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メディアグランプリ

私の五感に刺激をください


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人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:西條みね子(ライティング・ゼミ2月
 
 
「これはアタリだわ……!! すばらしい!!」
 
マドレーヌ型の焼き菓子を食べながら、興奮して思わず声に出た。お菓子の入っていた小袋を裏返し、お菓子屋さんの名前を確認する。
三重県は伊勢にあるお菓子屋さんだった。
「今度、実家の手土産はこれにしよう」
楽天で通信販売をやっていることを確認して、お気に入りに追加した。
 
 
最近、前を通る時に必ず立ち寄る店がある。
全国の銘菓・名物や、ちょっとした「地元で話題の品」が置いてある、いわゆる全国こだわりの銘品店である。
 
コロナ禍に突入してはや2年、会社が早々に完全在宅勤務を選択したおかげで、電車通勤からは解放されたが、めっきり出不精になってしまった。
ネットが行き渡り、コンテンツが溢れている昨今では、少々、引きこもっていても退屈しない。むしろ、時間ができたぶん、コンテンツから何かを取り入れる量は増えた気がする。
 
しかし、何かを「知る」ことは増やせても、何かを「経験する」ことは格段に減った気がする。通勤していた頃も、平日は家と会社の往復であり、取り立てて何かあるわけではなく、ましてや連日、事件が発生するわけではない。それでも、会社の外でお昼を食べたり、電車に乗って周りを眺めたりしているうちに、何かしら新しいものには触れているはずだ。
 
「なんか、頭でっかちになっちゃいそうだなー」
 
連日、同じ部屋の同じ食卓の同じ景色を眺めながら、日々、鬱々としていた。
 
「何かしら、手っ取り早く、新しい刺激を入手できないものか……!」
 
 
ある日、これまで入ったことのないお店の前に足を止めた。
例の、全国こだわりの名品店である。
 
自分で言うのも何だが、モノにはあまり欲のない方である。当然、グルメの枠からは外れ、大概のものはそこそこ美味しく感じられれば満足、というお手軽な舌の持ち主だ。おまけに貧乏性の気があり、こういうお店の品は高級品だ、あたしゃスーパーの品で十分だよ、とはなから自分が対象とする店ではないと思っていた。
 
「なんか、面白いものないかな」
 
ふらりと入ってみた。店内に所狭しと並ぶ品は、お菓子、調味料、ハムや豆腐などの加工品、乾物やお茶など9割が食料品である。
ちょうどお腹が空いており、なにがしかの食べ物を買いたい気分でもあった。コロナ禍に突入してから、ほとんどお金を使ってないことも後押しした。(どこまでも貧乏性なのである)たまには、贅沢してみても良いではないか。
 
「よーし。なんか買ってみよう」
 
目についたお菓子をいくつか、カゴに入れてみる。箱買いではなく、小包装
で1つずつ買えるので、いろんな種類のお菓子が買えるのだ。大半が聞いたこともないメーカーの、見たこともないお菓子だった。
 
家に帰って、早速食べてみた。
その中の一つが大当たりだったのである。
 
「うーん! これは10個くらい、買っておけば良かった!!」
 
ネットで調べると、お菓子屋さん自体はネット販売は行っていないが、唯一、東海のスーパーが地元の銘菓をネット販売しており、その中の一つに例のお菓子があった。
勢いで二箱、注文する。日持ちするお菓子だったため、毎日1つ、夕方のコーヒータイムのお供になり、仕事で疲れて使い物にならなくなった脳に、最後の2時間を踏ん張るエネルギーを与えてくれた。
 
こうして、前を通ることがあれば例の銘品店に寄る、という小さな楽しみができた。
手軽に試せるのはお菓子だが、オススメはドレッシングである。
常々思っていたのだが、「お店で食べる、家庭で絶対に真似の出来ない味」の一つがドレッシングだと思っており、あの、「複雑で何が入ってるのかわからないけど美味しいタレの味」が、たったの4、500円で楽しめるのだ。しかも、一度買えば当分楽しめてコスパも良い。貧乏性も安心である。
 
「いやー、味覚で新しい刺激に出会えるって、お手軽で良いなー」
 
味覚も、五感の一員だ。
その味覚に、ばしばしと新しい「経験」を与える楽しみを知ったのだった。
 
 
コロナ禍の生活に退屈し、「経験」に飢えているのは皆同じと見える。
在宅勤務のリモート会議中、小ネタとして
「最近知ったんですけど、このお菓子、美味しいんですよー」
と挟み込むと、皆、異常に食いつきが良く、大概の人が「自分も、最近買ったコレが良かった」と、オススメの交換会になるのだ。
 
 
手っ取り早く新しい刺激を得られる上に、コミュニケーションの小ネタにもなる。銘品店の楽しさを知って上機嫌である。コロナ禍なら、コロナ禍でしか出会えない発見もあるものだ。
 
「コロナが終わって、長らく会ってない友達とゴハン食べるときは、このお菓子、1個持ってこう」
 
コロナが収束したときの仕込みまで考えて、またちょっと、楽しくなった。
 
 
 
 
***
 
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2022-05-18 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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