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視点を変えてみませんか?


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人生を変えるライティング教室「天狼院ライティング・ゼミ」〜なぜ受講生が書いた記事が次々にバズを起こせるのか?賞を取れるのか?プロも通うのか?〜

記事:みなみあすか(ライティング・ライブ福岡会場)
 
 
「ここ見て、滑るでしょ。危ないから私いつも掃除しているのよ。」
ジムの風呂場にマネージャーらしき人を呼んできて実況見分をしている場面に遭遇した。
いかに掃除がなされていないか、そしていかに会員が困っているかを真剣に訴えかけている。
同じ会員としては代表してあんなに真剣に声をあげてくれる方がいるんだな~、しかもご自身で掃除もしてくださっていたとは……と有難さを感じたときだった。
「こんな状態なのに会費を1000円もあげるなんて……」とお怒りが込められた発言。
あっ、そっちか……。でも気持ちは痛い程分かる……。
 
昨今の物価高騰の煽りを受けてジムの月会費も1000円上がることになった。
たかが1000円、されど1000円。
掃除が100%なされていないからというより、会費値上がりを受けてやり場のない想いがこのクレームに繋がっていることを推し量った。
その想いを受け止めなければいけないスタッフの方も気の毒にさえ思える。
誰だってこの値上げには賛成しかねる状況ではあるのは間違いない。しかし……。
 
現在、様々なものが次々と値上がりしている。
そう我々はインフレーションに遭遇しているのだ。いつも購入しているハム5枚入りがいつのまにか4枚入りになっている。いつも購入していたお菓子が値段は変わらないが気づいたら容量が減っている。
実質値上げ。そう、「シュリンクフレーション」があちこちで起きている。
また、ガス・電気といった公共料金は価格がしっかり目に見える形で高騰中である。
 
こういう状況の時、人は価格に更に敏感になる。前はいくらだったのに……。
これからはさらに「前は〇〇円だったのに……」とつぶやく日々が続きそうある。
しかし、その都度、やり場のない想いをクレームやお怒りに転換していくのでは自分の身体がもたないではないか?
これから更に進むインフレーションに向けてどうしたらよいものか?
ふとジムのお風呂に入りながら考えた。
 
まずシンプルに「今までが安すぎたのだ……」と考えてみる。
コロナ前、街中に沢山の外国人観光客が来ていて大量に電化製品やら高級ブランド品を買い求められていた。ホテルのスタッフに聞くところによると購入した荷物の置き場がなく、宴会場を一時荷物会場に変更したほどだったようだ。100万円単位での買い物を見ていると、この人がお金持ちなのか?はたまた、母国の給与水準が高いのか?と考えたことがある。
ここ10年間、日本の物価は上がらずデフレーションが続いていて、日本に来た外国人は800円でこんなクオリティのランチが食べれるなんて驚きと言われ、「なんて日本はいい国なんだろう」と喜んでいたものの、今になって思えば、世界の国々が経済成長をしている中で日本は物価も上がらないが、給与も上がらず経済成長がなされなかっただけだったのかもしれない。
つまり、今までが安すぎたのだ……。このまま物価安でいったら、今まで海外旅行が安く行けると思っていたアジアにも海外旅行に行くことさえも難しくなるかもしれない。
そうなる前に世界と同じ経済成長を遂げるようにインフレーションに向かうことはけっして悪いことばかりでないとポジティブに捉えてみるのはどうだろうか?
 
いやいや、それでは到底納得できないという方も少なくないだろう。
それでは、「視点を変えてみる」というのはどうだろうか?
 
私はある朝、一時間早起きをして家を出た。
視点を変えるとどう見えているのかを見てみたいという好奇心に駆られて、
いつも見ている景色を逆側からみるために……。
 
毎朝会社近くのコーヒーショップの中にいる人々を通勤時、外側から横目で眺めていた。
外側からみる景色に映る人々は充実した朝の時間を過ごしているかのようにキラキラしている印象だった。パソコンを叩きながら仕事をしている人、本を読んでいる人、目をつぶってリラックスしている人。なんだか充実した朝時間を過ごしているように見えた。
一方、私は余裕もなくそそくさ会社へ直行している。
私はさぞかしあくせくしている姿に見えているんだろう。
 
その日、私はコーヒーショップの窓際に座ってコーヒーを飲みながら外の風景を眺めた。
いつもの自分はどう見えているんだろうか?
「なるほど。こう見えていたのか!」
 
ショップの中から見える外の景色は色々な方向に目的をもって一目散に向かっていく人々の姿が見える。それはそれで生き生きしている動きだった。そう、キラキラしている。
外から見えていた自分の姿もけっして悪くはなかった!
どっちがいい景色ということではない。どっちもそれぞれいい景色だった。
 
このコロナ禍で物価の変化のみならず、様々な価値観が変わりつつある中、このように「視点を変えてみる」という試みは取り組む価値があるのではないだろうか。
なぜなら同じ視点に固定してしまったら、「何故変わるのか」という変えようもない現実に苦しむことになってしまうからだ。
視点を変えることで残念に思われることが、実は嬉しいことに変わることさえある。
私が営業をしていた時、ある取引先の社長さんを怒らせてしまった。その物事を真正面からみると、とても残念なことになる。しかし、一方で、社長さんを怒らせてしまった原因を分析して改善することができた。そのことによって、そのできことは今後のための糧となり、ありがたいできことになった。またその社長さんに真摯に対応したことでよい良い関係性が築けて更なる受注をいただけるようになったので嬉しいできことになった。
ひとつの物事・出来事を様々な視点から見る事で結果は全く変わるということだ。
 
そうであれば、今回の値上げについても視点を変えたらもう少し納得できるものにできるのでは?
そこで、自分の中の1000円の価値にそのサービスが見合うかどうかと冷静に分析してみる。
最近1000円で何を買っただろう?と考えた。
先日、最近オープンしたチョコレートショップ、リンツの「ピック&ミックス」で好きなフレーバーのチョコレートを量り売りで好きな分量だけ買ってみた。
一袋に好きなチョコレートを詰めると10個、ちょうど1,000円だった。
チョコレート10個と今回のジム月会費の値上げ分を早速天秤にかけてみる。
 
チョコレート10個も確かに幸せな想いに浸れるが、30日間ジムで運動ができて、お風呂やサウナですっきりできて健康的な身体が作れる。そしてジム仲間と色々世間話ができる愉しいひとときを考えると直ぐに答えが出た。
もちろん、喜んでジム継続である
 
又、今まで週に2日しか行っていなかったが、これを機に週3回行くようにする。
すると、身体も整いお肌も綺麗になり何より体調がさらに良くなるという特典がつく程だ。
そう考えると1000円の値上げに異論はなく、むしろプレミアがつく結果となった。
 
値上げは本当にそのサービスやモノが自分にとって必要なものなんだろうか?と改めて見直す断捨離のチャンスでもあり、自分の中の価値観の整理にもなりうる意外と愉しい経験になっているはずだ。
これから値上げに遭遇したら、まず「視点を変えてみる」
ぜひお試しあれ。
 
 
 
 
***
 
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2022-05-31 | Posted in メディアグランプリ, 記事

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