利用したのが始まりだった。セットにかかる時間が他の美容院より短いことが決め手となって予約をした。美容師さんの腕もバッチリで、直毛でくずれやすい髪質でも、がっちりまとめてくれて、ヘアスタイルのことを気にせず1日過ごすことができた。次はカットに行ってみた。美容師さんは、気さくでとても感じのいい人だし、美容室の雰囲気もナチュラルで居心地がいい。子どもを連れていっても嫌な顔をせず、一緒におしゃべりしながら待たせてもらえる。よく考えてみたら、美容師さんが一人なので、30分の枠は貸し切り状態なのだ。
 
今ではずいぶん仲良くなったので、どうしてこんなにお客さんが集まるのか聞いてみた。「一度来てくださったお客さんが家族や知り合いに紹介してくださっているから」というのが答えだった。確かに、私も夫や義母や仲の良いママ友に紹介して、今では子どもたちもみんなこの美容院に通っている。紹介してもらえる理由としては、「自分だったらどんなお店に行きたいか考えて、こうだったらいいなと思うことをやってきたからかな~」と教えてくれた。このシンプルな考え方に、頭の中で台風が通り過ぎていくような衝撃を受けた。私が今、まさに困っていることの単純明快な答えだったからだ。
 
私は今、天狼院書店の文章講座「ライティング・ゼミ」を受講している。2,000字の文章を最後まで読んでもらえるようになることが目標だ。毎週フリーテーマで課題を提出するとフィードバックをもらえて、合格すればWEB天狼院書店に掲載してもらえる。文章を書くためのスキルを習い、実践していくわけだが、その際にとても大切な心構えがある。それは「読んでいただく」、つまり「読者の視点で書く」ということである。そんなの当たり前じゃん、と思われるかもしれないが、やってみるととても難しい。「読んでいただく」にはウケを狙った面白さ、誰も経験したことの内容なレアなネタなど、つい壮大なテーマを考えなければと思いがちである。そんなテーマが自分にあるはずもなく、何を書けばよいか毎回悩んでしまう。また、書けたとしても自分よがりの文章になってしまい、「読者サービスの視点が足りない」という厳しいフィードバックをもらうことになる。講義の中でも自分や身近なことについて書くことを勧められていたが、なかなか実践できずにいた時に美容師さんとこの会話をした。
 
美容師さんの真似をして「自分だったら」どんな文章を読みたいかを考えてみた。小学生と保育園児の子どもがいてフルタイムで働いているので、ジャンルとしては育児や時短家事が中心になるが、具体的で自分にもできそうな解決策が知れたら嬉しい。それから毎日時間に追われて過ごしているので、クスっと笑えるような話だと息抜きにもなる。自分が知りたいことや好きな感じなら思ったより具体的にイメージすることができた。対象となる人は少なくなるかもしれないけれど、同じような悩みを持つ人には役に立つ内容の文章を書くことができるかもしれない。
 
「自分だったら」という考え方は、一つの細胞のようなものかもしれない。細胞は人の体を形作る最小単位であり、同じ形と機能を持つ細胞が集まると組織となる。一つの「細胞」である自分のことが分かれば、「組織」である同じ属性の人たちに届く可能性が高くなる。
 
ライティング・ゼミの課題提出も4分の3を終えようとしているが、文章を書くことはまだまだ難しいと感じている。でも、2,000字の文章を書いた回数は、たったの12回なのだ。面白い文章を書かなければ、という気持ちもまだ残っているが、まずは自分と共通点のある人に最後まで読んでもらえることを意識して、とにかくたくさん書くことが必要だと思っている。またきっとすぐに「読者の視点って何を書けばいいんだ!」となりそうなので、その時は美容師さんの「自分だったら」という言葉を思い出して、軌道修正をしたい。
 
 
 
 
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この記事は、天狼院書店の大人気講座・人生を変えるライティング教室「ライティング・ゼミ」を受講した方が書いたものです。ライティング・ゼミにご参加いただくと記事を投稿いただき、編集部のフィードバックが得られます。チェックをし、Web天狼院書店に掲載レベルを満たしている場合は、Web天狼院書店にアップされます。

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2022-05-11 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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